犬の執着心が強いと起こる問題
1.食べ物を探して回る
犬の執着心が強いと、“食べ物を探して回る”という問題が起こることがあります。
部屋をウロウロと歩き回り、常に「どこかに食べ物があるのではないか」と探し回ることがあります。
犬用のおやつを見つけ、袋を噛みちぎり、盗み食いをしてしまうかもしれません。人間の食べ物であれば、消化不良を起こしたり、中毒症状を起こしたり、命に関わることがあるかもしれません。
お散歩中にも、常に「どこかに食べ物が落ちているのではないか」と、執拗に地面を嗅ぎ、食べ物を探して回ることがあります。
地面に落ちていたものを食べてしまったとき、それが何であったか、飼い主にも分からないことがあります。とても恐ろしいことです。
犬が口にしようとした瞬間、飼い主が声を荒げたり、無理やり奪い取ろうとしたりすると、さらに執着心を強めてしまうことがあります。
化粧品や文房具、石や虫の死骸など、食べ物ではないものまで口に入れてしまったり、飲み込んでしまったりすることも考えられます。
自宅の室内は常に整理整頓をし、食べ物は絶対に犬の届かない場所に保管しましょう。お散歩中は地面に落ちているものに注意し、草むらには入らないようにしましょう。
2.ごはんやおやつの早食いをする
犬の執着心が強いと、“ごはんやおやつの早食いをする”という問題が起こることがあります。
子犬の頃に兄弟姉妹とのごはんの奪い合いがあったのかもしれません。このような満足にごはんを食べることができなかった経験が、食への執着心を生んでしまうことがあります。
また、ごはんやおやつを食べている最中に取り上げられたことがあるのかもしれません。飼い主が面白がって行ったことかもしれませんし、丸飲みを防ぐために行ったことかもしれません。
しかし、奪われたくないという気持ちから執着心が生まれてしまった可能性があります。
ごはんの早食いは、消化不良を起こしやすいです。嘔吐や下痢の原因になります。喉や気管に詰まらせてしまうと、命にも関わる恐れがあります。
早食い防止用の食器を活用したり、飼い主の手で少量ずつ与えたり、早食いをさせない工夫をすることが大切です。
飼い主がそばにいなければ早食いをしない犬もいます。そのような場合では、ごはんを食べている最中は放っておきましょう。
食への執着心から早食いをしてしまう犬には、ガムのおやつは与えない方がよいでしょう。丸飲みしやすく、誤飲による事故が起こりやすいので注意しましょう。
3.放せ(ちょうだい)ができない
犬の執着心が強いと、“放せ(ちょうだい)ができない”という問題が起こることがあります。
基本的なしつけのひとつとして、飼い主から“放せ”と指示を出されたときに口にくわえているものを確実に放すことができなければなりません。
誤飲誤食による事故を防ぐためにも大切なしつけです。必ずしつけておかなければなりません。
しかし、執着心が強い犬である場合、放すことができない可能性が高いです。奪われたくないという気持ちが強いためです。根気強く“放せ(ちょうだい)”をしつける必要があります。
まとめ
犬の執着心が強いと起こる問題を3つ解説しました。
- 食べ物を探して回る
- ごはんやおやつの早食いをする
- 放せ(ちょうだい)ができない
生まれ持った性格によって、執着心が強い犬がいます。育った環境や経験が犬の執着心を生んでしまったり、強めてしまったりすることがあります。
面白がって奪うふりをしたり、無理やり奪い取ろうとしたりすると、犬の執着心を生んでしまったり、強めてしまったりすることがありますので、絶対にやめましょう。
無理やり奪うということをせずに済むためには、“放せ(ちょうだい)”のしつけをしておくことが大切です。