犬に『そうめん』を食べさせても大丈夫?与える際の5つの注意点とは?

犬に『そうめん』を食べさせても大丈夫?与える際の5つの注意点とは?

夏の風物詩であるそうめん。愛犬に与えても良いのか、栄養や注意すべき点も気になりますよね。そうめんを与える際のメリットやデメリット、与える際の適量や調理法まで詳しく解説していきます。

お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

犬に「そうめん」を与えるときに注意すべき5つのこと

そうめん

1.塩分を完全に抜く

犬にそうめんを与える際は、塩分を完全に抜くことが最も重要です。市販のそうめんは製造過程で多くの塩分が使われており、そのまま与えると犬の心臓や腎臓に大きな負担をかけ、健康を損なう可能性があります。

人間にとっては微量な塩分でも、体の小さな犬にとっては過剰となり、継続的な塩分の過剰摂取は高ナトリウム血症や腎疾患の原因になりかねません。犬の健康を守るためにも、そうめんを茹でた後は流水で丁寧に、そして念入りに洗い、表面に残った塩分をしっかりと洗い流しましょう。

2.少量を与える

犬にそうめんを与える際は、あくまでおやつやトッピングとして少量を与えることが大切です。そうめんは炭水化物が主成分であり、犬にとって主要な栄養源ではありません。与えすぎると、肥満や消化不良を引き起こす可能性があります。

また、食べ過ぎると主食であるドッグフードを食べなくなる原因にもなります。犬の体重や活動量に合わせて適切な量を守り、特別な日のご褒美として与えるようにしましょう。

愛犬の体調をよく観察し、下痢や嘔吐などの異変がないか確認しながら与えるようにしてください。

3.薬味や具材は乗せない

人間がそうめんを食べる際に用いる薬味や具材は、絶対に犬に与えてはいけません。ネギ類(玉ねぎ、長ねぎなど)やミョウガ、ショウガ、ニンニク、わさびなどの薬味は、犬にとって有毒な成分を含んでおり、中毒症状を引き起こす可能性があります。

また、ハムや卵、キュウリなどの具材も、味付けがされていたり、消化しにくかったりするため、犬の健康を害する恐れがあります。犬にそうめんを与える際は、そうめんのみに限定し、味付けは一切しないようにしましょう。

4.アレルギーに注意する

そうめんは小麦粉を主原料としているため、小麦アレルギーを持つ犬には与えてはいけません。小麦アレルギーの症状には、皮膚のかゆみや赤み、嘔吐、下痢などがあります。初めてそうめんを与える際は、ごく少量から試してみて、愛犬の様子をよく観察しましょう。

特に、過去に他の食材でアレルギー反応が出たことのある犬には、注意が必要です。もしアレルギーの疑いがある場合は、すぐに与えるのをやめて獣医師に相談しましょう。愛犬の健康を第一に考え、安全な食材選びを心がけてください。

5.短く切って与える

犬にそうめんを与える際は、喉に詰まらせないように短く切って与えることが大切です。そうめんはツルツルとしており、犬が丸呑みしてしまうと、食道や気管に詰まって窒息する危険があります。

特に早食いの癖がある犬や、小型犬には注意が必要です。そうめんを茹でた後、食べやすい長さに細かく切るか、フードプロセッサーなどで細かくしてから与えることで、安心して食べさせることができます。

犬に「そうめん」を食べさせるメリットとデメリット

おやつを待つ犬

犬にそうめんを与えることには、メリットとデメリットの両方があります。メリットとしては、そうめんが90%以上水分であるため、夏場の水分補給に役立ち、食欲不振の犬でも比較的食べやすい点が挙げられます。夏バテ対策としても有効な場合があります。

一方、デメリットとしては、そうめんに含まれる塩分や炭水化物によって、心臓、腎臓、消化器に負担をかけたり、肥満につながったりするリスクがあることです。

また、アレルギーを持つ犬には与えられません。あくまでおやつとして少量にとどめることが、デメリットを減らす鍵となります。

まとめ

そうめんを茹でる鍋

そうめんは犬にとって必須の食材ではありませんが、与え方を工夫すれば、ごく少量であれば愛犬とのコミュニケーションツールになり得ます。

ただし、塩分を完全に除去し、薬味や具材は避け、少量に留めることが大前提です。愛犬の健康を守るために、正しい知識を身につけ、そうめんを安全に与えましょう。

はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。