犬の『飲み水』最適な温度とは?温度管理を怠ってはいけないワケまで解説

犬の『飲み水』最適な温度とは?温度管理を怠ってはいけないワケまで解説

愛犬に与える飲み水は、健康維持に欠かせない大切なものです。しかし「どんな水を、どのくらいの温度で与えればいいの?」と疑問に思う飼い主さんも多いのではないでしょうか。ここでは、犬にとって最適な水の温度と、温度管理を怠ってはいけない理由について詳しく解説します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

犬の飲み水の適温と温度管理が必要なワケ

水を飲んでいる犬の口元

犬にとって、飲み水の温度は健康に直結する重要な要素です。季節や体調、年齢に合わせて適切な温度の水を常に用意してあげることが大切です。ここでは、犬の飲み水の適温について解説します。

常温が基本

犬に与える飲み水は、基本的に常温が最適です。常温とは、定義は様々ですが15〜25度程度を指します。この温度の水であれば、冷たすぎたり、熱すぎたりすることもなく、犬の体にとっても負担になりません。

夏場の散歩のあとなどには、冷たい水をあげたくなるかもしれませんが、与える水の温度が低すぎると、どうしても胃腸に負担がかかってしまいます。人間も冷たい水をがぶ飲みするとお腹を壊すことがあるのと同じで、冷たい水の飲みすぎは下痢や嘔吐などの原因になりかねません。

冷たい水を与える場合も、15〜20度程度にして、あまりお腹を冷やさないようにしてあげましょう。

老犬には少し温かめがおすすめ

高齢の犬には、常温よりも少し温かい25〜35度程度の水を与えるのがおすすめです。老犬は、内臓機能の衰えから体を冷やしやすくなっています。少し温かめの水であれば、胃腸への負担を軽減でき、体を冷やすことなく水分を補給できます。

とくに冬場は、水を飲むことで体が冷えやすくなりますので、温度に注意してあげてください。

ただし、温かめの水を好まない場合は、常温の水でも問題ありません。愛犬の様子を見ながら調整してあげましょう。

寒くてもお湯はNG

寒い時期になると、人間は熱い飲み物が恋しくなりますが、犬には厳禁です。犬は本能的に熱いものや冷たいものを避けますが、うっかりして飲んでしまう可能性は否定できません。犬に熱いお湯を与えないのはもちろんのこと、人間用の熱い飲み物を口にすることがないよう注意してあげましょう。

一方、水道水の温度は冬場には6〜7度程度まで下がることもあります。もし、愛犬の水を飲む量が減っていると感じたり、冷たい水をいやがっているような素振りが見られる場合は、人肌程度のぬるま湯を与えるようにしてみてください。

いつでも適温できれいな水が飲めるようにしよう

床に寝そべっている犬

注意しないといけないのは、水の温度は環境に大きく影響されること。

たいていの飼い主さんは、愛犬がいつでも飲めるように水の器を置きっぱなしにしているでしょう。しかし、置き水は室温が高かったり、直射日光が当たったりすれば水温も上がります。反対に、寒い時期に冷えやすい床に置いてあれば、当然水温も低くなります。

犬の飲み水の温度は四季を通じて常温が理想ですから、季節によって、また時間によって温度変化が小さくなるよう工夫する必要があります。水の器の置き場所を、一定の室温が保てる場所にする、直射日光を避けるなどの工夫をすると良いでしょう。

また、犬が飲んだ水にはよだれや食べかすが入ってしまうため、できるだけ飲んだらすぐに取り換えるようにします。長時間の留守番をさせる場合は、複数個所に水を置くなどして、できるだけ愛犬がきれいな水を飲めるような工夫をするのがおすすめです。

まとめ

水を飲む犬

愛犬の飲み水の温度は、健康を保つうえで大切なポイントです。基本は、内臓に負担をかけにくい常温の水を与えましょう。とくに、高齢の犬には消化機能への配慮として、少し温かめの水がおすすめです。

置き水にする場合はまわりの環境からの影響を考え、あまり水温が変わらないような工夫が必要です。また、水温だけでなく、水質にも注意し、愛犬がいつでも新鮮な水を飲めるようにしてあげましょう。

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