絶対に放置してはいけない『犬の病気』2つ 愛犬の命を守るために日頃から心がけるべきこととは

絶対に放置してはいけない『犬の病気』2つ 愛犬の命を守るために日頃から心がけるべきこととは

『絶対に放置してはいけない犬の病気』についてまとめました。あなたの愛犬が最後に健康診断を受けたのはいつでしょうか?放置してはいけない病気の危険性と、日頃からできることを解説します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

愛犬の病気を放置していませんか?

問診を受ける

「気になってはいるけれど、何となく様子を見てしまっている…」そんなふうに、犬の病気を放置してしまっているケースは少なくありません。

愛犬が痛がったり苦しんだりしていないと、「大したことはないのかも」と思ってしまうこともあるでしょう。また、「命に関わる病気ではない」と分かると、罪悪感が薄れ、ついそのままにしてしまう飼い主さんもいます。

しかし実際には、飼い主が気づかないまま、犬が病気に苦しんでいるケースもあります。

この記事では、犬がかかりやすく、なおかつ飼い主にも気づかれにくいために放置されやすい、注意すべき病気をご紹介します。

絶対に放置してはいけない犬の病気

歯を診る、白い手袋

1.歯周病

3歳以上の犬の約8割がかかっているとされる歯周病。進行性の病気であり、放置すると全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

主な症状は、口臭・歯茎の腫れ・出血など。正常な犬の口の中には、ほとんどニオイがありません。愛犬の口臭が気になる場合は、歯周病のサインかもしれません。

歯周病は以下の4段階に分けられます。

  • 歯肉炎…歯茎が赤く腫れ、歯磨きで出血する
  • 軽度の歯周炎…口臭が目立ち始める
  • 中度の歯周炎…膿が溜まり、強い口臭がある
  • 重度の歯周炎…歯石がこびりつき、麻酔下での歯石除去が必要に

さらに、歯周病菌が血流を通じて全身に回ると、心臓・肝臓・腎臓の疾患を引き起こすリスクも指摘されています。すでに持病のある犬では、症状が悪化する原因になることもあります。

少しでも気になることがあれば、早めに獣医師へ相談し、定期的な歯科検診を受けるようにしましょう。

2.胃拡張・胃捻転症候群

大型犬に多く見られるこの病気も、絶対に放置してはいけません。胃が膨張し、ねじれることで食べ物やガスが排出されなくなり、血流障害を起こして臓器が壊死してしまう危険な病気です。

最もわかりやすい症状は、お腹の膨張。胃の中にガスがたまり、お腹が張って見える状態です。

進行は非常に速く、数時間で命を落とすこともあるため、すぐに動物病院を受診する必要があります。

主な原因は「食後の運動」とされています。食後は静かに過ごさせ、運動やおもちゃ遊びを避けることが大切です。

また、以下のような症状がある場合は、迷わず病院を受診してください。

  • 食後に繰り返し嘔吐しようとするが吐けない
  • 苦しそうにしている
  • お腹が急に膨らんだ
  • ぐったりして動かない

まとめ

聴診、茶の犬

絶対に放置してはいけない犬の病気を2つ解説しました。

  • 歯周病
  • 胃拡張・胃捻転症候群

「こんなことで病院に行くのは大げさかも…」と感じることがあるかもしれません。しかし、犬はとても我慢強い生き物です。本格的な症状が現れる頃には、すでに重症化していることも少なくありません。

愛犬の健康と命を守ることができるのは、飼い主であるあなたです。普段から小さな変化にも目を配り、定期的な健康診断や予防ケアも忘れずに行いましょう。

気になることがあれば、どんなに些細なことでも、遠慮せず動物病院に相談してくださいね。

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