犬の自尊心が低下すると起こりうるリスクとは
犬にも「褒められて嬉しい」「これができた!」という達成感や優越感、さらにプライドがあります。基本的にはこうしたポジティブな面を持つ犬たちですが、飼い主の行動や接し方次第では、自尊心が低下してしまうことも……。
自尊心が低下すると、元気がなくなったり食欲不振に陥ったり、強い不安感から問題行動(破壊、無駄吠えなど)を起こすようになったり、ストレスによる消化器症状を引き起こすこともあります。
しつけの面でも健康面でも悪影響を及ぼし、犬を苦しめてしまうので、飼い主がやりがちなプライドを傷つける行為は意識して控えましょう。
犬の『プライド』を傷つける絶対NG行為5選
どのような行動が犬のプライドを傷つけてしまうのでしょうか。愛犬の自尊心を低下させてしまう飼い主の行為を確認しましょう。
1.過剰な叱り方をする
犬が悪いことをしたときは、叱ったり、あえて無視したりして「これはダメなこと」と教える必要があります。しかし、過剰な叱り方をすると、愛犬を必要以上に怖がらせてしまったり、怯えさせて自信を喪失させてしまうので注意してください。
例えば、強い口調で怒鳴りつけたり、叩いたり叩くふりをしたりといった行為は、単に犬を怖がらせるだけです。プライドを傷つけ、飼い主との関係も壊れる恐れがあるので絶対にやめましょう。
2.わざとじゃない失敗を責める
犬も人間と同じように、何度も失敗を繰り返して少しずつ成功回数を重ねていく動物です。そのため、最初の頃は失敗してしまうことも多いでしょう。
この時、わざとじゃない失敗を責めることはやめてください。わざとやった行為ではないのに叱られ続けると、「自分はダメなんだ」「嫌われたかもしれない」と不安を煽ってしまい、プライドを傷つけてしまいます。
わざとじゃない失敗のときは、責めたり叱ったりするのではなく、黙々と後片付けをして、しばらくかまわないようにするなど『責めない対応』を取りましょう。
3.良いことをしたのに褒めない
ダメなことは叱るのに、良いことをした時や成功した時に褒められないと、褒められることによる自尊心の向上が促されず、叱られてばかりで自尊心が低下する一方です。
良いことをしたり成功したときには、積極的に「すごいね!」「さすが!」とポジティブな声かけをし、撫でたりご褒美をあげたりして自信をつけさせてあげましょう。
4.犬を驚かせたり期待を裏切ってからかう
わざと犬を驚かせたり、期待を裏切るような行為をしてからかう行為は、犬のプライドを傷つけると同時に、信頼関係も崩してしまう行為です。
「犬だからからかわれていることを理解していないだろう」と思ったら大間違い!犬は人の表情や声のトーン、行動などから「不快なことをされている」「嫌なことばかりしてくる人」と認識するため、自尊心を傷つけてしまいます。
「どうして嫌なことばかりするの?」「僕のこと嫌いなのかな?」と自信を失わせてしまうので、軽はずみにからかい行為をすることは絶対にやめましょう。
5.目の前で他の犬やペットばかり可愛がる
愛犬の目の前で他の犬やペットばかり可愛がると、嫉妬することがあります。私たち人間が思っている以上に強いストレスとなり、「私は飼い主さんに愛されている」というプライドを傷つける行為でもあるのでなるべく控えてください。
他のペットと一緒に暮らしている場合は、そちらのペットを可愛がりながらも、同等に、あるいはそれ以上にスキンシップや遊びで愛情を表現してあげましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬はとても繊細に感情が動く動物なので、飼い主の何気ない行動にプライドを傷つけられてしまうことがあります。今回紹介した行為には特に気をつけて、愛犬の自尊心を下げないように注意しましょう。