1.知らない人への警戒心
犬が初対面の人に吠えるのは「警戒」の可能性があります。とくに以下のような人は警戒されやすいでしょう。
- 散歩中に出会った人
- はじめての来客
- 予測不能な動きをする人
- 距離感が近い人
初めて会う人が敵なのか味方なのか、どんな人なのかは犬にはわからないので、警戒スイッチが入ってしまうのです。このようなときの犬の心理としては、警戒心と恐怖心が入り交じった「お前だれだよ!」「近づくかないで」といったところでしょうか。
そのほかには、知らない人から飼い主さんを守ろうとしているという説もあります。
いずれにしても、近づかれると攻撃をする可能性がありますので、飼い主さんは注意しましょう。
警戒で吠える犬のしつけ方法
犬が知らない人に対して警戒しているときは、その理由を探ることが大切です。
たとえば来客への警戒であれば、最初は距離を保ち無理に近づこうとしないことです。しばらくは犬を刺激しないようにしつつも、普通に過ごしてもらいます。犬が警戒を解いてきたところで、来客におやつをあげてもらいましょう。
散歩中に会う人に吠える場合は、以下の方法を試してみてください。
1.前から人が来たら犬を座らせるか伏せをさせる
2.「大丈夫だよ」などと優しく声をかける
3.吠えたらリードを軽く引きながら「ダメ」と言う
4.吠えずに通り過ぎるのを待てたらご褒美を与える
このとき、相手が完全に通りすぎるまでお座り、または伏せの状態で待たせます。
最初は難しいかもしれませんが、吠えなければご褒美がもらえると学習して次第に吠えずに待てるようになります。
2.縄張りを守ろうとしている
犬は侵入者から自分の縄張りを守ろうとして吠えることがあります。たとえば以下のような状況ではその可能性が考えられます。
- 窓の外を通り過ぎる人に吠える
- 来客に吠える
犬にとっては窓の外を通りすぎる人も、来客も自分の縄張りに侵入しようとしている、または侵入してきた怪しい人です。自分の縄張りを守るために「ここはボクの縄張りだぞ!出ていけ」と吠えて追い払おうとするのは自然なことでしょう。
通行人に吠えてしまう場合は、カーテンを閉めるなどで人が見えないようにすると良いでしょう。
縄張りを守ろうとして吠える犬のしつけ方法
縄張りを主張して来客に吠えているときも基本的には、上述の方法でしつけることができます。
吠えそうな状況になったら「お座り」または「伏せ」と指示を出します。そしてその状態で落ち着くのを待ちましょう。吠えなかったら褒めてご褒美をあげてください。
このときに、飼い主さんが「なんで吠えるの!」「止めなさい!」と大きな声で叱ると逆効果になってしまう場合があります。叱り方を間違えると犬は飼い主さんもいっしょに来客を追い出そうとしていると勘違いしてエスカレートしてしまう可能性があるため注意しましょう。
また窓の外を通る人に吠える場合は、カーテンを閉めるなどして外の様子が見えないようにするのが効果的です。
3.うれしい気持ちを抑えられない!
散歩中や来客で大好きな知り合いに会ったとき、散歩に行くときなど犬はうれしさでテンションが上がって吠えることがあります。
このようなときは「いっしょに遊ぼう!」「こんにちは!」など友好的な気持ちですから、ぜひ受け入れてあげたいところです。しかし来客や近隣住人に迷惑をかけてしまう可能性がありますので注意が必要です。
うれしくて吠えるときのしつけ方法
うれしさで吠えているときは、興奮状態ですから落ち着かせることが最優先です。しつけの際は、知り合いに協力してもらうと良いでしょう。
知り合いにいつものように遊びに来てもらい、愛犬がうれしさで吠えそうになったときや飛びつきそうになったときに「お座り」や「伏せ」の指示を出して落ち着かせます。吠えずにおとなしくできたら褒めてご褒美を与えてください。
もし指示に従わずに吠えつづけているようなら、知り合いには外に出てもらい、落ち着くのを待って再度知り合いに会わせます。
最初はうまくいかないことが多いかもしれませんが、次第に興奮せずにお迎えできるようになるでしょう。
まとめ
犬が他人に吠えてしまうときの心理には以下のようなことが考えられます。
- 警戒心
- 恐怖心
- うれしい
警戒心や恐怖心で吠えているときは、相手の行動次第では攻撃してしまう可能性があります。またうれしいときも好意的な気持ちとはいえ、相手に飛びついてケガさせてしまったり、驚かせたりなどした結果、トラブルに発展してしまうかもしれません。
愛犬のためにも、吠えないように根気よくしつけるようにしましょう。難しい場合はドッグトレーナーなどの専門家に相談するのがおすすめです。