犬が仰向けになる意味
ポジティブな気持ち
割と日常的に見かけるしぐさであるため、犬は何気なく仰向けのポーズをしているように思えますが、実は様々な意味を持っています。
どんな意味があるのでしょうか?
- 服従
- 嬉しい気持ちや愛情の表現
- 安心と信頼
- おねだり
などの意味があります。
「あなたがリーダーです」「大好きです」「信頼しています」「遊んで♪」などといったメッセージを飼い主さんに伝えたくて、犬は意図的に仰向けになっているのですね。
これらの愛犬からのメッセージを飼い主さんが読み取ってあげれば、愛犬と飼い主さんとの絆がさらに深まるのではないでしょうか。
ネガティブな気持ち
しかし、犬が仰向けになっていても特に意味を持たない場合もあります。
- 単なる癖
- 背中がかゆい
- 暑い
- 眠い
などの時も犬は自然と仰向けになっています。
この場合は何の意図もなく、飼い主さんに何かメッセージを伝えようとしているわけではありません。
暑いと犬は仰向けになって被毛が薄いお腹を空間に露出して冷やし、体温を下げようとすることがあります。
また、激しい運動をした後や異常に神経を使った後、筋肉や神経の疲れを解くために仰向けになるとも言われています。
仰向けが危険な犬種
愛犬が仰向けのポーズで信頼や愛情のメッセージを伝えようとしてくれているのかと思うと、飼い主とさんしては嬉しい限りですね。
ですが、犬種によっては仰向けのポーズを長時間続けないほうが良いケースがあります。ご自身の愛犬が該当しないか、要チェックです!
軟骨異栄養性犬種
ダックスフント、ウェルシュ・コーギー、キャバリア、ペキニーズ、シーズー、ビーグル、コッカ―・スパニエルなど生まれつき軟骨異栄養症の遺伝子を持っている「軟骨異栄養性犬種」と呼ばれる犬種は、腰に負担がかかりやすい骨格をしています。
そのため、体を反らせる仰向けのポーズを長時間続けると腰を痛めてしまい、椎間板ヘルニアを誘発することもあります。
椎間板ヘルニアとは脊椎の椎骨の間にある椎間板というクッションが飛び出して神経を圧迫し、激しい痛みや痺れを生じる病気です。特にダックスフントは、全犬種の中でも椎間板ヘルニアの発症率が群を抜いているので要注意です。
短頭種犬
パグ、フレンチ・ブルドッグ、シーズーなど鼻の短い短頭種犬は鼻腔が狭く、鼻腔から咽頭、喉頭など上部気道が詰まりやすいため、長時間仰向けでいると気管虚脱を誘発する可能性があります。
気管虚脱は肺への空気の出し入れを行う気管が押しつぶれてしまい、呼吸が上手くできない状態になる病気です。
愛犬が仰向けで寝ている時に「荒い呼吸をしている」「いつもと違ういびきをかいている」などの異常がある場合は、仰向けのポーズによって気管が狭くなり、息苦しさを感じているのかもしれません。念のため、かかりつけの動物病院で診てもらうと良いでしょう。
まとめ
元来警戒心の強い犬が急所であるお腹を見せてくれるということは、本当に安心をし、心を許している証拠。
特に意味を持たない場合もありますが、犬は仰向けになることで飼い主さんに信頼や愛情のメッセージを伝えようとしています。
とはいえ、中には仰向けのポーズが苦手な子もいます。
たとえ愛犬が仰向けのポーズをしなくても、飼い主さんは落ち込まずに愛犬を観察してみて下さい。犬は感情豊かな賢い動物ですから、仰向けのポーズ以外の様々なしぐさで、信頼や愛情のメッセージを飼い主さんに伝えようとしているはずです。
愛犬が仰向けでお腹を見せてスヤスヤ…いわゆる「へそ天」で寝る姿は愛おしく、いつまでも眺めていたくなってしまいます。
ですが、犬種によっては仰向けのポーズを長時間続けることで腰や気管に負担がかかり、椎間板ヘルニアや気管虚脱を誘発してしまうことも。愛犬が軟骨異栄養性犬種や短頭犬種である場合は、十分に気をつけてあげて下さい。
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40代 女性 ネオメンママ