犬の『ウンチ』危険な状態4選
1.血が混じっている
犬のウンチに血が混じっている場合、体内でなんらかの異常が起きている可能性が高いでしょう。
鮮やかな赤い血がついている場合は、肛門や直腸付近で出血していることが多く、肛門腺の炎症や破裂などが疑われます。一方、黒っぽい便やタール状の便は、胃や小腸など上部消化管からの出血が考えられ、より深刻な状態といえるでしょう。いずれも早期診断が重要です。
血の量が少量でも、何度も続いたり、食欲不振、元気消失などのほかの症状が見られる場合は、重い病気の可能性も否定できません。速やかに動物病院を受診し、検査を受けましょう。
2.粘液が混じっている
犬のウンチに透明または半透明のゼリー状の粘液が付着している場合、腸内で炎症が起きている可能性があります。
軽度であれば一時的な炎症などが考えられますが、頻繁に繰り返したり、粘液の量が多い場合は注意が必要です。腸内環境の乱れや寄生虫、食物アレルギー、腸炎などが原因として考えられるでしょう。
粘液便のほかにウンチが緩い、血が混じる、食欲不振などの様子が見られる場合、病気の可能性はさらに高くなります。
粘液便が続く、ほかの症状が伴うなどの場合は早めに動物病院を受診しましょう。
3.白っぽい色をしている
犬のウンチが白っぽくなる原因は、いくつか考えられます。
- カルシウムを多く含む食べ物を大量に食べた
- ティッシュなどの白いものを誤飲した
- 寄生虫に感染した
- 胆汁や膵液の分泌異常(脂肪便)
カルシウムを含む食べ物を大量に食べたときや、ティッシュなどの白いものを誤って飲み込んでしまった場合にウンチが白くなる場合があります。いずれも、一時的なものなので心配はいりません。
ただし、犬の誤飲は窒息や腸閉塞といった命にかかわるトラブルにもつながりかねませんので、以降はいたずらをされないようにしっかりと管理しましょう。
また、白い粒状のものや細い糸状のものが混ざっている場合は寄生虫が考えられます。
ウンチが全体的に白っぽいときは、胆のうや膵臓にトラブルが生じている可能性が疑われます。放置すると命にかかわる場合もありますので、すぐに動物病院を受診してください。
4.かなり柔らかい・水様便
便がいつもより柔らかかったり、水っぽい下痢(水様便)になっている場合は、腸内で炎症や異常が起きている可能性があります。
急な食事の変化やストレスが原因の場合もありますが、腸炎や寄生虫、誤食などが原因となっているケースも少なくありません。
水様便が続いているときは、脱水症状や電解質の異常を引き起こす可能性が懸念されます。とくに子犬やシニア犬は、命にかかわることもあるため、早めの対処が必要です。ほかに症状が見られなくても早めに動物病院を受診しましょう。また、血便や嘔吐を伴っている場合は早急に受診する必要があります。
まとめ
犬のウンチは健康状態を映し出す大切なバロメーターです。血が混じっている、粘液がついている、白っぽい色をしている、水様便など、ウンチの様子がいつもと違うときは、体の異変を知らせるサインとしてしっかり受け止めましょう。
もし、一時的な症状に見えたとしても、その陰に重大な病気が隠れている可能性があります。安心のためにも、一度は動物病院を受診するようにしましょう。
愛犬の健康を守るためにも「いつもと違う」を見逃さず、早めの対応を心がけてくださいね。