犬が『歯磨きを拒否』するときの対処法はある?苦手克服に向けた改善策まで

犬が『歯磨きを拒否』するときの対処法はある?苦手克服に向けた改善策まで

『犬が歯磨きを拒否するときの対処法』についてまとめました。歯磨きは断固拒否!という犬も少なくはありません。愛犬の健康を守るためにできる、苦手な歯磨きを克服する方法を解説します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

犬が歯磨きを拒否するときの対処法

歯ブラシを舐める

1.気分のいいときに歯磨きをすること

犬が歯磨きを拒否するときの対処法は、愛犬の気分のいいときに歯磨きをすることです。

おもちゃで遊んだり、お散歩に行ったりし、ストレスが発散されて気分のいいときがおすすめです。筆者の愛犬はお散歩の後に必ず歯磨きをしています。朝と夜の2回です。

「食後に歯磨きをするべきなのでは?」と思われるかもしれませんが、歯磨きを拒否する場合には、少しでも磨けることが大事なため、愛犬が嫌がりにくいタイミングを見つけてあげましょう。

2.口の周りに触れられることに慣れてもらうこと

犬が歯磨きを拒否する場合、まずは口の周りに触れられることに慣れてもらいましょう。

口の周りに触れられることが苦手な場合、暴れて犬が怪我をしたり、噛まれて飼い主が怪我をしたりすることもあるためです。

おやつを活用して構いません。おすわりをさせ、犬の口の周りに優しく触れます。拒否することなく触れることができたとき、たくさん褒めておやつを与えてください。

3.口の中に指を入れられることに慣れてもらうこと

歯磨き、コーギー

口には触れるけど歯磨きを拒否する場合は、口の中に指を入れられることに慣れてもらうことが必要です。

いきなり口の中に歯ブラシを入れられて拒否しない犬は少ないです。飼い主の手に慣れているのであれば、口の中に指を入れ、歯磨きをするようにして、歯や歯茎を撫でてみましょう。

筆者は“指磨き”と呼んでいますが、指磨きができるようになると、「歯磨きシート」や「歯磨きガーゼ」を使って歯磨きをすることができるようになります。

4.歯ブラシに慣れてもらうこと

口の中に指を入れられることには慣れていても、歯ブラシは絶対に拒否!ということがあります。

そういった犬にとって、いきなり口の中に歯ブラシを入れてゴシゴシとするのはよくありません。ますます歯磨きが嫌いになってしまいます。

まずは歯ブラシによい印象を持ってもらいましょう。歯ブラシに慣れてもらうコツは、“歯ブラシを舐めさせる”ということです。

チキンやチーズなどのフレーバー付きの歯磨き粉を歯ブラシに乗せ、舐めさせるという方法があります。

歯磨き粉を舐めさせるのはと不安に思う場合もあるかと思いますが、ペット用の歯磨き粉は飲み込むことが前提ですので問題ありません。また、水分量の多いペースト状になったおやつでも代用可能です。

5.磨ける歯から1本ずつでも磨く練習をすること

歯磨きを拒否してしまう場合、一度にすべての歯を磨くのではなく1本ずつ磨いて慣れさせましょう。

歯ブラシには慣れても、歯磨きを拒否する犬にとって、一度に全部の歯を磨くことは困難です。途中で嫌になり、拒否してしまいます。

まずは磨ける歯だけでも構いません。前歯や犬歯の辺りが磨きやすいかと思います。くちびるをめくり、前歯や犬歯の辺りを数回優しくゴシゴシします。

これだけでも十分だと思うことが大事です。たくさん褒めてあげましょう。そして毎日コツコツ続け、磨ける歯を1本ずつでも増やしていきましょう。

まとめ

黄の歯ブラシ、ポメラニアン

犬が歯磨きを拒否するときの対処法を5つ解説しました。

  • 気分のいいときに歯磨きをすること
  • 口の周りに触れられることに慣れてもらうこと
  • 口の中に指を入れられることに慣れてもらうこと
  • 歯ブラシに慣れてもらうこと
  • 磨ける歯から1本ずつでも磨く練習をすること

拒否するからと歯磨きを怠ると、歯肉炎などの歯周病になり、口臭がひどくなると飼い主もつらいですし、犬も歯や口の中に痛みを感じます。蓄積した歯石は全身麻酔をしなければ除去することができません。

犬の場合、3日~5日で歯垢が歯石に変ります。3日~5日ほどかけで全ての歯を磨き終えれば、口の中の病気を防ぐことができるということです。

犬にも一生涯毎日の歯磨きが必要です。体を押さえつけたり、無理強いしたりするのではなく、1本ずつからでも構わないので、愛犬が嫌がらない程度に歯磨きの練習を続けましょう。

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