愛情不足な犬がみせる『問題行動』とは
犬が愛情不足を感じていると、飼い主を困らせるような問題行動を頻発するようになります。気を引くためであったり、ストレスを発散させるためだったり、不安からうっかり問題行動をとってしまったりと理由はさまざまです。
ここでは愛情不足な犬がみせる主な問題行動をみてみましょう。
1.吠えて気をひこうとする
本来、犬にとって吠える行為は相手とのコミュニケーションをとる上で自然な方法です。そのため、愛情不足を感じている犬は、飼い主に自分の気持ちを理解してもらおうと必死に鳴いたり吠えたりします。
吠えることで飼い主の視線が少しでも自分に向くように、吠えたら飼い主がかまってくれるかもしれないという思いから、懸命に鳴いたり吠えたりするようになるのです。
2.ものを噛んだり破壊したりする
愛情不足な犬は、その不安や不満、イライラなどを物にぶつけることもあります。家具を噛んでみたり、時には破壊したりするため、つい大きな声で叱ってしまう人もいるでしょう。
しかし、ものを噛んだり破壊したりする行為は、前述したように強いストレスからくる衝動的な行動です。犬として本能的な行動をとることで気持ちを落ち着けようとしている状態なので、愛情不足などのストレス原因を探りましょう。
3.部屋の中を荒らす
愛情不足な犬は、破壊行為の他にも部屋の中を荒らしてしまう行動がみられます。例えば、ゴミ箱をひっくり返して荒らしたり、部屋の中を走り回ることで、あらゆるものを散乱させるといったケースもあります。
こちらも寂しさから不安や不満などのストレスが溜まっている状態で、ストレスを発散させるためにとった行動だと考えられます。本能的に思いきり動くことで、気持ちが一時的にスッキリするのでしょう。
4.トイレの失敗回数が多い
愛情不足から寂しさや不安を感じている犬は、強いストレスから正常な行動が取れなくなることもあります。その代表的な事例がトイレの失敗です。
以前はトイレを成功させていた犬でも、愛情不足によって正しい行動が取れず、うっかりトイレ以外の場所で排泄してしまう回数が増えます。
また、犬によってはトイレを失敗することで飼い主の気をひけると思っている犬もいます。トイレの失敗には、過剰に怒ったり反応したりせず、黙々と片付けるようにしましょう。
5.常同行動
愛情不足な犬たちは、常同行動と言われる同じ動作を繰り返す行動をとることがあります。この行動によって、気持ちを落ち着ける効果があるからです。
常同行動の主な事例として、前足を舐め続ける、自分のしっぽを追いかけ回す、床を掘る動作を続けるといった行動が挙げられます。
場合によっては自傷行為(前足を舐め続けて炎症を引き起こす、体の一部を噛み続けて傷をつけてしまう)に走ってしまうケースもあるため、早めに愛情不足を解消してあげましょう。
愛犬に満足してもらうためのコミュニケーション方法
愛犬に満足してもらうためには、まずは穏やかに暮らせる生活環境を整えることが大前提です。安心してリラックスしながら過ごせる環境で、飼い主とスキンシップや声かけ、積極的なアイコンタクトや遊びなどを取り入れて満足度を満たしてあげましょう。
- 何気ない瞬間にアイコンタクトを送る
- 犬のボディランゲージを理解し、愛犬の気持ちを汲み取る
- 愛犬のペースに合わせた無理のない声かけやスキンシップ
- スキンシップはゆっくりと丁寧な手つきで犬が喜ぶ部分に触れる
- 犬の本能を刺激するような遊びで幸福度を上げる
- トレーニングや遊びの中で積極的に褒める
上記のように、犬に伝わりやすいコミュニケーション方法を取り入れて、日常的に愛犬が愛情を受け取れるように心がけましょう。
まとめ
いかがでしたか。愛情不足な犬たちは、今回紹介したような問題行動を起こすことが多々あります。しかし、頭ごなしに叱るのではなく、なぜ犬たちが問題行動を起こしているのか考え、適切なコミュニケーション方法で愛情を伝えていきましょう。