犬が『食物繊維不足』のときに現れるサイン3つ 補える食材や与え方のポイント、適切な量まで解説

犬が『食物繊維不足』のときに現れるサイン3つ 補える食材や与え方のポイント、適切な量まで解説

『犬が食物繊維不足のときに現れるサイン』についてまとめました。愛犬の食物繊維不足を補えるおすすめの食材・与え方・適切量を解説します。

お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

犬が食物繊維不足のときに現れるサイン

未開封、ドライフード

総合栄養食を食べているのであれば、愛犬に必要な食物繊維は過不足なく摂れているはずです。

しかし、愛犬が偏食である場合、手作りのごはんを与えている場合には、食物繊維が不足しているかもしれません。

1.便秘

犬が食物繊維不足のときに現れるサインは「便秘」です。

うんちは健康のバロメーターと言いますが、食物繊維が不足すると、便が作られずに上手く排便することができなくなったり、便が硬くなりすぎて排便しにくくなったりすることがあります。

健康的なうんちを作るためには、犬にも「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」のどちらもバランスよく与えることが大事です。

不溶性食物繊維は便の量を増やし、水溶性食物繊維は便に水分を含みやすくし、スルッと排便しやすくしてくれます。

2.臭いおならや下痢

犬が食物繊維不足のときに現れるサインは、「臭いおならをすること」や「下痢をすること」です。

食物繊維が不足すると、腸内環境が乱れることがあります。

消化されずに大腸へと運ばれる不溶性食物繊維には、腸内の腐敗物質や老廃物を絡め取って排出するという働きがあります。

不足すると、排出されなかった腐敗物質や老廃物が腸内環境を悪化させ、悪玉菌が増加し、臭いおならや下痢の原因になることがあります。

3.食べ過ぎと肥満

犬が食物繊維不足のときに現れるサインは、「食べ過ぎ」と「肥満」です。

不溶性食物繊維は消化に時間がかかるため、胃や腸に長くとどまります。そのため、腹持ちがよいです。

愛犬のお腹がすぐに空いてしまい、ごはんやおやつを催促され、つい与えてしまっていませんか?不溶性食物繊維の不足をなくすことで改善されることがあります。

水溶性食物繊維にはブドウ糖の吸収を抑制する作用があると言われています。インシュリンの過剰分泌や血糖値の急上昇・急降下を防ぎ、犬の糖尿病治療や肥満予防にもよいとされています。

食物繊維の不足を補うだけで、肥満が予防されたり、改善されたりすることが期待できるかもしれません。

犬の食物繊維不足を補えるおすすめの食材

柴犬とサツマイモ

サツマイモ

犬の食物繊維不足を補えるおすすめの食材は「サツマイモ」です。

加熱し、すり潰したものをドッグフードに混ぜたり、小さく切ったものをおやつとして与えたりするとよいと思います。

サツマイモ(可食部)100gに含まれる食物繊維は、不溶性食物繊維が約1.8g、水溶性食物繊維が約0.9gです。

不溶性食物繊維は消化されずに大腸へと運ばれる食物繊維であるため、サツマイモを食べ過ぎると、犬が消化不良を引き起こす恐れがありますので注意しましょう。一口、二口の量で十分です。

水分の多い野菜と果物

犬の食物繊維不足を補えるおすすめの食材は「水分の多い野菜と果物」です。

  • りんご
  • きゅうり
  • キャベツ
  • ブロッコリー

この4つは、おやつにもトッピングにもおすすめできます。サツマイモと比べてカロリーも低いため、カロリー過多(糖質過多)になりにくい食材ですが、一口、二口の量で十分です。

まとめ

フード、野菜、上目づかいのコーギー

犬が食物繊維不足のときに現れるサインを3つ解説しました。

  • 便秘
  • 臭いおならや下痢
  • 食べ過ぎと肥満

愛犬が食べているドッグフードのパッケージに表示されている食物繊維の含有量を確認してみましょう。

犬にとって、食物繊維は必須栄養素ではないため、1日の必要量の基準値が設けられていません。

健康を維持するためには、乾物中5%未満の繊維量が目安とされています。肥満予防やダイエット用のごはんでも15%程度でしょう。

ちなみに、我が家の愛犬たちが食べているドライフードには、それぞれ4%以下や1.5gなどと表示されています。

必須栄養素ではありませんし、不足による不調が起こることは滅多にないかと思いますので、難しい計算はしなくてもよいでしょう。

はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。