犬が反応してしまう7つの音とは?
犬は音の周波数や振動に非常に敏感で、人には聞こえない高音にも反応します。
そのため、日常生活の中にある「何気ない音」でも、犬にとっては強い刺激になることがあります。ここでは、犬が反応しやすい代表的な音を7つご紹介します。
1.おやつ袋のガサガサ音:好き
ビニール袋やおやつの包装を開ける音に敏感な犬は多くいます。「ごはんだ!」と条件反射のように走ってくる子も少なくありません。
2.飼い主の足音や車のエンジン音:好き
帰宅時の足音や、車のエンジン音を聞き分ける犬もいます。「帰ってきた!」という安心感から尻尾を振って出迎えることが多いです。
3.おもちゃのピーピー音:好き
高い音を出すおもちゃは、狩猟本能が刺激されてテンションが上がる犬も。遊びのスイッチが入りやすい音のひとつです。
4.雷や花火の音:苦手
大きくて不規則な音は、犬にとって非常にストレスになります。怯えて震えたり、隠れてしまう犬も多く見られます。
5.掃除機やドライヤーの音:苦手
大きくて継続的な機械音を嫌がる犬もいます。逃げ回ったり吠えたりするのは「怖い」という感情の表れです。
6.インターホンやチャイムの音:苦手
「ピンポーン」は警戒心を刺激し、吠える原因になることがあります。特に来客に対して過敏な犬には注意が必要です。
7.笛や高周波系の電子音:反応が分かれる
犬笛や電子音などは、高周波に反応しやすい犬にとっては興奮や不快の引き金になります。反応の仕方には個体差が大きいため、様子を見て使う必要があります。
犬が音に強く反応する理由とは?
犬が音に強く反応するのは、生理的な特性・本能・感情・記憶など、さまざまな要因が関係しています。ここでは、その主な理由を詳しく見ていきましょう。
聴覚が非常に鋭い
犬は人間よりも広い音域(65〜50,000Hz)を聞き取ることができます。
高音や小さな音、遠くの音にも敏感に反応し、私たちには聞こえない音にすら気づいています。
本能として音に反応する
犬の祖先であるオオカミは、獲物のわずかな物音を頼りに狩りをしていました。
その本能が現代の犬にも残っており、特に8,000Hz前後の高周波音には強く反応する傾向があります。
警戒心や縄張り意識が働く
突然の大きな音や見知らぬ音は、敵の存在を連想させることがあります。
犬は自分の縄張りや家族を守るために、吠える・身構えるなどの行動で反応します。
嫌な体験と音が結びついている
音と過去の記憶が結びついていると、その音を聞くだけで恐怖や不安を感じることがあります。
雷や花火などの大きな音は、特にトラウマになりやすい例です。
性格や育った環境にも影響される
賑やかな場所で育った犬は音に慣れている一方で、静かな場所で育った犬は大きな音に驚きやすい傾向があります。
また、臆病な性格や神経質な犬は、些細な音にも過剰に反応しやすくなります。
苦手な音への対処法と上手なつきあい方
音に過敏な犬には、日頃から「慣れ」と「安心感」を与えることが大切です。無理に慣れさせようとせず、少しずつ音に触れさせることがポイントになります。
安心できる環境をつくる
雷や花火の音が聞こえる日は、カーテンを閉めたり、音楽を流して音を緩和しましょう。クレートやお気に入りの場所で落ち着かせるのも効果的です。
ポジティブな経験と結びつける
掃除機やチャイムの音におやつや褒め言葉をセットにすると、音への印象が変わりやすくなります。トレーニングとして根気よく続けるのがコツです。
ただし、チャイムなどに吠えたことに対してご褒美をもらっていると勘違いさせてしまうこともありますので、注意が必要です。
無理な克服を求めない
すべての音に慣れさせる必要はありません。怖がっているときはそっとしておくことが第一です。
まとめ
犬は私たちが思う以上に「音」に敏感に反応します。好きな音は喜びや安心につながり、苦手な音は恐怖やストレスの原因にもなります。
大切なのは、その子がどの音にどう反応するかを知り、適切にサポートすること。愛犬の心に寄り添う“音との付き合い方”、今日から意識してみましょう。