犬が突然食欲を失くす原因
犬にも食べることが大好きな子がいます。食欲旺盛なことは、飼い主にとって嬉しいことです。“今が健康であるかどうか”ということの指標にもなっているのではないでしょうか。
一方ではあまり食に対する欲のない子もいますが、どんなに時間をかけてでも、1日分のごはんを食べ終えてくれることが飼い主にとっての安心なのではないでしょうか。
普段しっかり食事をしてくれている犬が突然食欲を失くしたときは、飼い主は強い不安を抱えるでしょう。
“心配だけど今すぐに動物病院に連れて行くことができない”というときほど、不安はさらに大きくなります。
人間が“何だか今日はあまり食べたくないんだよな…”というときがあるように、犬にも食欲のないときがあります。体調が悪いとは限りません。
もしも愛犬が突然食欲を失くしたときは、他に症状は出ていないかどうか、食欲を失くすような出来事はなかったかどうか、愛犬の様子をよく観察してみましょう。
1.お出かけやお散歩の後で疲れきっている
お出かけやお散歩の後で疲れきっているとき、犬が突然食欲を失くすことがあります。
お出かけの後であると体力を使い切ったこと以外にも、精神的なストレスや疲れがあり、突然食欲を失くしてしまうことがあります。
いつものお散歩コースを歩いただけであっても、おともだち犬と会って嬉しくてはしゃいでしまったなどし、いつもより疲れが出てしまい、突然食欲を失くしてしまうことがあります。
また、暑い季節であると、ちょっとしたお出かけやお散歩であっても、暑さから体力が奪われてしまい、“しばらく体を休めてからごはんを食べたい”ということがあります。
お家に帰ってきたとき、ぐったりしていることがあるかもしれませんが、少し眠れば体力も食欲も回復するでしょう。
2.他のものが食べたいというわがまま
他のものが食べたいというわがままが出てしまったとき、犬が突然食欲を失くすことがあります。
前日、何か特別な食べ物を与えませんでしたか?朝ごはんにはトッピングをし、夜ごはんにはトッピングをしなかったのではありませんか?
このようなとき、「食べたいのはこの食べ物ではありません」と、わがままから食べないことがあります。
また、ごはんであるかおやつであるかに関わらず、「期待していた食べ物と違った」というときにも、突然食欲を失くしてしまうことがあります。
「おやつが食べたいんだ!」と、わがままからごはんを食べないことがあります。このようなときは、ごはんは食べないけどおやつは食べる、といったことが起こりますので分かりやすいです。
ごはんを出して食べないときは片づけてしまいましょう。お腹は空いているはずなので、また30分~1時間後くらいに出してみてください。
3.病気の可能性
犬が突然食欲を失くすとき、病気の可能性も考えなければなりません。
嘔吐や下痢の症状が「一度だけ」あるときは、しばらく様子を見ても構わないかと思います。複数回繰り返すときは、すぐに動物病院へ行きましょう。
心配される病気には、胃腸炎・胃潰瘍・急性膵炎・腸閉塞・子宮蓄膿症などが挙げられます。少しでも病気の可能性に不安を感じるのであれば、動物病院で相談しましょう。
「胃腸炎」では、嘔吐や下痢の症状がよく起こります。「胃潰瘍」では、吐血や血便の症状が出ることがあります。
「急性膵炎」では、“祈りのポーズ”をすることがよくあります。高齢の小型犬に多く、嘔吐や下痢の症状が見られることがあります。また、腹痛で鳴き続ける犬もいます。
「腸閉塞」では、胃や腸で発生したガスによって、お腹が膨れてくることがあります。
「子宮蓄膿症」では、外陰部から膿が出たり、大量の水を飲んだりすることがあります。避妊手術をしていない高齢の犬に多い病気です。
まとめ
犬が突然食欲を失くす原因を3つ解説しました。
- お出かけやお散歩の後で疲れきっている
- 他のものが食べたいというわがまま
- 病気の可能性
愛犬が突然食欲を失くしてしまったとき、病院に連れて行くべきであるかどうかは、“食欲がないこと以外の症状が出ている”ということに注目してみましょう。
たった一度の嘔吐や下痢であっても、犬にとってはつらいものです。すっきりとした様子であればよいのですが、苦しそうにしているときは動物病院へ行きましょう。
繰り返す症状が出ているときは、すぐに動物病院へ行くべきです。