犬に携わる仕事の種類
犬に携わる仕事にはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。しかし、全ての仕事が犬と直接触れ合えるわけではありません。犬以外の動物の担当になることもあるでしょう。
仕事を選ぶ際には、そういったことも念頭に置いておきましょう。
主な職種には、次のようなものがあります。
動物医療従事者・関連機関勤務
獣医師、愛玩動物看護師、動物看護師、動物病院スタッフ等
ドッグトレーナー
家庭犬トレーナー、警察犬・盲導犬等の使役犬トレーナー、動物プロダクション勤務等
飼育関連
イヌ科動物を扱う施設での飼育員、ペットシッター、ブリーダー等
動物保護関連
動物愛護団体勤務、公務員等
研究職
研究者、研究所勤務、動物医薬品等の企業の研究室勤務
その他
ペットフード・ペット用品・ペット保険等のペット関連企業勤務、ペット関連書籍の編集者、トリマーやペットホテルの独立開業等
比較的高収入を見込める犬に携わる仕事の平均年収
犬に携わる仕事の中でも、特に憧れの対象となる仕事を選び、仕事の概要や平均年収をご紹介します。
なお平均年収は、所有資格、経験、勤務先や勤務地域等によっても大きく変わります。あくまで参考としてください。
獣医師
獣医師の仕事や勤務先にはさまざまなバリエーションがありますが、犬の診察に従事できるという条件で絞り込むと、動物病院への勤務または独立開業になります。
動物病院にも、一次診療を行うかかりつけ医の他に、専門病院や大学附属病院などもあります。
いずれの場合も、大学の獣医学科で6年間解剖学や生理学、薬理学などの専門的な勉強と臨床実習を行った上で、国家資格である獣医師免許を取得することが必須です。
最も一般的な一次診療の動物病院に勤務した場合の平均年収は、450〜700万円程度だと言われています。
愛玩動物看護師
動物看護師として働くためには、愛玩動物看護師という国家資格が必要です。大学または専門学校で動物看護に必要な勉強や実習を行った上で、国家資格を取得します。
なお、国家資格を取得していない場合でも、動物看護助手やサポートスタッフとして採用されるケースもあります。
要件さえ満たしていれば、サポートスタッフとして働きながら国家資格の取得を目指すことも可能です。
最も一般的な一次診療の動物病院に勤務した場合の平均年収は、280〜420万円程度だと言われています。
トリマー
トリマーとして必須な資格はありません。ペットサロン、ペットサロンを併設しているペットショップ、動物病院などが主な勤務先になります。経験を積めば、独立開業も可能な職業です。
トリマーとして勤務する場合の平均年収は、250〜400万円程度だと言われています。
ドッグトレーナー
ドッグトレーナーとして必須な資格はありません。家庭犬が対象の場合は、ドッグスクールが主な勤務先となります。
警察犬が対象の場合は、警察官になる方法と、日本警察犬協会の公認訓練士資格を取得して嘱託警察犬訓練士となる方法があります。
盲導犬が対象の場合は、盲導犬教育施設の職員として採用され、施設が定めた認定試験に合格する必要があります。
一般的な家庭犬のドッグトレーナーの平均年収は、300〜400万円程度だと言われています。
ブリーダー
ブリーダーになるには、繁殖学や遺伝学などの専門知識の修得が必要です。
まずはブリーダーのもとで働いて実務経験を積みながら、動物取扱責任者の資格取得や第一種動物取扱業の登録を行い、独立開業を目指すのが現実的かもしれません。
ブリーダーの平均年収は、300〜500万円程度だと言われています。
犬に携わる仕事に就くために必要な資格
犬に携わる仕事には、専門的な知識や技術が必要なものが多く、資格取得が義務付けられているものもあります。
また、義務付けられてはいませんが、より高収入を得るためには取得しておくと有利な民間資格もあります。
国家資格
獣医師になるためには獣医師免許、愛玩動物看護師になるためには愛玩動物看護師という国家資格がそれぞれ必要です。これらの資格は、一度取得すれば一生涯保持できます。
動物取扱責任者
ペットホテル経営やペットシッター、ドッグトレーナー、ブリーダーなどの動物に関連する仕事で独立開業したい場合は、各事業所に「動物取扱責任者」を1名以上選任する必要があります。
動物取扱責任者になるには、各自治体が定める要件(動物関連の学歴・実務経験・関連資格など)を満たし、都道府県知事が指定する研修を受講することなどが条件となります。要件の詳細や更新期間は自治体によって異なるため、事前に調べておくとよいでしょう。
その他民間資格
トリマーとして勤務する際に、日本愛玩動物協会(JAA)や日本トリマー協会(JTA)などが認定する民間資格を持っていると、就職や待遇に有利になる可能性があるでしょう。
他にも、ドッグトレーナー、動物介護士、犬の飼育や栄養学・繁殖学・看護学等に関する民間資格が多数あります。
これらの資格取得で就職等が保障されるわけではありませんが、待遇面やフリーランスとして活動する際のアピール等に有利になる可能性はあるでしょう。
まとめ
犬に携わる仕事は多岐にわたり、必要な資格要件や収入もさまざまです。
憧れだけで選ぶことはできませんが、好きな犬と関われる仕事で得られる充実感ややりがいは、大きな魅力です。
参考として平均年収をご紹介しましたが、あまり年収にとらわれずに、長期的な視野でご自身のライフプランやキャリアを築いていってください。