『臆病な犬』に絶対やってはいけないNG行動5選 愛犬に悪影響を与える危険性から対処法まで

『臆病な犬』に絶対やってはいけないNG行動5選 愛犬に悪影響を与える危険性から対処法まで

臆病な犬は、問題行動を起こしやすい傾向があります。性格は遺伝や経験などによって形成されますが、多くの場合、社会化期の経験不足やトラウマとなるような体験をした犬は、臆病になりがちです。臆病さをより強化してしまうことのないように、飼い主さんの行動が臆病な犬にどのような影響を与えるのかを知っておくのは、大切なことだと言えるでしょう。

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臆病な犬に見られる傾向

怯えて飼い主に助けを求める犬

見知らぬ人や犬、環境に出くわすと、極端に怖がって固まる、唸ったり吠えたりするといった行動をとりやすい犬は、必要以上に臆病な性格である可能性が高いです。そういった犬への接し方を誤ると、ますます怖がらせ、臆病さを強化してしまうことがあります。

臆病な犬にやってしまうと臆病さを強化してしまうような、代表的なNG行動をご紹介します。

臆病な犬に絶対やってはいけないNG行動

怯えて家具の下に隠れる犬

1.無配慮な抱き方や撫で方をする

臆病な犬は、落ち着いているように見えていても、常に緊張して周囲を警戒しています。そのため、飼い主さんが急に触ったり抱き上げたりといった行動をとると、必要以上に驚き、怖がらせてしまいます。

そうなると、必要なケアのための行為であってもなかなか受け入れてくれません。臆病な犬を触ったり抱いたりする場合は、必ず穏やかな声でこれから触ったり抱いたりすることを伝えてから行動に移すようにしましょう。

2.大声を出したり粗暴な振る舞いをする

大きな怒鳴り声や粗暴な振る舞いは、飼い主さんが思っている以上に犬を怖がらせます。特に過去に人から殴られたような経験を持つ犬は、人の手を非常に怖がります。飼い主さんの大きな声や大きな身振りは、臆病な犬にとっては「暴力」のように感じてしまう可能性があるのです。

飼い主さんご自身は、声の大きさや粗暴な振る舞いを自覚されていないかもしれません。そのため、臆病な愛犬と接する時には、常に意識して「穏やかな話し方」や「大袈裟にならない身振り手振り」をするように心がけましょう。

3.強制的に臆病を治そうとする

愛犬の臆病さを和らげてあげることで、愛犬は楽に暮らすことができるようになります。そのため、愛犬の臆病さを克服させようとトレーニングをされる飼い主さんも多いです。その際に気をつけたいのが、決して「強制的に克服させようとしない」ことです。

愛犬が怖がるものに対して、「これは怖くない」と教えることは大切です。そのためには、愛犬がそれを怖がる理由を見極め、怖くないということを時間をかけて教えていく必要があります。

嫌がる犬や人との交流を無理強いしたり、怖がる場所に無理矢理連れて行こうとするのは逆効果になることが多く、良い結果は招きません。飼い主さんのペースを押し付けるのではなく、愛犬のペースで少しずつ時間をかけて克服していくようにしましょう。

4.臆病を意識しすぎて過保護になる

「臆病なんだから仕方ない」と、なんでも愛犬の言うことを聞き入れて過保護になったり甘やかしたりすることもNG行為です。過保護にすることで、さらに苦手なこと、怖いことが増えていき、臆病さが強化されるだけだからです。

社会化のトレーニングは、成犬になった後でも行えます。愛犬のペースに合わせて、飼い主さんも一緒に根気よく愛犬の過度な臆病さを克服していきましょう。

5.一緒に怖がってしまう

愛犬に共感することが大切だと、怖がっている犬に向かって「怖いねぇ」などと一緒に怖がってしまうこともやめてください。たとえ言葉だけでも、飼い主さんが共感している気持ちが伝わってしまい、犬は「やっぱりこれは怖いことなんだ」と怖がることを肯定してしまいます。

実際に、相手の犬が大きくて牙を剥いて唸っていたり、突然の雷鳴や大きな地震などで、本当に飼い主さんも怖くなることもあるでしょう。その場合でも、悲鳴をあげたりパニックになったりせず、落ち着いて冷静に行動するようにしましょう。決して恐怖心を愛犬に伝えないよう、努力することが大切です。

臆病な犬と向き合うときの配慮ポイント

物陰から様子を伺う犬

極度に臆病な犬に対しては、飼い主さんが愛犬との間に深い信頼関係を築き、愛犬を安心しても大丈夫だと分かってもらうことが大切です。そのためには、積極的に愛犬に良い・楽しい経験をさせることで、成功体験を増やしてあげることが必要です。愛犬が自信を持てるようになると、自然と臆病な性格も和らいでくるはずです。

また、日頃から「コイ」「オスワリ」「フセ」といった基本的なコマンドを教え、たとえば散歩中に苦手な犬と出会った時には、愛犬が相手の犬に気付く前に「コイ」「オスワリ」などのコマンドに従わせてご褒美をあげるといった方法で「恐怖の対象から気を逸らせて気付かせない」といった工夫も役に立つでしょう。

あまりにも愛犬の臆病度合いがひどく、飼い主さんだけでは対処が難しい場合もあります。一人で抱え込まずに、獣医行動診療科認定医や最新の科学的根拠に則ったしつけ法を実践しているドッグトレーナーなどに相談することも検討しましょう。

まとめ

臆病なチワワ

一緒に暮らしている犬は、家に迎え入れる前にさまざまな経験をしていることがほとんどです。そのため、愛犬がなぜ「それ」を怖がるのかを知るのはとても難しいです。そこで、まずは愛犬の臆病さをその犬の個性だと思って受け入れてみましょう。

そして、今回ご紹介したNG行為をしないように気をつけながら、その犬に適した環境やしつけ方を見つけていきましょう。愛犬に寄り添いながら、一緒に「なってほしい愛犬」の姿を目指してゆっくり進んでいきましょう。

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