『太りやすい犬種』4選 肥満がもたらす心身への悪影響や体重管理のコツまで

『太りやすい犬種』4選 肥満がもたらす心身への悪影響や体重管理のコツまで

見た目がふっくらしている犬は可愛らしく感じるものですが、肥満は犬の健康にさまざまな悪影響を及ぼします。特に、太りやすい体質を持つ犬種には注意が必要です。この記事では、太りやすい犬種の特徴と、肥満が与える影響、日々できる体重管理のポイントについて解説します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

太りやすい犬種とは?

後ろを振り向くぽっちゃり体形のパグ

犬にも人間と同じように、体質や骨格によって「太りやすさ」に差があります。特に、食欲旺盛で運動量が少ない犬種や、加齢によって代謝が落ちやすい犬種は、肥満傾向に陥りやすいと言われています。

また、飼い主の「おねだりに弱い」「運動をあまりさせない」といった生活スタイルも、犬の体重に大きな影響を与える要因になります。

ここでは、比較的太りやすいとされる代表的な犬種を4つご紹介します。それぞれの犬種の特徴を知ることで、適切な健康管理を意識しやすくなるでしょう。

1.ビーグル

ビーグルは中型犬ながら骨太で筋肉質な体を持ち、非常に食欲旺盛な犬種です。もともとは狩猟犬として活躍していたため、運動量の多い犬種です。1日1時間ほどの散歩が必要とされています。

さらに、食べ物への執着が強く、おねだり上手な一面も。そのため、ついつい食べ物をあげてしまうという飼い主さんも多いようです。

このようなことから、ビーグルは太りやすい傾向にあると言われています。散歩や遊びの時間をしっかり確保し、食事管理を徹底する必要があります。

2.ミニチュアダックスフンド

短い脚と長い胴体が特徴のミニチュアダックスフンドも、太りやすい犬種のひとつです。ビーグル同様もともとは猟犬だったこともあり、運動量が非常に多い活発な犬種だからです。しかも、食欲も旺盛なので、ねだられるがままにあげていると、あっという間に太ってしまいます。

ミニチュアダックスフンドは、胴が長く腰に負担がかかりやすい体形をしているため、肥満になると椎間板ヘルニアなどのリスクが高まります。体への負担を減らすためにも、日々の食事量と間食の与え方には注意が必要な犬種です。

3.パグ

パグは食欲旺盛で運動量が少なく、太りやすい犬種です。そのため、食事管理にはかなりの注意が必要と言えるでしょう。

愛嬌たっぷりのあの顔で「もっとちょうだい」「お腹空いた」とおねだりされると、つい食べ物を与えてしまいがちですが、それが肥満の第一歩となります。

また、パグは活発な一面もありますが、実は運動量はそれほど多くはありません。そのため、散歩をおろそかにすると、簡単にカロリー過多になり、太る原因になってしまいます。

4.ポメラニアン

ふわふわの被毛で愛嬌たっぷりのポメラニアンですが、実は太りやすい犬種のひとつなのです。ポメラニアンは食欲旺盛な子が多く、ねだられるがままにあげているとあっという間に肥満になってしまいます。

しかも、ふわふわとした被毛で覆われているため、体形がわかりにくく、動物病院で「肥満」と診断されるまで気づかないことも少なくありません。

ポメラニアンを肥満にしないためには、食事管理の徹底はもちろん、適度な運動も重要となります。

肥満がもたらす心身への悪影響

聴診器とメガネを装着したビーグル

犬の肥満は見た目だけの問題ではなく、健康リスクを大きく高める要因となります。

体重が増えると関節や椎間板などへの負担が増し、歩行困難やヘルニア、関節炎などの疾患を招く可能性があります。また、心臓や呼吸器にも影響が出やすく、とくに短頭種では呼吸が苦しくなるケースもあります。

肥満が進行すると運動を嫌がるようになり、さらに太りやすくなるという悪循環に陥るため、早い段階での対処が重要です。

また、肥満の犬はそうではない犬と比べて、短命の傾向があります。愛犬の寿命を短くしないためにも、適正体重を維持することが必要なのです。

犬を肥満にしないための体重管理のコツ

計量カップに入ったドッグフードとポメラニアン

犬の肥満予防には、日々の生活習慣の見直しが鍵となります。

まず最初に見直すのは「給餌量」です。フードの量はパッケージ記載の目安を参考にしつつ、年齢・運動量・体型に合わせて調整を行いましょう。1日に与える量はキッチンスケールを使い正確に計るようにしましょう。

おやつは1日の摂取カロリーの10%程度までとし、その分を食事から減らします。フードをおやつ代わりに使うと計算が楽になります。

次に、運動習慣の確保です。散歩はもちろん、室内でのボール遊びや知育トイを使った活動で、無理のない範囲で運動量を確保しましょう。

まとめ

ぽっちゃり体形のダックスフンド

太りやすい犬種や体質の犬は、どうしても肥満のリスクが高くなります。しかし、飼い主さんの心がけ次第で、肥満を予防することは十分に可能です。

たとえば、愛犬に合った1日の給餌量や適切な運動量を知り、しっかりと管理することが大切です。愛犬の個性や年齢に合わせて、無理のない範囲でケアをしていきましょう。

また、愛犬の適切な食事の量がわからない、最近少し体重が気になるというときは、獣医師に相談し、指導を受けることをおすすめします。

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