犬は『他の犬の死』を理解する
結論からいうと、犬は『他の犬の死』を理解します。人間よりも相手の感情や体調の変化に敏感なため、同居犬が病気になったらわかります。
そして実際に亡くなっている同居犬を前にしたら、もう息をしていないということもわかります。
犬は群れを構成して、リーダーに従って行動するという習性は人間と似ています。そのため、仲間が亡くなったら『悲しい』『これからどうしよう』と考えることも同じなのでしょう。
仲間が亡くなったあと、元気がなくなったり亡くなった犬がよくいた場所をウロウロしたりする犬は多いようです。
飼い主ができるケア
1.いつも通りに過ごす
ペットが亡くなったら、同居犬も飼い主も悲しいです。しかし、同居犬にはいつも通りごはんをあげて散歩に連れていくといった世話をしなければいけません。
犬に食欲がない、散歩に行きたがらないようであれば無理をさせる必要はありません。必要な食事、運動、排泄はさせて体調は崩さないようにしてください。
2.飼い主に甘えさせる
同居犬が甘えん坊になった、飼い主のそばから離れなくなったという話は多いです。スキンシップを増やす、食欲がなければごはんにトッピングをするなどして甘えさせてあげましょう。
当然飼い主も悲しいので、残された犬と一緒に泣くと気分が紛れると思います。飼い主も無理をしないでゆっくり立ち直っていきましょう。
3.他の犬や人との交流を増やす
犬が2頭で暮らしていたのであれば、1頭になると喪失感は大きいでしょう。同居犬が亡くなったばかりの頃はあまり散歩にも行きたがらなくなることがあります。
しかし時間が経って犬が嫌そうでなければ、仲の良い犬や人と積極的に会う、普段と違う散歩コースやドッグランに行くなどして楽しませてあげてください。
4.部屋の模様替えをする
部屋の模様替えをするというのも立ち直る方法のひとつです。ですが亡くなった犬の物を急に片付けてしまったら同居犬が戸惑うので、少しずつにしましょう。
亡くなる直前に介護をしていたのなら、犬の寝床も広くとっていたはずです。そこを片付けたら部屋が広くなり、同居犬ものびのびと遊べます。
亡くなった犬のニオイがついた物を残しておくと、同居犬が落ち着くようであれば残してあげてください。遺品整理をすると飼い主も立ち直るきっかけになります。
5.新しい犬を迎える
新しく犬を迎えるというのもケアのひとつです。それまで一人っ子で過ごしたことがなかった犬であれば寂しいですし、新しい犬が来ると気が紛れます。
ただし、同居犬が高齢で介護が始まるようならば控えることをおすすめします。介護と子犬の世話が同時になってしまったら飼い主の生活が大変になるためです。
飼い主も高齢で新しい犬を最後まで飼えるとどうかわからなければ、多頭飼いはやめるべきです。新しい犬を迎えるなら犬と飼い主の健康状態、経済状態、家族構成なども考えてからにしましょう。
まとめ
多頭飼いで犬が亡くなったら、残された犬に元気がなくなるのは自然なことです。ですがあまりにも元気がない状態が長く、高齢の場合は実は病気の可能性もあります。
『ペットロスだから』と油断せず、おかしいと感じたら動物病院を受診しましょう。残された犬も幸せに暮らせるよう、最後まで愛情を注いであげてください。