犬の躾がなかなか進まない…原因は飼い主に?
躾をしているのに、なぜかなかなか成果が見られない……というお悩みは、犬の飼い主さんあるあるです。しかし、犬はしっかり耳を傾けて言葉や指示を理解しようと励んでいるはず。そのため、なかなか伝わらないのは飼い主の躾方法に原因があるケースが大半です。
伝え方が悪く正しく伝わっていなかったり、犬が混乱してしまうような躾方法を実践していたりすると、犬は正しく理解することができず、飼い主に対する信頼も築けません。
犬を『躾けるのが下手な人』がしている絶対NG行為5選
では、犬を躾けるのが下手な人は、どのようなNG行為を無意識でやってしまいがちなのでしょうか。
1.感情的に怒鳴ったり叱りつけたりする
犬が教えたことをできなかったからといって、感情的に大声で怒鳴りつけたり、あろうことか体罰を加えるなんて行為はもってのほかです。
感情に任せて怒鳴ったり不機嫌な様子を態度に表しても、犬はその行動に対して不安や恐怖を覚えるだけに過ぎず、「なぜ怒っているのか」を冷静に考えることができません。その結果、正しく意味が伝わらず、躾が進まないのです。
2.教えたことに一貫性がない
一度教えたことを「今日はいっか」と飼い主の気分で変えてしまうと、犬は「あれ?昨日はダメだったのに……」と混乱してしまいます。
一度教えたことは、犬の生涯貫き通す気持ちでいなければ、愛犬を混乱させて躾の進みを遅らせてしまうでしょう。一貫性のない飼い主の言動に信頼を失ってしまうこともあるので、必ずしつけには一貫性を持たせてください。
3.叱るときと褒めるときに差が見られない
犬が間違ったときは叱る、あるいは無反応で対応し、できた時はたくさん褒めてあげるというのは躾の基本です。しかし、叱るときと褒めるときに差が見られないと、犬は合っていたのか間違っていたのか判断できません。
犬は人間の感情を声のトーンや表情から読み取っています。そのため、声のトーンや表情を使って叱るときと褒めるときに差を見せましょう。
4.人間都合で躾のペースを早めてしまう
「このトレーニングはこの時期までに終わらせたい」「他のわんこはこの月齢でこんな躾も完了している」など、人間都合で躾のペースを決めてしまうのは絶対にやめましょう。
犬にはそれぞれ個性があります。躾の内容によって、犬の得意不得意も分かれるので、目の前にいる愛犬と向き合い、愛犬のペースに合わせながら無理なく少しずつ進めていってください。無理に進めてしまうと、犬が理解できずに曖昧な形で終わってしまいます。
5.失敗にも成功リアクションを見せてしまう
先ほど感情や声のトーンに差を見せるべき、という話がありました。失敗した際に成功したときと似たようなリアクションをとってしまっている人は、要注意です。
失敗しているのに「わー!」「やっちゃったね〜!」などと高いテンションで話しかけていると、「喜んでもらえた!」「成功だ!」と勘違いさせてしまう恐れがあります。失敗体験を助長させる危険があるので、グッと反応することを堪え、冷静に「違うよ」と伝えましょう。
犬を躾けるときに意識すべきポイント・コツは?
犬を躾けるときは、目の前にいる愛犬の個性を尊重しつつ、犬が「何をすべきなのか」「合っているのか、間違っているのか」を正しく理解することが大事です。
- 1つのトレーニングを長時間行わない
- 体調が悪い時や疲れている時は無理に行わない
- 愛犬のペースに合わせて少しずつ進めていく
- 間違えても激しく叱責せず、できた時にたくさん褒めることを意識する
- 「ダメなこと」「できたこと」は表情や声のトーンにメリハリをつける
上記の5つのポイントを意識しながら、愛犬のペースに寄り添いつつ、楽しみながらトレーニングに励むことを心がけましょう。
まとめ
犬の躾がなかなか上手くいかない人は、犬がわかりにくい指示や反応を見せていたり、間違った躾方法を実践している可能性があります。お悩みの方は今回のNG行為に当てはまるものがないかチェックし、正しい方法と反応を駆使して躾を進めていきましょう。