犬が『うれしょん』してしまう理由
感情のコントロールができないから
『うれしょん』はその名の通り、犬が嬉しいときや喜んでいるときに起こります。例えば、飼い主さんと再会したときや大好きなお客さんが訪ねてきたときなどです。
興奮して喜びのゲージが一気にMAXまで振り切れた結果、感情のコントロールができなくなってしまい、膀胱の筋肉が緩んで漏らしてしまいます。
特に子犬がうれしょんしてしまうことが多いのは、感情のコントロールがまだ上手にできないことが原因でしょう。
飼い主さんが喜ぶと勘違いしている
愛犬のうれしょんに、思わず「ぎゃー!」と大声を上げてしまったことはありませんか?
犬は、飼い主さんを喜ばせることに喜びを感じる生き物です。そのため、飼い主さんとしては驚いただけであったり、叱るつもりで大声を出しただけだったとしても、犬の方はこの反応を見て「飼い主さんが喜んでくれた」と勘違いしてしまっている場合があります。
信頼・服従心の表れ
おしっこをしている間は無防備な状態です。相手の目の前でおしっこをするということは、相手に無防備な状態をさらけ出すということでもあり、「私はあなたに心を許していますよ」という表現でもあります。
信頼の気持ちと受け取ることもできますし、野生界の群れの中では相手への服従を表すものだったとも考えられています。
膀胱炎など泌尿器の病気の可能性
あきらかにテンションが上がりすぎたタイミングでのうれしょんであれば病気の心配はほとんどありませんが、そこまで興奮したわけでもないのに漏らしてしまう場合や、それまでうれしょんしなかった子が急にうれしょんするようになった場合、膀胱などの泌尿器に異常が現れている疑いがあります。
おかしいと思ったら動物病院を受診しましょう。
うれしょんの改善策
飼い主さんが平静を保つ
犬がうれしょんをしてしまうのは、興奮が最高潮に達してしまうからです。飼い主さんが何もしなくても勝手に愛犬が最高潮になってしまうこともありますが、逆に飼い主さんの反応が愛犬の興奮を煽ってしまっていることもあります。
喜んでいる愛犬が可愛くて声を上げる、興奮している愛犬をよりかまってテンションを上げてしまうなどといった行為は控えましょう。
またご紹介した通り、うれしょんそのものに過剰に反応しすぎるのも愛犬の勘違いを招きます。飼い主さんは常に冷静に対処するように心がけなくてはなりません。
指示しつけで落ち着かせる
愛犬が興奮して感情のコントロールを失いそうなときには、『オスワリ』『フセ』といった指示しつけで落ち着けましょう。いったん『オスワリ』や『フセ』をさせることで、愛犬の気持ちを切り替える効果があります。
また、指示に従えた場合にはおやつをあげたりして褒めましょう。こうすることで犬は「オスワリやフセをすると褒めてもらえる」と学習し、うれしょんまで達する前に自発的に『オスワリ』や『フセ』をするようになります。
まとめ
うれしょんのほとんどは子犬のうちだけで、成犬になれば自然に直ります。ただ成犬になっても変化が見られないような場合には、マナーベルトを着けさせたり適切なタイミングで事前に排泄をさせるなどで対策をとるしかありません。
まずはできることから、気長に取り組んでいきましょう。