犬が夜鳴きをしているときの心理
1.飼い主の姿が見えなくて不安
犬が夜鳴きをするのは、飼い主の姿が見えなくて不安だからです。
飼い主は寝室、愛犬はリビング、というように別々の部屋で寝ているのではないでしょうか。犬は群れで生活をする動物です。寝るときも群れの仲間と寝るのが基本です。
ひとりぼっちで寝ることに不安を感じるのです。お留守番中は飼い主が家にいないことを分かっています。しかし、飼い主が家の中にいると分かっていてひとりきりになることには、孤独を感じてしまうのです。
一生涯、飼い主は寝室、愛犬はリビング、というように別々の部屋で寝ることを決めているのであれば、夜鳴きは無視し続けるしかありません。いつか慣れます。
飼い主のベッドでは寝てほしくない、ケージの中でひとりで寝ることができるようになってほしいということなのであれば、寝室にケージを置いてあげるだけでも夜鳴きが改善される場合があります。
リビングから寝室にケージを移動するのが面倒なのであれば、寝るとき用のケージを寝室に置く方法もありますし、クレートでもよいと思います。布製の折り畳みができるケージやサークルもおすすめできます。
2.眠くなるまで遊んでほしい
犬が夜鳴きをするのは、眠くなるまで遊んでほしいからです。
まだ眠くもなく、体力も余っており、遊びたいという欲求もあるため、「まだ眠くないよ!」「もっと遊んでほしいよ!」と鳴いて飼い主を呼んでいるのです。
上手にひとり遊びができる犬もいるのですが、夜中に鳴いて飼い主を呼ぶほど飼い主と一緒に遊びたいのでしょう。
寝るまでの間、お散歩に行ったり、一緒に遊んだりしていますか?運動量が足りていないのかもしれません。スキンシップやコミュニケーションが足りていないのかもしれません。
寝る前に軽めのお散歩に連れて行ったり、室内で一緒に遊んだりし、不足している分を満たしてあげることで治まることもあります。
十分に与えており、わがままな要求だと思われるのであれば、応えなくてもよいと思います。
3.居心地の悪さから不安を感じている
犬が夜鳴きをするのは、居心地の悪さから不安を感じているからです。
よくあるのは、「暑い」「寒い」です。「夏の夜は寝苦しい」「寒くて寝付けない」なんてよく言いますが、人間だけでなく犬も同じです。
犬にとって快適な温度は22℃前後、湿度は50%~60%です。犬種や年齢や健康状態によって異なりますので、愛犬にとっての適度な温度と湿度を見極める必要があります。
4.認知症
犬が夜鳴きをするとき、認知症を患っているのではないか、と考えることができます。
アメリカで行われた調査では、認知症を患っている犬の28%が11歳~12歳、68%が15歳~16歳であるとされています。
日本国内で行われた調査では、11歳頃に発症することがあり、13歳頃には急増するとされています。
また、認知症を発症する犬の83%が日本犬であるという日本国内の調査報告もあるようです。
- 一晩中、鳴き続ける
- 愛犬の夜鳴きで飼い主が寝不足である
- 近所に迷惑をかけている(苦情がくる)
- 愛犬が眠ることができずにいる
このようなときは、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
まとめ
犬が夜鳴きをしているときの心理を4つ解説しました。
- 飼い主の姿が見えなくて不安
- 眠くなるまで遊んでほしい
- 居心地の悪さから不安を感じている
- 認知症
夜鳴きの原因が認知症である場合、犬自身もなぜ鳴いているのか分かっていません。
運動をさせたり、マッサージをしたり、部屋の電気をつけっぱなしにするなど、何かしらの対処で鳴き止むことがあります。
しかし、何をしても鳴き止んでくれないことがよくあります。そういった場合は、獣医さんによく相談してみましょう。