他の犬が苦手になってしまう理由
犬が犬を嫌いになることには、様々な理由があります。
母犬と早くに引き離されてしまった場合、兄弟姉妹犬と過ごす時間もほとんどありません。子犬は母犬から学び、兄弟姉妹犬と一緒に様々なことを経験し、他の犬との正しい接し方を学び合います。
早くに引き離されてしまったことで、他の犬との正しい接し方が分からず、不安や恐怖を感じ、警戒して仲良くできないのです。
あまりお散歩に連れて行ってもらえず、他の犬と交流する機会がほとんどない犬の場合でも、同じようなことが言えます。
また、他の犬から吠えられたり、追いかけ回されたり、噛みつかれたなどの嫌な経験が、犬が犬を嫌いになる原因になることもよくあります。
犬が嫌いな犬にやってはいけないNG行為
1.嫌がっているのに無理に犬と近づけようとすること
犬が嫌いな犬にやってはいけないNG行為は、嫌がっているのに無理に犬と近づけようとすることです。
お散歩中に他の犬と会い、「嫌だぁ~!」とその場で踏ん張る犬のリードを強く引っ張り、「ちゃんと挨拶しなさい!」なんてことをしてはいけません。
わざわざ抱っこして他の犬に近づける飼い主を見かけることもありますが、緊張や恐怖からパニックになり、他の犬に咬みついてしまうことがあるかもしれません。
2.リードを強く引っ張る
犬が嫌いな犬にやってはいけないNG行為として、リードを強く引っ張ることが挙げられます。
他の犬に対して攻撃的になって吠えたり、飛びかかろうとしたりすることがありますが、この時にリードを強く引っ張ることはおすすめできません。リードを強く引くことで、さらに犬の興奮を高めてしまう行為だからです。
また、犬の首にも大きな負荷がかかりますし、喉や気管を痛めてしまいます。潰れてしまった気管を元に戻すことはできません。呼吸器なので、命にも関わるトラブルが起きてしまいます。
犬が嫌いで、お散歩中に他の犬を威嚇してしまう愛犬には、「アイコンタクト+おすわり+待て」のしつけをしましょう。飼い主に集中し、他の犬が立ち去るまで静かに待てるようにすることです。
力ずくで犬を制御するのではなく、愛犬に不可を与えることなく、指示を出すことでコントロールできることが大切です。
3.ドッグランに連れて行く
犬が嫌いな犬にやってはいけないNG行為は、ドッグランに連れて行くことです。
不特定多数の他の犬がいる中に置かれた犬は、不安と緊張と恐怖、警戒する気持ちでいっぱいになるでしょう。加えて、見知らぬ人も集まる場所です。
他の犬は、挨拶をしにやって来ます。しきりにニオイを嗅いできます。遊びに誘ってくる犬もいますし、執拗に追いかけ回してくる犬もいます。
そのような場面で他の犬への警戒心を解くことなどできません。今よりもさらに犬を嫌いになってしまうでしょう。
犬が嫌いな犬にも、相性の合う犬が必ずいます。ひとりでもおともだち犬を見つけてあげられたらいいなと考えているのであれば、ドッグランではなく、お散歩ですれ違う他の犬との相性を見てあげるとよいと思います。
あの子にはあまり威嚇しないな。あの子には一度も吠えたことがないな。あの子のことはよく目で追ってニオイを嗅いでいるな。
このように感じることがあれば、まずは飼い主に対して挨拶をしたり、声をかけたりしてみるとよいと思います。
まとめ
犬が嫌いな犬にやってはいけないNG行為を3つ解説しました。
- 嫌がっているのに無理に犬と近づけようとすること
- リードを強く引っ張ることで犬を制御しようとすること
- ドッグランに連れて行く
犬が嫌いなことを直そうとする飼い主もいらっしゃるかと思いますが、必ずしも直さなければならないことではないと思います。
愛犬が犬を嫌いでも、楽しく安全に暮らせるのであれば、他の犬と仲良くすることができなくてもよいのではないでしょうか。