犬の『アゴが震えている』ときの理由4つ 愛犬が感じている心理から注意すべきケースまで

犬の『アゴが震えている』ときの理由4つ 愛犬が感じている心理から注意すべきケースまで

『犬のアゴが震えているときの理由』についてまとめました。愛犬のアゴが震えるのはどんなときでしょうか。生理現象である場合もありますし、老化や病気が原因である場合もあります。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

犬のアゴが震えているときの理由

舌を出した狆の顔のアップ

犬がアゴだけをガクガクと震わせることがあります。筆者の愛犬もよくアゴをガクガクと震わせることがありますが、初めて見たときは驚きもしますし、心配にもなるものです。

愛犬がアゴを震わせているときは、確実に原因や理由を突き止めた方がよいです。全く気にしなくても大丈夫な場合もあれば、動物病院で治療を受けなければならない場合もあるからです。

何より、愛犬の行動を心配した飼い主の心が不安や心配でストレスを受け続けることがないようにしなければなりません。飼い主のストレスは、愛犬のストレスや病気の原因にもなることがあるからです。

愛犬がアゴを震わせているとき、直前に何か出来事はありませんでしたか?アゴを震わせる直前の愛犬の仕草や行動を思い出してみましょう。原因や理由を知るヒントになることがあります。

1.フェロモンのニオイを嗅いだから

犬のアゴが震えているのは、フェロモンのニオイを嗅いだからなのではないかと考えることができます。

お散歩をしているとき、犬が地面のニオイを嗅ぎ、アゴを震わせることがあります。

ガクガクと小刻みに震え、歯と歯が当たるカチカチと音がしたり、よだれを垂らしたりすることもあります。

これは、地面に残されていた他の犬(発情中のメス犬など)のフェロモンを感知したからです。

他の犬のフェロモンを感知したことで、犬がアゴを震わせる行為は「フレーメン反応」という生理現象です。

2.老化によって筋肉が減少しているから

犬のアゴが震えているのは、老化によって筋肉が減少しているからなのではないかと考えることができます。

アゴ周りの筋肉が減少し、これまで通りにアゴを動かすことが難しくなってきているのでしょう。

高齢の犬である場合、ただジッとしているだけでもアゴをガクガクと震わせることがあります。

アゴが震えることで、ごはんが食べづらい、お水が飲みづらいなど、生活にも支障が出てしまうことがあります。

3.顎関節症を発症しているから

コーギーアゴの触診

犬のアゴが震えているのは、顎関節症を発症しているからなのではないかと考えることができます。

顎関節症とは、犬のアゴの関節に異常があり、上手くアゴを開閉することができなくなったり、痛みが生じたりする病気です。

先天的に骨の形成に異常があり、顎関節症を発症することがあります。

後天的である場合には、犬が走り回ったりジャンプしたりしたときにアゴに衝撃を受け、脱臼や骨折をしたことが原因となり、顎関節症を発症することもあります。

痛みがあると、ごはんを食べることができなくなってしまうことがあるため、すぐに対処してあげなければなりません。

4.口腔内にトラブルが起きているから

犬のアゴが震えているのは、口腔内にトラブルが起きているからなのではないかと考えることができます。

歯石が溜まっていると、口を上手く開閉することができなくなり、アゴを震わせることがあります。歯石が原因であると、口の中を気にして、クチャクチャとさせる様子がよく見られるでしょう。

歯肉炎などの歯周病を発症している場合では、不快感や違和感や痛みが原因になることがあります。飼い主にもはっきりと感じられるほどのひどい口臭があるはずです。

高齢の場合には、口腔内に腫瘍ができることで口の開閉が上手くできなくなり、アゴを震わせている可能性も疑ってみるとよいと思います。

まとめ

口元をゆがませる柴犬

犬のアゴが震えているときの理由を4つ解説しました。

  • フェロモンを感知したから
  • 老化によって筋肉が減少しているから
  • 顎関節症を発症しているから
  • 口腔内にトラブルが起きているから

愛犬がアゴを震わせるときは、アゴや口腔内の健康状態をチェックしてみましょう。痛みがあると、口周りに触れられることを嫌がったり、怒ったりすることがあります。

異常だと感じるときは、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。

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