犬への不必要な接触はストレスの原因になる可能性
犬を見ると「かわいい!」と触りたい気持ちが膨れ上がりますよね。愛犬なら尚更です。しかし、犬への不必要な接触はストレスの原因になる可能性があるので、慎重に見極める必要があります。
例えば、食事中や睡眠中にスキンシップをとると、「ご飯をとられる!」「もしかして敵!?」と不要な警戒心を抱かせてしまい、強いストレスにつながりかねません。また、触られたくない部位を触られると、不快感から警戒心が働き、ストレスの原因になりやすいです。
このように正しいタイミングや触れる箇所を意識しなければ、かえって犬にストレスを与える恐れがあるので気をつけましょう。
犬が『触ってほしくない』部位4選
犬が触ってほしくない部位を不必要に触ってしまうと、ストレスを与える恐れがあります。どの部位を触るべきではないのか確認しましょう。
1.口周り
口周り(マズル)は、犬にとって触られると本能的に危機を感じやすい部位です。吠えたり食べたりする大切な部位なので、防衛本能が働きやすいと考えられています。
信頼関係が築けた相手には口周りを触らせてくれるようになりますが、それでも喜んで差し出すというよりも「あなたなら許してあげる」という気持ちで触らせている場合が多いです。したがって、飼い主でも不必要にベタベタと触るべきではないでしょう。
2.しっぽ
犬にとってしっぽはコミュニケーションをとったり気持ちを表現したりする大事な部位であり、とても敏感な場所です。そのため、しっぽを触られることを嫌う犬はとても多くいます。
特にしっぽの付け根は触られていることを強く感じやすいので、嫌がる犬は多いです。不必要に触るとストレスを与えてしまうので気をつけましょう。
3.肛門周り
肛門周りはデリケートな部分なので、触られると嫌がったり驚かせてしまったりする恐れがあります。
もしもうんちなどで肛門周りが汚れてしまった場合は、強くゴシゴシと擦るのは絶対にやめてください。肛門を傷つけないように優しく丁寧に拭き取ってあげましょう。
4.頭
飼い主や家族など信頼している相手であれば頭を撫でられることを喜ぶ犬は多いでしょう。しかし、初対面の相手やまだ親しくない相手、苦手な相手から頭を撫でられると、犬は強い不安や恐怖を感じます。
なぜならば、犬にとって見知らぬ大きな存在に頭を撫でられる状況は、頭を鷲掴みにされているような感覚だからです。
知らない人から突然頭を鷲掴みにされるなんて恐怖でしかありません。初対面やまだ親しくない間柄の場合は、まず手の匂いを嗅がせてから体の側面を優しく撫でるようにしましょう。
嫌がる部位に触れることを慣れさせる方法は?
基本的には嫌がる部位を不必要に触ることは避けるべきですが、口周りや肛門周りはお世話のために触らなければいけない場面が多くあります。
まずはお世話をいきなり行うのではなく、軽くタッチされることに慣れることから始めましょう。触れられることに強い拒否感や嫌がる様子を見せなくなり、落ち着いて受け入れられるようになったら、少しずつお世話に移行していきます。
少しでも嫌がる素振りを見せたらすぐにやめるか、手早くお世話を終わらせてください。その後、我慢できたご褒美としておやつをあげたり、たくさん褒めてあげたりしましょう。
まとめ
犬が触ってほしくない部位に何度もしつこく触れていると、大きなストレスを与えてしまう恐れがあります。なるべく不必要に触れることは避け、お世話などで必要な場合は、無理強いせずに愛犬のペースを尊重しながら進めましょう。