犬は「良いこと」と「悪いこと」の違いがわかる?
犬が自ら良いことと悪いことを区別したり、判断したりすることは非常に難しいと考えられています。
では、なぜ犬はお手やおすわりなどの芸を覚えらるるのでしょうか?それは、例えば「お手をする」という行動に対して、おやつがもらえるなど「良いことが起きる」ということを理解しているからです。
このように、自分の行動に対して「良いことが起こった」「悪いことが起こった」という経験を元に学習しています。
つまり、犬が自ら良いことと悪いことを区別したり判断したりするためには、経験と学習をさせることが必要であるということです。
生活する上で、犬が自然と経験して自然と学習することもありますが、基本的には飼い主が経験と学習ができる環境を与えてあげることが必要です。
犬に良いこと・悪いことの違いを理解してもらうためのコツ
1.同じ言葉を使うこと
「待て」「おいで」「ちょうだい」「おすわり」など、犬に指示を出すときは同じ言葉を使うことがコツです。
「放せ」と「ちょうだい」、「おいで」と「来て」の意味は同じだと思われるかもしれませんが、同じであるということを理解できるのは人間だからです。犬が理解することは非常に難しいです。
そのため、言葉が違うだけで犬は混乱し、行動を誤ってしまうことがあります。
愛犬に指示を出すときの言葉は家族みんなで話し合って決め、家族みんなが使いやすい言葉を選びましょう。
2.言葉と意味を一貫させること
「ダメ」「いけない」といった言葉は、犬の悪い行動を叱るときによく使う言葉です。言葉と意味を一貫させることが、犬に理解してもらうためのコツです。
「ダメ!」と強い口調で叱るときと、「ダメ~」と優しい口調で叱るときと、違いがあることで犬を混乱させてしまうことがあります。
それが悪い行動であるということを理解してもらいたいのであれば、しっかりと強い口調で「ダメ!」と言うべきです。
おもちゃを口から放してほしいときは「ちょうだい」と優しい口調で話す。誤飲しては危険なものを口に入れてしまったときは「放せ!」と強い口調で話す。
このように言葉と意味を一貫させることでも、良いことと悪いことを理解してもらうことができます。
3.タイミングを大事にすること
褒めるときも叱るときも、伝えるタイミングが大切です。
犬が行動をしている最中や、犬が行動をした直後に褒めたり叱ったりすることで犬が理解しやすくなります。
時間が経ってから褒められたり叱られても、犬は理解することは難しいです。
4.飼い主の気分や都合を反映しないこと
犬に良いこと・悪いことの違いを理解してもらうためには、飼い主の気分や都合を反映しないことも重要です。
気分的に叱ってしまうことはありませんか?今日は叱りたくない気分だから無視していよう…という日はありませんか?
悪い行動や危険な行動を一度でも許されてしまった犬は、その行動が悪いことであるということを上手く理解することができなくなってしまうことがあります。
良い行動は常に褒め、悪い行動や危険な行動は常に叱り、飼い主の気分や都合を反映したことで愛犬を混乱させることがないよう気をつけましょう。
まとめ
犬に良いこと・悪いことの違いを理解してもらうためのコツを4つ解説しました。
- 同じ言葉を使うこと
- 言葉と意味を一貫させること
- タイミングを大事にすること
- 飼い主の気分や都合を反映しないこと
良いことと悪いことの違いを理解するということは、犬が安全に快適に生活することができるようになるということです。
犬に謝った行動をさせることがないよう、愛犬を危険な目に遭わせることがないよう、飼い主にできることは全力でサポートしましょう。