犬が人に『嫌なことをされた』ときにみせる行動5選 愛犬が拒否反応を示したら飼い主はどうすべき?

犬が人に『嫌なことをされた』ときにみせる行動5選 愛犬が拒否反応を示したら飼い主はどうすべき?

犬は言葉を話せませんが、その代わりに行動や仕草で感情を伝えています。人が無意識にしてしまった嫌なことに対しても、犬なりの方法で「嫌だよ」というサインを出します。この記事では、犬が人に嫌なことをされたときに見せる行動と、愛犬が拒否反応を示したときの対処法についてご紹介します。

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犬が人に嫌なことをされたときに見せる行動5選

犬歯を見せて怒るボーダーコリー

犬は言葉で「嫌だ」と伝えることができません。そのため、人にされたことに不安や緊張を感じ、「嫌だな」と思ったときには、さまざまな行動を通してその気持ちを表現します。ここでは、犬が人に嫌なことをされたときに見せる行動を5つご紹介します。

1.顔をそむける

犬の顔をそむける行動は、今の状況に不安や緊張を感じ、相手と距離を取りたい、関わりたくないというサインです。これは、穏便にその場をやり過ごそうとする、犬の平和的なコミュニケーション手段のひとつと考えられます。

また、「不安になるから、そんなことしないで」という気持ちを示していたり、不安を感じている自分を落ち着かせようとしていたりすることもあります。

例えば、無理やり抱っこされそうになったり、しつこく構われたりしたときなどに、顔をそむけることがあります。

2.あくびをする

人間があくびをするのは眠いときや退屈なときが多いですが、犬の場合、不安や緊張を感じているときにもあくびをすることがあります。

このあくびはカーミングシグナルと呼ばれ、相手や自分を落ち着かせるための行動です。犬のカーミングシグナルは約30種類あると言われており、前述の『顔をそむける』もカーミングシグナルのひとつです。

眠くなるような状況ではないのに犬が繰り返しあくびをしているときは、生理現象ではなく、カーミングシグナルである可能性が高いでしょう。

3.自分の鼻を舐める

犬が自分の鼻をペロッと舐める行動もカーミングシグナルのひとつであり、不安や緊張を感じている自分を落ち着かせようとしています。

突然抱きしめられたときや大きな声を出されたとき、獣医師の診察を受けているときなどによく見られる行動です。鼻を舐めることで自分の気持ちを落ち着かせ、嫌なことを我慢して耐えているとも言えるでしょう。

4.尻尾を下げる

犬は尻尾の位置や動きで感情を表現します。尻尾を高い位置で左右にブンブンと大きく振っているときは、うれしい気持ちを表しています。

反対に、尻尾をだらんと下に向けているときは、不安や恐怖を感じているサインです。不安や恐怖が強いときには、尻尾を後ろ足の間に挟み込んでしまいます。人に嫌なことをされて不安や恐怖を感じたときにも、尻尾を下げたり、後ろ足の間に挟んだりすることがあります。

5.唸る

犬は人に嫌なことをされて我慢できなくなると、唸ることがあります。犬が唸るのは、「これ以上はやめてほしい」という強い警告を発しているときです。それにもかかわらず嫌なことをやめてもらえない場合は、自分の身を守るために噛みつくこともあります。

攻撃行動に出る前に唸って最終警告をしているのですから、これを無視しないようにしましょう。犬歯をむき出しにして唸っている場合は、噛みつく可能性が高いため、特に注意が必要です。

愛犬が拒否反応を示したときの対処法は?

顎を撫でられる犬

犬が人に嫌なことをされたときに見せる行動は、いわば拒否反応です。愛犬が拒否反応を示した場合、飼い主は適切な対応をする必要があります。では具体的に、どうすべきなのでしょうか?ここからは、愛犬が拒否反応を示したときの対処法を3つご紹介します。

1.嫌がっていることをすぐにやめる/やめてもらう

愛犬が拒否反応を示した際に最も大切なのは、嫌がっていることをすぐにやめることです。例えば、撫でられるのを嫌がって顔をそむけているのなら、すぐに撫でるのをやめてあげましょう。

他人に対して拒否反応を示している場合は、嫌がっていることをやめてもらうように飼い主が伝える必要があります。相手に丁寧に伝え、愛犬を嫌な状況から守ってあげましょう。

拒否反応を示しているにもかかわらず、嫌がっていることを続けてしまうと、愛犬に強いストレスを与えることになります。場合によっては、愛犬が攻撃的な行動に出るおそれもあるため注意が必要です。

2.不安や緊張を和らげる

動物病院での診察時など、愛犬が拒否反応を示しているけれど、どうしても受け入れてもらうしかないときもあります。そのようなときは、飼い主が優しく声をかけたり撫でたりして、愛犬の不安や緊張を少しでも和らげてあげましょう。

ただし、動物病院での診察時は、診察の妨げにならないよう注意が必要です。診察室の外で待つように指示があった場合は、それに従ってください。

3.少しずつ慣らしていく

愛犬が拒否反応を示すことの中には、お手入れなど、慣れてもらう必要があることもあるでしょう。それに対しては、無理強いをせずに、少しずつ慣らしていくことが大切です。無理強いをすると、その行為をさらに嫌がるようになります。

例えば、歯磨きに拒否反応を示す場合は、無理やり歯ブラシで磨こうとするのではなく、まずは口周りを触る練習から始めます。それに慣れたら、指で歯や歯茎に触る練習→歯ブラシで口周りを触る練習→前歯や犬歯を磨く練習→奥歯を磨く練習というように、段階を踏んで少しずつ慣らしていきましょう。

嫌がることに慣れさせるには時間がかかります。無理をせず、愛犬のペースに合わせて根気よく取り組みましょう。

まとめ

そっぽを向く柴犬

犬は人に嫌なことをされたとき、顔をそむける、あくびをするなど、さまざまな行動を見せて「嫌だ」という気持ちを伝えようとします。飼い主は、こうした行動を見逃さないようにしましょう。

愛犬が拒否反応を示したときは、嫌がっていることをすぐにやめることが大切です。それが難しい場面では、不安や緊張を少しでも和らげてあげてください。また、犬が拒否反応を示しても慣れてもらう必要がある場合は、愛犬のペースに合わせて少しずつ慣らしていきましょう。

愛犬の気持ちを理解し、適切に対応することが、愛犬との信頼関係を深めることにつながります。

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