犬が臆病な性格や警戒心の強い性格になる要因
犬にはそれぞれ性格があり、性格は遺伝的要因と後天的(環境)要因によって形成されます。一概には断言できませんが、犬が臆病で警戒心の強い性格になる大きな要因は、生活環境や子犬期の過ごし方にあることが多いです。
普段、生活している環境が安心してくつろげるような室内環境でない場合、常に警戒心を持って生活している状態なので、警戒心が強く、臆病な性格になりやすい傾向にあります。
また、子犬期に社会化ができていない犬は、外部からの刺激に弱いため、新たな刺激(他の犬や人との交流や聞き慣れない音など)に対して苦手意識を持つ犬も少なくありません。
『臆病な犬』がみせるサイン4選
では、臆病な犬たちは日常の中でどのような行動や仕草を見せるのでしょうか。ここでは『臆病な犬』がみせるサインを紹介します。
1.相手に対して攻撃的な態度をとる
臆病な犬、と聞くと気弱なイメージを持つ人も多いでしょう。しかし、実際は臆病がゆえに自分を守ろうと攻撃的な態度をとる犬も少なくありません。
例えば、近づいてきた犬に対して吠えたり唸ったり、わかりやすい行動をとることで「それ以上近づかないで!攻撃するよ!」と威嚇するのです。
2.怯えるように隠れたり後ずさりする
攻撃的な態度をとる犬だけでなく、防衛本能よりも怯えが優ってしまい、隠れたり相手から距離を取ろうと後退したりする犬も多くいます。
飼い主の後ろや家具の後ろに隠れてみたり、追いかけてくる相手から逃げ回ったりすることもあるでしょう。
苦手な状況に置かれると強いストレスが溜まり、余計に苦手意識が増幅してしまうので、間に入ってあげたり早めに退散する選択肢をとってあげてください。
3.音や動きに敏感に反応する
臆病な犬は、警戒心が強いために小さな物音やちょっとした動きにも敏感に反応します。犬は元々聴覚が優れていますが、他の犬が気にしないような物音にもパッと顔を上げて反応し、警戒するように体や表情を硬直させるのです。
また、物音が聞こえるだけでも外に向かって激しく吠え、「ここは僕の家だから入ってこないで!」と先手を打つ犬もいます。
4.飼い主のそばから離れようとしない
臆病な犬は、最も信頼のおける飼い主のそばから離れようとしない特徴も持ち合わせています。飼い主が移動すると、「どこに行くの?」「置いていかないで」と訴えるように後をついて歩くことも多いでしょう。
飼い主の姿が見えなくなると「何か起きた時が怖い」と考え、強い不安に襲われる犬も……。そのため、臆病な性格の犬は分離不安にも陥りやすいため、適度な距離感を保てるよう、ケージやサークル内で過ごさせる時間を意図的に作ることも大切です。
犬に安心感を与えるために押さえたいポイントは?
臆病な犬はストレスを溜め込みやすいため、生活する環境だけでも安心感を与えてあげることが大切です。
- 外から音や声が聞こえないような環境づくり
- 愛犬が絶対的な安心を得られる寝床や居場所を設ける
- 快適にくつろげるように室温や明るさを調節する
- 動画などを活用して無理のない範囲で少しずつ新しい刺激に慣れさせる
- 親しい友人などを招いて飼い主以外の人との交流に慣れさせる
- 苦手意識の強いものを無理強いしない
以上のように、愛犬が心からリラックスして過ごせる環境を整えながらも、無理のない範囲で少しずつ新しい刺激に慣れさせてあげることも大切です。
新しい出来事も、ポジティブな思い出が記憶に残れば少しずつ慣れていきます。新しい音にも落ち着いて対応できたら褒めてあげたり、犬と触れ合うことに慣れている人を招いて、飼い主以外の人との交流に慣れさせることで、少しずつ外部への警戒心を和らげる効果が期待できます。
まとめ
いかがでしたか。犬にはそれぞれ性格があり、それも個性です。臆病な犬には無理強いせず、安心して過ごせる環境やコミュニケーションを心がけ、安心感のある環境下で少しずつ新たな刺激に慣れさせてあげるとよいでしょう。