犬が『家の床を舐めている』5つの理由とは 注意すべきポイントから効果的な改善策までご紹介

犬が『家の床を舐めている』5つの理由とは 注意すべきポイントから効果的な改善策までご紹介

愛犬が家の床をペロペロ舐めているのを見て、「どうしてだろう?」と不思議に思ったり、「大丈夫かな?」と心配になったりする飼い主さんは少なくないでしょう。犬が床を舐める行動には、さまざまな理由が考えられます。この記事では、犬が家の床を舐めている理由と注意すべきポイント、そして効果的な改善策をご紹介します。

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犬が家の床を舐めている5つの理由と注意すべきポイント

床を舐めるコーギー

愛犬が家の床をペロペロ舐める姿を見て、「どうして床なんて舐めるの?」と不思議に思ったことはありませんか?実は、犬が床を舐めるのにはさまざまな理由があります。ここでは、犬が家の床を舐めている5つの理由を、注意すべきポイントとともにご紹介します。

1.食べ物のにおいがする

犬は嗅覚が非常に優れており、人間には分からない微かなにおいにも敏感に反応します。そのため、床に落ちた食べこぼしや食べかすのにおいを嗅ぎつけ、舐めることがあります。

飼い主さんや家族の食事中や食事後に、愛犬がテーブル周りの床を熱心に嗅いで舐めているのは、食べ物のにおいがするからでしょう。

特に食いしん坊な犬は、床に落ちているものを何でも舐めたり食べたりしてしまう傾向があります。犬にとって危険な食べ物(ネギ類やチョコレート、ブドウなど)をうっかり床に落とさないよう十分に注意しましょう。

2.ストレスや不安

犬はストレスや不安を感じると、気持ちを落ち着かせるために床を舐めることがあります。犬のストレスや不安の要因は、引っ越しなどの環境の変化、家族構成の変化(新しいペットや家族が増えるなど)、長時間の留守番、騒音、運動不足など、さまざまです。

ストレスや不安を抱えたままでいると、床を舐める行動がエスカレートし、常同障害に発展するおそれがあります。常同障害とは、特定の行動を繰り返し、日常生活に支障をきたす状態を指します。

犬が床を執拗に舐め続け、飼い主さんが呼びかけても舐めるのをやめないような場合は、常同障害が疑われるため要注意です。

3.飼い主の注意を引きたい

たまたま床を舐めていたときに、飼い主さんに声をかけられたり、構ってもらったりした経験のある犬は、意図的に床を舐めるようになることがあります。「床を舐めると飼い主さんが反応してくれる」と学習し、構ってほしいときなどに床を舐めて、飼い主さんの注意を引こうとするのです。

犬が床を舐め、それに飼い主さんが反応してしまう限り、その行動は強化されていくでしょう。その結果、床を舐める頻度が高くなる可能性があります。

4.退屈しのぎ

犬は退屈なときに、自分の前足を舐めたり、尻尾を追いかけたりすることがありますが、床を舐めることもあります。「あ〜暇だな〜」という気分のときに、退屈しのぎとして床をペロペロ舐めるのです。

たまに退屈を感じる程度であれば大きな問題にはなりませんが、退屈な時間が多いと、それがストレスにつながる可能性があります。そのため、日常的に運動や遊びの機会をしっかり確保してあげることが大切です。

5.胃腸の不調

犬が急にやたらと床を舐め始めたら、それは胃腸の不調のサインかもしれません。犬は吐き気や胃のむかつきを感じているとき、その不快感を紛らわせようとして床を舐めることがあります。

床を舐めることに加えて、下痢や嘔吐、食欲不振などの症状も見られるようであれば、胃腸に不調を抱えている可能性が高いです。このような場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

犬が家の床を舐めるのを改善するには?

引っ張りっこをするパピヨン

愛犬の床を舐める行動が習慣化してしまっている場合、「どうにかやめさせたい」と考える飼い主さんは多いでしょう。では、具体的にどうしたらよいのでしょうか?ここからは、犬の床を舐める行動の改善策をご紹介します。

1.床をきれいに保つ

床に食べこぼしや食べかすが落ちていると、犬が興味を示して舐めるきっかけになってしまいます。そうしたきっかけを作らないためには、日頃から床をきれいに保つことが大切です。食べこぼしや食べかすはすぐに取り除き、こまめに拭き掃除をするように心がけましょう。

掃除洗剤やウエットシートを使う場合は、重曹やクエン酸、アルカリ性電解水など自然由来のものや、ペット用のものなど、犬に安全なものを選ぶと安心です。

2.生活環境を見直す

ストレスや不安から床を舐めてしまう場合は、生活環境を見直すことで、舐める行動が改善される可能性があります。

犬が安心して過ごせるスペース(クレートや犬用ベッドなど)を静かで落ち着ける場所に用意したり、ストレスや不安の原因となるものを可能な限り取り除いたりしてあげましょう。犬が快適に過ごせる環境か、犬目線で確認することが大切です。

3.コミュニケーションや運動量を増やす

犬とのコミュニケーションや運動量を増やすことは、ストレスや不安を軽減したり、退屈な時間を減らしたりすることにつながります。その結果、床を舐める行動が減る効果が期待できます。

毎日十分な散歩時間を確保し、室内でも一緒に遊んだり、スキンシップを取ったりする時間を作りましょう。

4.床を舐めているときは反応しない

飼い主さんの注意を引くために床を舐めているようであれば、犬が床を舐めているときは反応しないことが重要です。

床を舐めているときに、「どうしたの?」とか「やめなさい」などと飼い主さんが反応してしまうと、それが犬には「注目してもらえた」という成功体験になります。それによって、床を舐める行動が強化されてしまうため、床を舐めている間は無視を貫きましょう。

その代わり、床を舐めずに落ち着いているときに「イイコ」と褒めて、撫でたりしてあげてください。このようにすることで、犬は「床を舐めていると構ってもらえない」と理解し、徐々に床を舐める行動が減っていくでしょう。

5.動物病院を受診する

常同障害や胃腸の不調が疑われる場合は、速やかに動物病院を受診しましょう。獣医師に症状を詳しく伝え、適切な診断と治療を受けてください。

また、これまでにご紹介した改善策を試しても効果がないという場合も、獣医師に相談してみることをおすすめします。それが改善への近道となるかもしれません。

まとめ

床で鼻を舐めるビーグル

犬が家の床を舐める行動には、ストレスや不安、退屈しのぎ、胃腸の不調など、さまざまな理由が考えられます。愛犬が床を舐めているのを見つけたときは、安易に「やめなさい」と叱るのではなく、愛犬の様子をよく観察し、その行動の理由を探ってみましょう。

床を舐めるのをやめさせたい場合は、床をきれいに保つ、生活環境を見直す、コミュニケーションや運動量を増やす、床を舐めているときは反応しない、といった改善策を試してみてください。

これらの改善策を試しても効果が見られない場合や、常同障害や胃腸の不調が疑われる場合は、早めに動物病院で相談または受診しましょう。

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