犬は人の言葉や特徴をどのように覚えているの?ワンコたちの記憶力の仕組みとは

犬は人の言葉や特徴をどのように覚えているの?ワンコたちの記憶力の仕組みとは

「うちの犬、話しかけるとちゃんと反応してるけど、言葉を覚えてるの?」 「久しぶりに会った人に吠えるけど、顔を忘れたのかな?」 このような疑問を持つ飼い主さんも多いのではないでしょうか。 実は犬は、人の言葉や特徴(顔・声・ニオイ)を記憶する能力を持っています。 この記事では、犬が人の言葉や特徴を覚えるメカニズムと、その記憶力を伸ばすコツについて解説します。

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犬が「人の言葉」を覚える記憶力の仕組み

お手をするチワワ

犬が人の言葉を記憶するメカニズムを研究した実験結果では、言葉そのものには「左脳」が反応を見せ、言葉のイントネーションには「右脳」が反応を見せたと明らかにされています。

左脳が言葉を理解して記憶するために大事なことは、「言葉と良い出来事」が結びつくことです。「お手をしたらおやつがもらえた」「待てをしたら褒められた」などです。

言葉のイントネーションに反応を見せた右脳に働きかけるのであれば、明るく高い声のトーンで犬に話しかけることが大事です。

犬は警戒しているときや威嚇しているときに、低い声で唸り声を出します。そのことと同じように、人が低い声のトーンで話しかけると、犬に警戒心や不信感を持たせてしまうことがあるため注意しましょう。

犬が人の言葉を記憶することができるのは単語レベル

犬は人との会話の中から単語を聞き取り「自分に向けて何を言われているのか、」「自分はどのように行動するべきなのか」などを判断しているとされています。

よって、例えば飼い主が「もうすぐ雨が降りそうだから今日はいつもより早めにお散歩に行こうか?」と尋ねたとき、犬が記憶した言葉の中から聞き取っているのは、おそらく「雨」「お散歩」「行こう」の3つの言葉のみと考えられます。

「雨」という単語からは「お散歩に連れて行ってもらえる」と期待する気持ちと、「雨だから連れて行ってもらえないかもしれない」と不安な気持ちの2つを表現することがあります。

一方で「お散歩」「行こう」という単語は「お散歩に連れて行ってもらえるぞ!」と、大興奮で嬉しい気持ちのみを表現することもあります。

しかし「もうすぐ雨が降りそうだから今日はいつもより早めに」という、飼い主の都合までを把握することは困難であると言えます。

愛犬に人の言葉をより多く記憶してもらうためのコツ

愛犬と会話するときは、「単語のみ」もしくは「短い言葉」を使うことを意識してみましょう。

例えば、筆者はトイレトレーニングをする際「トイレ」ではなく、「おしっこ」「うんち」と分けて覚えてもらいました。

そうすることで、おしっこが出るのか、うんちが出るのか、どちらなのかを把握することができ、外出先でも対応しやすいからです。おしっことうんちのどちらにも反応を見せることもあります。

単語のみでは「おしっこ?」と聞き、短い言葉では「おしっこ行く?」と聞きます。単語のみで犬は理解することができるため「行く?」は付け加えなくても良いかもしれませんね。

犬が「人の特徴」を覚える記憶力の仕組み

レトリバーと笑顔で向き合う

犬は人の顔を記憶することができるとされていますが、最も重要なことは「ニオイ」です。

犬の視力は0.1~0.3程度であるとされています。犬から少し離れた場所に人が2人立っている場合、どちらが飼い主で、どちらが他人であるのか、顔では判断することが難しいでしょう。

そのためニオイを嗅ぐことで「こっちが飼い主だ!」と判断することができます。

飼い主以外の人を記憶するときも、ニオイで覚えています。久しぶりに会うと警戒し、威嚇されることもありますが、手のニオイを嗅がせると思い出してくれます。

知っている犬に警戒されてしまったときは、そっと手を出し、ニオイを嗅いでもらいましょう。手はパーではなくグーで出すのがよいでしょう。もしも噛まれてしまったときのための対策です。

また、「声」も犬が人の特徴を覚えるときに大事な要素のひとつです。

例えば、愛犬がドッグランで迷子になってしまったときは、空気中に漂う飼い主のニオイを嗅いでいます。しかし、無数のニオイの中から探し出すことは大変な作業です。

ニオイを辿って飼い主の元に戻るまでには時間もかかってしまいます。そのようなときに飼い主が一声でも出せば、犬はすぐに駆け寄ってきてくれますよ。

また、久しぶりに会った離れて暮らす家族が帰ってきた際に警戒し、必死にニオイを嗅いで確認することもあります。このようなケースでも、一声でも出せばあっという間に思い出してくれることがあります。

まとめ

レトリバーを抱きしめる

犬が人の言葉や特徴を覚える記憶力の仕組みについて解説しました。

犬に人の言葉を覚えてほしいときは、「単語のみ」または「短い言葉」を使うことを意識しましょう。

そして、一貫して同じ言葉を使うことも大事です。途中で違う言葉を使ってしまうと、初めからやり直すことと同じになってしまいます。

犬に「自分のことを覚えていてほしい」というときは、たくさん「ニオイ」を嗅いでもらい、たくさん「声」を聞いてもらいましょう。

そして、良い印象を持ってもらうことも大事です。犬は遊び好きなので、おもちゃを使って一緒に遊んであげると良い印象を持ってもらいやすいです。

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