春に多い!犬の体調不良やトラブルとは?
春は環境の変化が多く、犬の体にもさまざまな影響を与えます。以下は、春に特に多く見られる犬の健康トラブルです。
- 皮膚炎:花粉やダニによるアレルギー反応などで皮膚が赤くなる
- 鼻炎:スギやヒノキなどの花粉が原因で、くしゃみや鼻水を引き起こす
- 下痢嘔吐:急な気温の変化やストレスで胃腸の調子が乱れやすくなる
- 元気がない:引っ越しや新しい家族との同居によるストレスが要因になることも
これらのトラブルは、「春だからしょうがない」と見過ごされがちですが、放置すると慢性化したり悪化する恐れも。日々の観察とケアが、愛犬の健康を守るカギになります。
飼い主がやりがちなNG行為5選
春の生活でついやってしまいがちな行動が、実は犬の健康にとって危険になることも。以下では5つの代表的なNG行為とそのリスクを解説します。
1.花粉・ダニ対策を怠る
春は、スギやヒノキの花粉がピークを迎える季節。同時に、湿気の増加によりダニやカビの繁殖も活発になります。
これらのアレルゲンが被毛や皮膚に付着すると、かゆみや赤み、脱毛などの皮膚トラブルを招く恐れがあります。「散歩の後、何もせずに室内へ…」というのはNGです。
2.換毛期のブラッシング不足
春は多くの犬にとって“換毛期”にあたります。この時期、抜け毛を放置してしまうと、毛が皮膚に密着して通気性が悪くなり、蒸れや炎症の原因に。
特に長毛種では毛玉ができやすく、皮膚が引っ張られることで痛みを感じてしまうこともあります。毎日のブラッシングは、抜け毛の除去だけでなく、皮膚の状態チェックや血行促進にもつながります。
3.寒暖差への無配慮
春は、昼間は暖かいのに朝晩は冷え込むという“寒暖差”の激しい季節。犬は人間より体温調整が苦手なため、急な温度変化で体調を崩しやすくなります。
特に子犬やシニア犬、小型犬は寒さに弱いため、室温の調整や洋服での保温が必要です。窓際や床付近は気温差が出やすいため、寝床の位置にも配慮してあげましょう。
4.草むらへの無防備な立ち入り
春になると、ノミやマダニといった寄生虫の活動が活発になります。草むらや公園などに潜むこれらの寄生虫が犬に付着すると、皮膚炎だけでなく、バベシア症やライム病といった感染症のリスクも。
外出前に予防薬を使う、定期的な駆除を行うことで、感染の可能性を大きく下げることができます。
5.環境の変化によるストレスを軽視する
春は人間にとっても新生活の始まり。引っ越しや家族構成の変化などが多い季節です。しかし、環境の変化は犬にとっても大きなストレス。知らない場所や生活リズムの乱れにより、不安や緊張を感じてしまうことがあります。
急な変化の前後には、なるべく日課を崩さず、スキンシップを多めにとることが大切です。「いつもと同じ」を保つことが、犬にとっての安心材料になります。
飼い主ができる春の対策法
春のリスクから愛犬を守るためには、日々の生活にちょっとした工夫を取り入れることが大切です。ここでは、飼い主がすぐに実践できる具体的な対策を紹介します。
散歩後のケアを習慣にする
外出から帰ったら、まずは足やお腹、被毛に付いた花粉などを拭き取りましょう。濡れタオルやペット用シートを使って、やさしく拭くのがポイント。
週に数回のシャンプーよりも、毎日の拭き取りの方がアレルゲン除去には効果的です。
毎日のブラッシングで皮膚トラブル予防
換毛期の毛の絡まりや蒸れを防ぐには、こまめなブラッシングが有効です。血行促進にもつながるため、皮膚の健康を保つ助けになります。
犬の毛質に合ったブラシ選びも、皮膚や被毛の健康を保つために大切です。短毛にはラバーブラシ、長毛にはスリッカーブラシやピンブラシ、巻き毛にはコーム、ダブルコートにはアンダーコート用ブラシが適しています。
室温・衣類で寒暖差に対応
室内の温度は愛犬が快適に過ごせる20〜25℃程度を目安にし、エアコンやホットカーペットを上手に活用しましょう。
散歩時は、小型犬や短毛種には服を着せてあげるのもおすすめです。服は静電気を防ぎ、花粉除けにもなります。
ノミ・マダニの予防は春の基本
春は草むらへの立ち入りが多くなる季節なので、ノミ・マダニ予防薬を獣医師と相談しながら使用しましょう。
スポットタイプや錠剤などがあり、定期的な投与でしっかり予防できます。フィラリア症対策も忘れずに!
まとめ
春は犬にとってアレルギーや寄生虫、寒暖差、ストレスといった多くのリスクが潜む季節です。だからこそ、散歩後のケアや温度調整、定期的なブラッシング、そして寄生虫対策まで、日常の小さな気配りが大切です。
愛犬が健やかに春を過ごせるよう、今日からできることを実践してみましょう。