犬の『歯磨き』やりすぎはNG?知っておくべき3つのことから正しい方法まで

犬の『歯磨き』やりすぎはNG?知っておくべき3つのことから正しい方法まで

『犬の歯磨きをやりすぎると起こるリスク』についてまとめました。愛犬の歯と口腔内の健康を守るために、歯磨きの正しい方法を解説します。

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記事の監修

めのうアニマルクリニック院長。猫が大好きなあまり、犬と猫を分けた動物病院を開院。「犬にも猫にも優しい動物病院」をコンセプトにしています。腫瘍学を得意分野としていますが、しつけに対しても力を入れており、パピークラスを開校して子犬のトレーニングを行っています。

犬の歯磨きをやりすぎると起こるリスク

シートで歯磨き、ダックス

1.歯茎を傷つけてしまうこと

犬の歯磨きをやりすぎると起こるリスクは、歯茎を傷つけてしまうことです。

歯茎を傷つけてしまうと、犬は痛い思いをします。歯茎が傷ついたまま、また歯磨きをしようとすると、歯茎はさらに傷つき、痛みがあるまま食事をしなければならなくなります。

歯茎の痛みから、食事をしなくなってしまうことがあるかもしれません。傷口から細菌が侵入し、感染症を引き起こしてしまう恐れもあるでしょう。

なお、歯垢は優しく磨くだけでも十分に落とすことができます。もしも歯磨きだけで落とせないこびりつき汚れがあるのであれば、それは歯垢ではなく、歯石である可能性が高いです。

歯石は歯磨きでは落とすことができません。歯石や口臭が気になる場合には、かかりつけの獣医師に相談しましょう。

2.歯磨きを拒否するようになること

痛みをともなう歯磨き経験をしてしまうと、犬は「歯磨き=嫌なもの」と覚えてしまいます。そうなると、次から歯磨きを拒否するようになることが少なくありません。

歯磨きができなくなると、歯周病のリスクが高まります。3歳以上の犬の約8割が歯周病を抱えているともいわれており、その影響は口腔内だけにとどまりません。歯周病菌が体内に入り込むと、心臓や腎臓など内臓に悪影響を与える可能性もあります。

正しく、そして犬が嫌がらない方法での歯磨きが、長く健康でいてもらうためのカギです。

3.歯石が付きやすくなること

犬の歯磨きをやりすぎると起こるリスクは、歯石が付きやすくなることです。

歯石を除去するためのスケーラーという道具を使い、飼い主の手で愛犬の歯石を取り除こうとすると、歯を傷つけてしまい、傷で出来た溝に汚れや歯石が付きやすくなります。

歯石の除去は、専門の知識や技術が必要です。必要に応じて、犬の歯科に詳しい獣医師に相談しましょう。

犬の歯磨きの正しい方法

犬の前歯、唇をめくる

愛犬が得意な歯磨きアイテムを見つけ出すこと

犬用の歯ブラシにはいろいろな種類があります。歯磨きシートやガーゼタイプのものもあり、歯ブラシを嫌がってもシートなら受け入れてくれる場合もあります。

愛犬が歯磨きを嫌がるときは、様々な歯磨きアイテムを試してみましょう。愛犬が最も嫌がりにくいアイテムで歯磨きをしてあげられると、毎日のケアも楽になるでしょう。

一度に全ての歯を磨けなくてもOK

犬が歯磨きを嫌がるときは、一度に全ての歯を磨こうとするのではなく、「今日は前歯だけ」「明日は右の奥歯」「明後日は左の奥歯」のように、数日かけて少しずつ磨くようにしましょう。

初めのうちは、1日1本でも磨けたら十分。少しずつ慣れていけばOKです。焦らず、愛犬のペースに寄り添いましょう。

1日1回でOK

歯磨きは1日1回が目安。3〜5日放置すると歯垢が歯石になると言われていますが、1日サボったからといってすぐに歯石になるわけではありません。

大切なのは、無理のない範囲で継続すること。嫌がるときは無理に続けず、少しずつ慣れていくよう工夫しましょう。

まとめ

コーギー、青い歯ブラシ

犬の歯磨きをやりすぎると起こるリスクを3つ解説しました。

  • 歯茎を傷つけてしまうこと
  • 歯磨きを拒否するようになること
  • 歯石が付きやすくなること

犬にも毎日の歯磨きが必要です。しかし、やりすぎはよくありません。歯をキレイに保とうとして、歯磨きをやりすぎると、歯磨きをさせてもらえなくなってしまう可能性が高いです。

毎日1本ずつでもコツコツと磨き、歯磨きに慣れてもらいましょう。歯磨きに慣れるまでは、歯磨き後のおやつだってOKです。歯磨きに良い印象を持ってもらいましょう。

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