1.冷蔵庫に保存する
ドッグフードには、大きく分けてドライフードとウェットフードがあり、それぞれ適切な保存方法が異なります。
ドライフードの保存は「冷暗所」が基本です。「冷蔵庫に入れたほうが良いのでは?」と考える人もいるようですが、毎食冷蔵庫からフードを出し入れするのは間違った保存方法です。
冷蔵庫での保存は、扉の開け閉めによって袋の中に温度差が生じ、結露が発生する可能性があります。この結露はカビの発生や品質の劣化を招きかねません。
この場合の「冷暗所」とは、特別に冷やす必要はなく、常温保存で問題ありません。ただし、湿度や温度が不安定な場所は、フードの劣化を早める原因になるため避けるようにしましょう。
一方、ウェットフードは、開封したら冷蔵庫で保存する必要があります。食べ残しがある場合は、密閉できる容器に移し替えて、1〜2日程度で食べ切るようにしてください。
2.直射日光や温度の高い場所に保存する
ドッグフードを窓際や高温になる場所や直射日光が当たる場所に置くと、酸化や劣化を早める原因になります。
とくに脂質を多く含むフードは酸化しやすく、ニオイや味が変化するだけでなく、酸化したフードを長期にわたって与えることで健康被害を引き起こす場合もあります。温度管理が不十分だと、開封後数日でどんどん品質が落ちる場合もあるため注意が必要です。
そのため、フードは涼しく乾燥した場所で保管することが基本です。
3.湿気の多い場所に保存する
湿気が多い場所にドッグフードを置くと、袋の中に結露して、カビが発生したり細菌が繁殖したりしやすくなります。とくに、キッチン下の収納や浴室近くは湿度が高くなりがちなため避けるべきです。湿気のこもりやすいクローゼットなどもおすすめしません。
フードは湿度が低く風通しの良い場所に保存するようにしましょう。開封後の湿気対策としては、乾燥剤を使用した密閉容器に袋のまま入れる方法がおすすめです。
4.空気に触れている状態で保存する
ドライフードの保存でいちばん気になるのが、開封後の酸化の問題です。フード中の脂質は空気中の酸素と結びつきやすく、フードのニオイや味を変えてしまいます。
また、酸化が進むと栄養成分が劣化するとも言われており、愛犬の食欲だけでなく健康にも影響を与えかねません。
そのため、ドライフードはできるだけ空気に触れないように保存する必要があるのです。
最近のフードの袋は、酸化などによる劣化を抑えるためのさまざまな工夫が施されています。密閉容器を使用する際も、できるだけ袋のまま容器に入れるようにし、開けるたびにしっかりと空気を抜いてから口を閉じるのがおすすめです。
また、ドライフードの酸化を防ぐには、開封後すぐに密封できる袋に小分けするのも良いでしょう。
ドッグフードの劣化を防ぐ保存方法の基本
ここまで、ドッグフードの間違った保存方法について紹介してきました。では、ドッグフードの鮮度を保ち、最後まで美味しく食べてもらうためにはどのように保存したら良いのでしょうか。
基本的には以下の2つを守るようにしましょう。
- 高温多湿や直射日光を避けて常温で保存する
- 開封後は空気に触れないようにしっかりと密閉する
そして、できるだけ劣化する前に食べ切れるサイズの袋で購入します。目安は1ヶ月以内で食べ切れるサイズです。
また、最近では小分けパックになっているフードもありますので、そういった製品を選ぶのもおすすめです。
まとめ
ドッグフードは酸化していても見た目では分かりにくく、知らず知らずのうちに、劣化したフードを与えてしまっている可能性があります。劣化したフードを与え続けると、犬の健康リスクが高まります。
今回紹介した、冷蔵庫保存、直射日光、高温多湿、空気に触れた状態での保存は、いずれもフードの劣化を速める原因になり得ます。開封後は密閉容器に入れ、涼しく乾燥した場所で保存することが基本です。
愛犬の健康を守り、美味しく食べてもらうためにも、フードは正しく保存しましょう。