犬が尿路結石になった時に表れるサイン5つ どんな症状がでるの?飼い主ができることまで

犬が尿路結石になった時に表れるサイン5つ どんな症状がでるの?飼い主ができることまで

尿路結石は犬がかかりやすい病気です。愛犬の異変にはいち早く気づきたいものですね。この記事では、犬が尿路結石になった時に表れるサイン5つから飼い主ができる予防方法まで解説します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

犬の尿路結石の原因

トイレに座る犬

犬が尿路結石になる原因はさまざまですが、結石の種類は主に「ストラバイト結石」と「シュウ酸カルシウム結石」に分類されます。

ストラバイト結石は、尿pHのアルカリ値が高くなると発生しやすく、マグネシウムやリンなどのミネラルの過剰摂取も原因のひとつとされています。

一方、シュウ酸カルシウム結石は、シュウ酸とカルシウムが結合されて発生するものです。水分不足や不摂生といった生活習慣も原因につながります。

結石ができると膀胱や尿道を傷つけることがあり、大きくなると詰まってしまい炎症を起こしてしまうのがつらい点ですね。

治療法は尿検査、レントゲン検査、超音波検査などで結石の種類を特定し、症状に応じて投薬や療法食、さらに手術での対応を行うこともあります。

結石が詰まってしまうと緊急性が高くなるため、いち早く気づくことが重要です。

犬が尿路結石になった時に表れるサイン5つ

トイレシートに座る犬

犬の尿路結石は病気が進行するほど痛みを伴うことが多く、命に関わる可能性もあります。ただ、無症状に近いケースもあるため、飼い主による観察力が問われることも事実です。

不安な方は、犬が尿路結石になった時に表れるサイン5つをぜひ参考にしてみてください。

1.頻尿になる

いつもより排尿の回数が増えるのに、尿の量が少ない時は注意が必要です。トイレが間に合わず、別の場所で粗相をしてしまうケースもあります。

2.排尿困難

横になるミニチュアシュナウザー

結石が詰まると痛みを伴いやすく、排尿時に出し渋りが見られるようになります。排尿時に痛そうな表情を浮かべる時は、いち早く獣医師の診断を受けましょう。

膀胱炎や尿道炎を併発するケースもあり、痛みを覚えるとトイレに行くのを我慢する犬もいます。

3.血尿

尿に血が混じる場合は、尿路結石の疑いがあります。ただし、肉眼では判断しにくいほど薄い場合もあり、散歩中に排尿をする犬は特に気づきにくいです。トイレシートであれば尿の異変に気づきやすく、正確に観察を続けられます。

4.元気がなく食欲がない

トイレットペーパーと犬

明らかに元気がなく、食欲がない様子であれば早めに動物病院を受診しましょう。

気づいたら排尿の回数や量や色、食事回数などをメモしておくと原因解明に役立ちます。写真や動画を撮って記録しておくのもおすすめです。

5.嘔吐

尿路結石が進行すると尿管や尿道が詰まり、重症化によっておう吐などの症状が見られるようになります。

急性腎不全や膀胱破裂といった危険な状態に陥る可能性もあるため、いち早く動物病院を受診してください。

犬の尿路結石を予防するために飼い主ができること

トイレシートの上の犬

愛犬の尿路結石を防ぐには、飼い主さんのちょっとした心がけが重要になります。日常生活の中でできる予防方法をいくつかご紹介します。

十分な水分補給

尿路結石を防ぐために大切なのが、水分不足をなくして尿量を増やすことです。冬場は水を飲む量が減りやすいため十分注意しましょう。そのために、バランスの取れた食事と運動も合わせて心がけてくださいね。

定期的な健康診断

診察を受ける犬

目で見てもわかりにくい尿路結石にいち早く気づくには、定期的に健康診断を受けることです。尿検査で初期の段階でわかれば、投薬などで解消できる可能性が高まります。

トイレの回数を増やす

自宅で気軽に排せつができるような環境を作り、散歩中にしかトイレをしない場合にはトイレトレーニングの見直しを行いましょう。室内で排せつを済ませた方が天候に左右されにくく、尿の状態も目で確認できます。

まとめ

シーズー犬

尿路結石はどんな犬でもかかる可能性があり、痛みを伴う症状が見られる病気です。

愛犬を苦しませないためにも、本記事でご紹介したような予防方法を心がけてみてください。もし少しでも異変を感じたら、早めに動物病院を受診するのをおすすめします。

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