犬が『迷子』になる4つの原因とは?絶対に油断してはいけない理由から対策法まで

犬が『迷子』になる4つの原因とは?絶対に油断してはいけない理由から対策法まで

完全室内飼育が一般化した今の日本では、愛犬の迷子を心配される飼い主さんは少ないかもしれません。いつも戸締りをしているので家の中なら安全、外に出る時にはリードやハーネスをしているから安全と、安心材料が多いように感じるからです。しかし、実際にはSNS上で「#迷い犬」「#迷子犬」などのハッシュタグがついた愛犬探しの投稿が散見されます。犬が迷子になる原因や対策について考えてみましょう。

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迷子になった愛犬を襲うかもしれない危険

街中に佇む犬

いつもニコニコとそばにいる愛犬が、自分の意思で家を出ることなど考えられないことでしょう。しかし、犬が脱走したり迷子になったりするのは、犬の意思だけが原因ではないようです。

万が一、愛犬が飼い主さんの元から離れて迷子になってしまった場合、待ち受けているのは交通事故、誘拐、見知らぬ人からの虐待、他の犬からの病気の感染などの、多くの危険な出来事です。野良犬だと思われて愛護センターに回収される可能性もあります。いずれにしろ、最悪の場合には命を落としてしまうことも十分にあり得ます。

愛犬につらい思いをさせないためには、飼い主さんの油断は禁物です。愛犬が迷子になる原因を知り、脱走のリスクへの対策で守ってあげましょう。

犬が迷子になる原因

車の窓から身を乗り出す犬

1.好奇心

犬は、人間で例えると2〜3歳児程度に相当する知能の高い動物だと考えられています。知能が高い動物には、見知らぬことに対する関心が高いという傾向が見られます。つまり、周囲に対する好奇心が旺盛だということです。

犬が好奇心に誘われるままに行動してしまうと、いつの間にか飼い主さんから離れてしまうことがあります。また、いつも飼い主さんが出入りをしている玄関や窓の外、庭を囲っている柵やフェンスの向こう側に興味を持ち、「チャンスがあったらひとりで出てみたい」と考えているかもしれません。

特にまだ若くて好奇心がひと際旺盛な犬は、飼い主さんが出入りするタイミングを見計らったり、普段からフェンスの下に穴を掘って外に出入りできる通路を作ったりなど、飼い主さんの想像の斜め上をいくような行動をとることがあります。

2.極度の興奮、パニック

犬は確かに賢く頼もしいことも多々ありますが、驚くとパニックを起こしやすい傾向もあります。どんな犬にも比較的共通しているパニックの要因が、大地を震わせるような重低音です。雷鳴や打ち上げ花火、工事現場の騒音などです。また震災レベルの地震を経験すると、その後はちょっとした地震にもパニックを起こすようになる子もいます。

これらは、いつ起こっても不思議ではありません。家でくつろいでいる時に雷鳴で驚いて網戸を突き破ったり、庭で夕涼みをしている時に始まった花火大会の音に驚いて柵を飛び越えたり、車の乗降時に聞こえたトラックのクラクションに驚いて飛び出すこともあるでしょう。たとえリードをつけていたとしても、突然のことなので思わずリードを手放してしまってもおかしくありません。

3.本能

本能とは、その動物が生き抜き子孫を残すために組み込まれている、行動様式やその行動を引き出すための強い欲求です。犬が持っている本能の中でも特に強いのが、繁殖本能と狩猟本能でしょう。

去勢手術を受けていない犬は、避妊手術を受けていない発情期のメスのニオイに強く惹きつけられ、そのメスを追い求めてしまいます。それは理屈ではなく、本能なので止めようがありません。しかしこの行動は、避妊去勢手術を行うことで予防できます。

もっと気をつけなければならないのが、狩猟本能です。狩猟本能を完全に抑えることはできないため、散歩中や外出中などいつでもどこでも、獲物の動きによく似た光景が視界に入ると、思わず飛び出してしまうことがあるため注意が欠かせません。

4.遊び

これまで説明してきたようななんらかの原因で犬が飛び出してしまった時に、飼い主さんが思わず大きな声で愛犬の名前を呼びながら追いかけてしまう場合に気をつけたいのが、「遊びだと勘違いされてさらに逃げられてしまう」こともあるということです。

逃げた場所によっては交通事故などに遭ったり、周囲の方々に迷惑をかけたりすることもあるため、安易に追いかけるのではなく、確実に呼び戻せるようにしておくことが大切です。

愛犬を迷子にさせないための対策法

逃げた犬を追いかける少年

犬が迷子になる原因を考えると、いつどんな場所で迷子になってもおかしくないことがわかるでしょう。そこで、下記の観点で日ごろ暮らしている環境や普段の行動を再点検し、リスクの高い部分が見つかったら、改善を図ってみてください。

  • 窓や玄関を開けっぱなしにしたまま愛犬から目を離さないようにする
  • 玄関から出入りする際は、犬を玄関に近づけない対策をとる

 例えばクレートに入れる、部屋から出さない等

  • 外出時は、リードやハーネスの状態、サイズの事前チェックを毎回行う
  • オープンエリアではノーリードにしない
  • 外出時、リードを手放さないように工夫する

 例えばダブルリード、肩掛けタイプ、腰ベルト付きリードの利用等

  • 日ごろから名前の呼びかけや「来い」等の指示語で呼び戻せるようにしつけておく
  • 万が一に備えて迷子札やマイクロチップを装着する

まとめ

外で暮らす迷い犬

完全室内飼いであれば、愛犬の脱走や迷子の心配は外出時だけで良いと考えてしまいがちです。しかし意外と多いのが、飼い主さんが玄関から出入りをする際に、気付かれずにそっと足元をすり抜けて外に出ていってしまうことです。外に出てしまい、そこで興味を引くようなものを追いかけてしまったりすると、知らない道に入り込み、迷子になって家に戻れなくなることも…

散歩の時くらいしか外に出ないような完全室内飼いの犬は、嗅覚や方向感覚などを使って自力で家に帰ることが苦手な傾向があるようです。家の中にいれば安全だと油断せず、庭も含めた環境や飼い主さんご自身の行動を見直し、少しでも迷子になるリスクを減らして安心できる環境を整えてあげましょう。

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