犬が『飼い主に噛みつく』理由5選
一緒に暮らしているはずの飼い主に噛み付く犬たちは、それぞれ理由があります。飼い主が気づいていない理由で苦しみ、噛み癖に繋がっているケースもあるので、まずは原因を特定しましょう。
1.甘えたいアピール
犬の中には子犬の時期によくみられる甘噛みが改善されず、そのまま「甘えたい」「かまってほしい」というアピール方法の1つとして癖づいていることがあります。
しかし、成犬になれば本気噛みでなくとも非常に痛いです。早めに適切な対応で「噛むことはいけないこと」と学ばせましょう。
2.乳歯の生え変わりで口内がむず痒いから
生後3〜4ヶ月ごろの子犬の場合、乳歯が生え変わる時期にきている可能性があります。この時期は歯や歯茎がむず痒いため、周りにあるものを噛んで痒みを解消しようとする行動がみられます。
目の前に飼い主の手や腕がある場合、それをむず痒さ解消の道具として使ってしまうこともあるでしょう。しかし、ここは心を鬼にして「ダメ」と毅然とした態度で離し、しばらく距離を置くなど対応してください。
3.咄嗟に防衛本能が働いてしまった
突然死角から触れられた、寝ている時に突然触れられたなど、無防備な状況で突然驚くような出来事が起こると、犬は防衛本能が強く働きます。
すると、相手が飼い主でも咄嗟に噛み付いたり吠えたりすることがあり、その後「あ、やっちゃった……」と気まずそうな顔をすることも。
噛むことはいけないことですが、飼い主側も寝ている時はちょっかいを出さない、触れるときは声をかけるなど配慮しましょう。
4.強いストレスをぶつけている
環境の大きな変化や運動不足、愛情不足など、強いストレスを慢性的に抱えている場合、そのストレスをどうにか発散しようとします。
常に吠えることで要求を訴えながらストレスを発散しようとする犬もいますが、中には飼い主に噛み付くことで強いストレスを訴えるケースもみられます。
ストレスを感じていそうならば、何が強いストレスになっているのか原因を特定し、そのストレス原因を排除、または改善してあげましょう。
5.飼い主に対して恐怖心や不信感がある
飼い主の接し方やしつけ方法が間違っていると、飼い主に対して不信感や恐怖心を抱く犬もいます。体罰や過剰な怒鳴りつけ、ネグレクトなどは不信感や恐怖心、最悪の場合、トラウマになってしまうこともあるでしょう。
犬のしつけは、人間の勝手な都合を押し付けるのではなく、犬と心を通じ合わせながら
少しずつ擦り合わせていく作業が必要です。
噛み癖を改善する方法は?逆効果となるしつけも
愛犬に噛み癖がある場合、まずはどのような場面で愛犬が噛み付いてくるのか分析しましょう。
「かまってほしい」「甘えたい」という状況であれば、甘噛みのつもりで噛んでいる可能性が高いです。
この場合は、甘え方が違うことを教えるため、毅然とした態度で離し、「ダメ」と低い声で端的に伝えます。その後、しばらく遊びを中断したり、部屋を立ち去ったりして「噛んだら遊んでもらえなくなる」と理解させましょう。
ストレスから攻撃的になっている場合は、ストレス原因を特定します。最近、愛犬周りで環境の大きな変化がなかったか、スキンシップや運動量は足りているか、愛犬の性格にあった生活環境を整えてあげられているか……。あらゆる可能性を考えてください。
噛まれた時は、冷静に、そして毅然とした態度で対応した後、「噛んでもいいことはない」「かまってもらえなくなる」と教えるために、その場を立ち去りましょう。一定時間おき、落ち着いたらかまってあげたり要求に応えてあげてください。
決して取り乱したり、恐怖で支配しようとしたりすることは避けてください。大きな声を出してしまうと、犬も興奮してしまい、ますます行為がエスカレートする恐れがあります。
まとめ
いかがでしたか。犬が飼い主に噛み付くには、必ず理由があります。それぞれの理由に合わせた対処や対応をとり、少しずつ根気強く「噛んではいけない」ことを教えていきましょう。
飼い主の力だけでは改善が難しいようならば、プロのドッグトレーナーや獣医師に相談してください。