犬が誤飲すると『超危険なもの』4選 死に至る可能性も…誤って飲み込んだ場合の応急処置まで

犬が誤飲すると『超危険なもの』4選 死に至る可能性も…誤って飲み込んだ場合の応急処置まで

私たちの身のまわりには、犬が誤飲をすると危険なものがたくさんあります。なかには、中毒症状を起こしたり、消化器官にトラブルが生じたり、最悪の場合には命を落とすこともあるため、注意が必要です。今回は、犬が誤飲すると超危険な身のまわりのものを4つ紹介します。

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記事の監修

めのうアニマルクリニック院長。猫が大好きなあまり、犬と猫を分けた動物病院を開院。「犬にも猫にも優しい動物病院」をコンセプトにしています。腫瘍学を得意分野としていますが、しつけに対しても力を入れており、パピークラスを開校して子犬のトレーニングを行っています。

1.ヒモまたは糸状のもの

毛糸が絡んでいる犬

犬の誤飲のなかでも、ヒモや糸状のものは大変危険だとされています。ヒモや糸などの細くて長いものは、腸閉塞の原因となります。その結果、腸に穴が開いて腹膜炎を起こしたり、壊死したりして命を落としてしまう可能性があります。

腸閉塞を起こすと、くり返す嘔吐、腹痛、食欲不振などの症状があらわれるでしょう。

ヒモまたは糸状のものを飲み込んでしまったときは、飼い主さんにできることはありません。たとえ口や肛門から飲み込んだヒモや糸状のものが出ていたとしても、絶対に引っ張ってはいけません。無理矢理引っ張ると、腸を傷つける原因になり大変危険です。

飲み込んだものの長さ、太さ、何時間前に飲み込んだのかを確認してすぐに動物病院を受診しましょう。

2.人間の医薬品

床に転がる薬と犬

人間の医薬品は、犬にとって危険なものも少なくありません。犬と人間とでは薬に対する代謝が異なるため、人間用の薬を飲み込んでしまうと中毒症状や思いがけない副作用を起こしたり、命を落としたりする可能性があります。

とくに以下の薬には注意が必要です。

  • 非ステロイド消炎鎮痛剤(消炎剤や解熱剤)
  • アセトアミノフェン(消炎解熱剤)
  • エフェドリン系(花粉症の薬など)
  • 抗うつ剤
  • 糖尿病の薬

また薬のシートごと飲み込んでしまうと食道や胃の粘膜などを傷つけて嘔吐、食欲不振の原因になることもあります。

人間の医薬品を飲み込んだときは、いつ、なにを、どのくらい飲み込んだのかを確認し、あれば薬の成分がわかるもの(箱や説明書など)を持参のうえ早急に動物病院を受診しましょう。

3.竹串・針・画びょうなどの尖ったもの

カラフルな待ち針

犬が竹串や針、画びょうなどの尖ったものを飲み込んでしまうと、食道や胃などの消化器官を傷つけたり、穴を開けたりする可能性があるため大変危険です。

尖ったものを飲み込んでしまったときには、食欲不振、嘔吐、腹痛などの症状が見られます。

犬が尖ったものを飲み込んでしまったときに、飼い主さんにできることはありません。無理に吐かせると、食道や胃を傷つけてしまう可能性が高いです。また食事を与えると状況を悪化させてしまう可能性があるため、飲食をさせずに動物病院に連れて行きましょう。

4.漂白剤

カゴに入った洗剤と犬

家庭用の漂白剤も要注意です。家庭用の漂白剤には塩素系と酸素系の2種類がありますが、どちらも犬にとっては危険です。

漂白剤を飲んでしまった場合は、嘔吐、よだれ、吐血などの症状が見られます。

漂白剤を飲み込んだ場合は、食道などを傷つけてしまう可能性があるため、吐かせてはいけません。できるだけ多くの水を飲ませて、すぐに動物病院に連れて行きましょう。

また漂白剤は、触れるだけでも危険です。目に入った場合は水で洗い流すようにし、皮膚についた場合はヌルヌルした感触がなくなるまでしっかりと洗い、動物病院を受診してください。

受診の際には、漂白剤の種類、飲み込んだ量などを確認して伝えられるようにしておきましょう。

まとめ

診察中の犬

私たちの暮らしのなかには、犬にとって危険なものがたくさんあります。今回紹介したもの以外にも、たとえばタバコや植物、電池など、あげればキリがありません。

犬の誤飲に気づいたら、いつ、なにを、どれくらい摂取したかを確認し早急に動物病院を受診してください。対処に困ったときは、無理に吐かせたり、食べ物を与えたりせずに電話で問い合わせて対処法を確認しましょう。

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