犬が空気を読んでいるときの心理
犬が空気を読むことができるのは、人間とのコミュニケーション能力を身につけているからでしょう。
人間とコミュニケーションするための手段をたくさん知っていますし、愛犬であれば、飼い主とどのようにすれば円滑にコミュニケーションすることができるのかをよく理解しています。
飼い主の仕草や行動だけでも気持ちを読み取ることができますし、態度や声のトーンなどからは、飼い主の自分への感情の変化を読み取ることも可能です。
また飼い主の汗の分泌量によって、その汗のニオイや量などの微妙な変化からは、飼い主の不安や緊張といった感情を読み取ることもできるとされています。
犬が空気を読んで行動するのは、飼い主のためでもあり、自分のためでもあります。お互いが気分よくストレスなく過ごしたいと考えているのでしょう。
今回は、愛犬は空気を読んでいるときの心理を4つ紹介します。
1.元気になってもらいたい
犬が空気を読んでいるとき、「元気になってもらいたい」と考えています。
飼い主が不安なとき、落ち込んでいるとき、愛犬が大切にしている一番お気に入りのおもちゃを持ってきて、飼い主に渡すことがあります。
おもちゃで一緒に遊んでくれているときの飼い主の元気な姿を思い浮かべたのでしょう。その飼い主の元気な姿を取り戻したくて、おもちゃを渡したのです。
普段はなかなかおもちゃを放してくれない愛犬が、自らおもちゃを渡してくれたとき、飼い主は不思議に思うかもしれませんね。
遊んでいる最中におもちゃを素直に放さないのも、飼い主が落ち込んでいるときに自らおもちゃを渡すのも、どちらも空気を読んでいる行動なのではないでしょうか。
愛犬の気遣いに気づいたら、笑顔を向けてあげましょう。
2.安心してもらいたい
犬が空気を読んでいるとき、「安心してもらいたい」と考えています。
飼い主の具合が悪いとき、緊張して落ち着かないとき、愛犬がそっと寄り添うことがあります。飼い主の体に自分のおしりをくっつけて座るなどすることがあります。
たまたま隣に座っただけではありません。「私がそばにいるから安心してね」と言っているのです。
犬は飼い主がそばにいるだけで安心します。飼い主の気配があるだけで落ち着いていられます。“きっと飼い主も自分と同じだ”と考えているのでしょう。
愛犬の気遣いに気づいたら、「ありがとう」と言葉で気持ちを表現しましょう。
3.邪魔にならないようにしよう
犬が空気を読んでいるとき、「邪魔にならないようにしよう」と考えています。
飼い主が忙しくしているとき、愛犬はおもちゃでひとり遊びを始めたり、ケージやベッドに入ってくつろいだり、お昼寝をし始めたりなどすることがあります。
飼い主に興味がないわけではありません。空気を読み、飼い主の邪魔にならないようにと行動しているのです。
呼びかけてみると、すぐに振り向いてくれますし、おいでと言われればすぐに駆け付けます。「もう終わったの?」と嬉しそうな表情が可愛いですよね。
愛犬の気遣いに気づいたら、お散歩に行ったりおもちゃで遊んだりし、邪魔をしないようにと我慢していた愛犬の気持ちを満たしてあげましょう。
4.自分が止めなければ…!
犬が空気を読んでいるとき、「自分が止めなければ…!」と考えています。
家族が喧嘩をしているとき、愛犬がそっと間に割って入ることがあります。急に間に割って入ってくつろぎ始めるので、言い合いをしていたことも忘れてしまうほど唖然とすることがあります。
間に割って入ってきた愛犬が仰向けになって体をくねくねと動かし始めると、思わず笑ってしまいますよね。
家族の争いは愛犬も大嫌いです。不安になるのです。家族が強いストレスを感じていることも感じています。喧嘩の仲裁をすることが今の自分に必要な行動だと判断する能力を持っているのです。
愛犬の気遣いに気づいたら、もう喧嘩をするのは終わりにしましょう。仲直りのきっかけを作ってくれたのです。
まとめ
犬が空気を読んでいるときの心理を4つ解説しました。
- 元気になってもらいたい
- 安心してもらいたい
- 邪魔にならないようにしよう
- 自分が止めなければ…!
飼い主の気持ちを読み取ってしまう愛犬だからこそ、ネガティブな気持ちは隠してしまいたいものですが、思わぬところで愛犬は空気を読んで行動してくれているようですね。