犬に絶対与えてはいけない『冬の食べ物』4選 万が一食べてしまったときの対処法まで

犬に絶対与えてはいけない『冬の食べ物』4選 万が一食べてしまったときの対処法まで

冬はクリスマスやお正月などのイベントもあり、特別な料理やおかしを食べる機会が増えます。愛犬といっしょに楽しみたいと思っている飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんが、犬に与えると命に関わる食べ物もあります。今回は犬にとって危険な冬の食べ物を4つ紹介します。

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記事の監修

めのうアニマルクリニック院長。猫が大好きなあまり、犬と猫を分けた動物病院を開院。「犬にも猫にも優しい動物病院」をコンセプトにしています。腫瘍学を得意分野としていますが、しつけに対しても力を入れており、パピークラスを開校して子犬のトレーニングを行っています。

1.ねぎ類

長ねぎ、玉ねぎ、ニンニク

ねぎや玉ねぎ、ニラ、ニンニクなどのねぎ類は、犬にとって非常に危険な食材です。ねぎ類に含まれている「有機チオ硫酸化合物」は、犬の赤血球を破壊し、溶血性貧血を引き起こす可能性があります。

ねぎ類は加熱しても毒性が失われないため、調理済みの料理でも安心できません。

少量でも中毒症状があらわれることがあり、食後数時間から数日後に以下のような症状が見られます。

  • 嘔吐下痢
  • 元気消失
  • 食欲不振
  • 黄疸
  • 血尿
  • 歯茎結膜が白っぽい
  • 呼吸が速い荒い

ねぎ類を誤って食べてしまった場合は、動物病院を受診してください。

鍋料理やスープに多く使われるねぎは、冬の食卓によく登場するため、うっかり犬が食べないよう十分に注意しましょう。

2.ミカンなどの柑橘類

みかんと犬

冬の代表的な果物といえばミカンですよね。結論から言うと、果肉は与えても大丈夫ですが、皮には注意が必要です。

ミカン、オレンジ、グレープフルーツなどの皮や種には「ソラレン」が含まれており、嘔吐や下痢などの中毒症状を引き起こすことがあります。また皮には、農薬や汚れなどが付着している可能性があるため注意が必要です。

犬にミカンなどの柑橘類を与える際は、必ず皮をむいて与えるようにします。

なお消化器の弱い子犬や老犬は、食べ過ぎると消化不良の原因になるため、少量にとどめておきましょう。

もし皮を食べてしまった場合は獣医師に相談してください。また下痢や嘔吐など消化不良の症状がつづくときは、動物病院を受診しましょう。

3.お餅

炭火で焼いている餅

日本のお正月には欠かすことのできない「お餅」ですが、犬にとっては非常に危険な食べ物です。

お餅はその粘り気の強さから、犬ののどに詰まりやすく、窒息のリスクが高まります。とくに小型犬は喉に詰まりやすく、場合によっては命に関わる事態となることもあります。

のどに詰まらせたときは、口を大きく開けて詰まっていないか確認してください。もしお餅が見えるようなら取り除きます。見えないときは早急に動物病院を受診してください。

またお餅をたくさん食べてしまった場合は、消化不良を引き起こす可能性があるため注意が必要です。お餅が原因の消化不良は、一時的なことが多いですが、下痢や嘔吐が続くときは、動物病院を受診しましょう。

4.クリスマスの料理・おかし

クリスマスのおかしを前にした犬

クリスマスシーズンには、ケーキやチョコレートなどの甘いおかしや、スパイスの効いた料理が食卓に並びます。いつもとは違う匂いに興味津々の犬も多く、ついついおすそ分けしてしまう飼い主さんも多いでしょう。

しかしこれらの食べ物のなかには、犬にとって危険なものも少なくありません。

たとえばチョコレートには「テオブロミン」という成分が含まれており、犬にとっては中毒の原因となります。少量でも嘔吐、下痢、興奮状態、痙攣を引き起こすことがあります。

クリスマスの食卓には欠かせない鶏も犬にとっては危険です。骨が縦に割れて尖るため、のどに刺ささるなど消化器官を傷つけてしまう可能性があります。匂いに誘われた犬がゴミ箱を漁って、骨を丸呑みしてしまう事故も起きています。

またクリスマスのおかしには、脂質が多く含まれているものもあり、急性膵炎の原因になることも。

いずれにしても、すぐに動物病院を受診する必要があります。

まとめ

ご馳走を前にした2匹の犬

冬はクリスマスやお正月など、家族での楽しい食事が増える季節です。しかし、犬にとっては危険な食材も多く、誤って食べてしまうと命に関わることもあるため注意が必要です。

料理中や食事中には、犬が食べ物に手を出さないようしっかり管理し、残り物は片付けておくようにしましょう。

愛犬と共に安全で楽しい時間を過ごすためにも、ぜひ今回の内容を参考にし、犬にとって危険な食べ物の取り扱いには十分に注意してくださいね。

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