犬が『いつもの散歩道』を歩きたがる理由
1.お気に入りの場所をチェックしたいから
ほとんどの犬はトイレをする場所が決まっています。愛犬を観察しているといつも大体同じ場所でトイレをしているのではないでしょうか。
犬にとってオシッコは名刺のようなものです。オシッコからその犬の性別・年齢・体調などがわかるとされています。
犬はお気に入りの場所のニオイを嗅ぎ、その場所に来た他の犬や動物の情報を集めます。ニオイはその日の天気によっても変わるので、犬は変化を楽しんでいるようです。
2.仲の良い人や犬に会えるから
毎日同じ時間に同じ道を散歩していると、他の犬や飼い主さんと仲良くなります。飼い主同士でおやつを持ち寄って、おやつ交換をするのが習慣になったという人は多いですね。
犬はおやつをくれる人を覚えていて、その人に会いたくて散歩に喜んで行くようになります。
筆者の犬も散歩に行くといつもの公園に行き、犬友を探して歩きます。よくみんなで集まる場所で立ち止まり、犬友が来るんじゃないかと待っていることも多いです。
3.安心するから
あなたの犬は知らない場所や物を怖がったり、大きな音を怖がったりしますか?そのような慎重な性格の犬はいつも同じ道を歩くことが多いようです。
いつも歩いている道ならば、ここに何があってどんな人や犬がいてと予想できるので犬は安心して歩けます。
しかし犬が狭い範囲しか知らない、決まった人や犬しか会ったことがないと社会性が身に付きません。些細なことで吠えるなど問題行動に繋がります。
犬が家族以外の人や犬と会うことは必要ですが、無理やり会わせていたら散歩を嫌いになってしまいます。
性格が穏やかな犬や犬に慣れている人と会うことから始め、少しずつ交流していきましょう。
飼い主が取るべき対処法
名前を呼んで立ち止まらせる
犬が好きな道を歩いていると楽しくなってスピードが出てきます。大型犬や力の強い犬なら飼い主が引っ張られてケガをする危険性があるので、注意が必要です。
犬が勝手に歩き始めたと思ったら、名前を呼んで立ち止まらせてください。飼い主の方を振り向かせ、同じペースで歩きましょう。
また拾い食いの癖がある犬は放っておくと危険なものを食べるかもしれません。他の動物の排泄物や虫は病気の原因になります。
人間が捨てたタバコや食品のゴミも飲み込むと命に関わります。最近は毒を置く人もいるので、足元には気をつけて歩きましょう。
リーダーウォークをさせる
犬が散歩を楽しむのは良いですが、自由に歩かせていると引っ張り癖がついてしまいます。転倒して飼い主がケガをする、交通事故に遭う危険性があるので犬の好き勝手にさせるべきではありません。
犬には飼い主の横について歩く『リーダーウォーク』を覚えさせましょう。首輪はハーフチョークを使うとリードを引いたときに音が鳴り、犬を止めやすいのでおすすめです。
時々コースを変える
犬が慎重な性格で同じ道しか歩かない場合、時々コースを変えてみましょう。いつもの公園に別の道から入って行くなど、近い距離で良いので歩く範囲を広げてください。
最初は警戒しますがいつもの道の近くだとわかり、何も怖いことが起こらなければ警戒心が解けていきます。
いつもの道で工事が行われて通行できなくなったとき、散歩自体ができなくなってしまうことがあります。
また災害が起こって犬と飼い主が離れ離れになったとしても、色々な道を知っていれば犬は自力で家まで帰ってこられるかもしれません。
まとめ
犬の散歩では地面に危険なものが落ちていないか、犬が通行人にケガをさせないか、車にひかれないかなど注意して歩く必要があります。
犬に飼い主の言うことをきかせて歩くのは大事ですが、集中しすぎていたら散歩を楽しめません。
犬は散歩で他の人や犬との交流、地面や空気のニオイ、足元の感触などを楽しんでいます。散歩にはできるだけ安全なコースを選び、安全が確認できる場所では犬を自由に歩かせてあげてください。