人と犬の関係
人と犬の歴史
人と犬との歴史はとても長いです。
犬の祖先は皆さんも知っているようにオオカミやジャッカル等だと言われていますが、たまにテレビなどで目にするオオカミの行動や仕草、人に示す愛情などを見ても同じ種族であるのは間違いないように思います。
人と犬の関係の始まりは、まだ人々が1つの所に留まらず移動しながら生活していた時代、集落の周りで食べ物のおこぼれを貰うために犬達は集まりました。
その犬達は危険を察知すると吠えて仲間に知らせる為、人間もそれを重宝していました。
その後、人々が移動する生活をやめて1ヶ所に留まるようになると、犬の役割も番犬から狩猟犬、牧畜犬として人と一緒に仕事をするようになり、犬達はその目的に応じて交配され、様々な犬種として分かれて行ったのです。
現在『家庭犬』として広く親しまれいる犬種も、その特性や性格を確りと受け継いでいます。
『愛玩犬』と呼ばれ、特別何かの仕事をするための犬種でなくとも、元々の祖先は同じであるので、イヌ種としての特性は確りと持っているのです。
日本では
日本では昔は番犬として外飼いが普通でした。
私が小さい頃も家に上げるという意識は無く、その頃飼っていた我が家のミックス犬の”コロ”も小さい頃は玄関に居ましたが、大きくなると自然と外に繋がれていました。
もちろん家の中で飼っている方もたくさん居たと思いますが、他ではどのように飼っているのか、犬とはどんなものか、それを知る術があまりありませんでした。
そんな番犬として飼われる事が主流だった犬が、少しずつ犬は家の中で飼う事が最良であると言う情報が広がり、家族として家の中で飼う家庭が増えていきました。
そして今まで以上に人との多様な関係が生まれだしたのです。
家族であり子供でありパートナーであり友であり、かけがえのない存在として今の私たちの生活に溶け込んでいます。
なぜ関係は変化してきたのか
人の犬の歴史の変化
初めは人の生活スタイルの変化に合わせ関係は変化していき、次第にその変化に伴い犬という生き物に接する機会も増えて行きました。
犬という生き物は接すれば接するほど、その知能の高さや豊かな感情、人に示す深い愛情を知ることが出来ます。
初めは利害の一致で始まった関係でしたが、その犬と言う生き物の魅力に人は気付き、理解し変化していったのだと思います。
現代の日本では
日本での関係の変化の根本にあるのは、やはり接するほどに分かる犬の魅力に気付いた人達が居たからです。
そしてこれまでの日本の犬のあり方に疑問を持ち、飼い方や犬というものを勉強し、変えようとしてきた人達が居ました。
またメディアやインターネットの発達により、様々な犬たちの情報を発信したり、得る事が出来るようになったことがもっとも大きな変化の理由だと思います。
このわんちゃんホンポもそうですよね。
様々な犬の知識や、知りたかった情報をたくさん得る事が出来、犬と言う生き物を理解する、知る機会に溢れています。
そうした情報に触れる事で犬への考えが変化し、犬との関係が大きく変わってきたのだと思います。
犬という種族を尊重することの大切さ
今や、犬は家族でありパートナーであり様々な役割を担っています。
それだけ大切にされる犬たちが増えてきたことは本当に喜ばしいことです。
そしてそれに伴い犬へのサービスも多様化しています。
人顔負けのサービスもあり、時々びっくりすることもありますよね?。
しかし、そのサービスも根本は犬の為ではなく、その犬の飼い主の為のサービスだなと思うものも多数あります。
私はそれらを批判する気持ちはありません。
飼い主が嬉しい楽しいと思う事が犬たちの幸せにも繋がるからです。
しかし、やり過ぎるのは心配になります。
何が本当に犬は嬉しいのか、何が本当に犬の為なのかを今一度考えて、それらのサービスを取捨選択していくべきなのではないでしょうか。
家族として飼われるようになった犬ですが、人と同じように考え、人の価値観で飼ってしまう事は時に問題行動に繋ります。
問題行動は、たいてい犬がストレスを感じて起こす行動ですので、犬にも人にも良くない事です。
犬と生活していく上で、『人と犬は別の生き物である』ということを意識する事が大切だと私は考えています。
犬という生き物は、犬としての歴史を持って遺伝子を受け継ぎ、今日までそしてこれからも生れ生きていくのです。
また、犬には犬のものの見方や考え方感じ方、表現の仕方があります。
人のように多様な感情も持っていますが、人のように複雑ではありません。
人よりもずっとシンプルでポジティブです。
犬の生態を知り、行動を理解しそれを尊重して接する事で、犬に無用なストレスを与えずに済みますし、問題行動を減らすことも出来ます。
たくさんの情報があり迷う事もあると思いますが、私は何事も程ほどに受けとめながら自分の愛犬の事を知ることが一番重要だと考えます。
愛犬に合ったしつけの仕方やその他色々なサービスは、犬も人も負担にならない程度に楽しむことが良いと思います。
良い情報は取り入れ、何事も程ほどに楽しみながら愛犬と向き合っていきましょう♪