ペットロスについて
人間であれ動物であれ、一緒に暮らしていた家族を失えば人は悲しみ大きなショックを受けます。「ああすればよかった」「こうすればよかった」など、様々な後悔も押し寄せますし、悲しみのあまり二度と立ち直れないと思う日もあるでしょう。
いわゆるペットロスの症状は人それぞれですが、主なものとして不眠、めまい、無気力、倦怠感、情緒不安定などがあります。人によっては持病の悪化、食欲不振、幻聴・幻覚などの症状がみられることもあるようです。
ペットを亡くしてすぐは強い悲しみのピークが訪れますが、これは長くとも一カ月程度で少しずつ落ち着いていきます。長く続く場合でも約三カ月もすれば次第に回復すると言われていますが、長く続く場合は医療機関の助けを借りなければいけなくなることもあります。
期間や症状の程度に個人差はありますが、ペットロスの状態に陥ることは誰にでも起こりうることと思ってください。家族が亡くなったのですから、悲しんで、ショックを受けて当たり前です。
ペットロスとの向き合い方
ペットを亡くした悲しみを乗り越えようとして焦ってしまうと、ペットロスの症状をかえって長引かせることにつながります。重要なのはしっかり悲しみ、自分の心が落ち着くまでじっくり待つことです。しかし心がつらくなりすぎた場合は、向き合い方をちょっと変えてみることも必要です。
1.誰かに話してみる
つらい気持ちを自分だけで抱え込んでしまうのはペットロスの症状を悪化させることがあります。人間の脳は、悲しみを人と共有することでそのストレスを緩和しようとする働きがあります。つらいという気持ちを誰かに話すということは、回復にはとても効果的です。
ただし、誰にでも構わず話してしまうと、ペットの存在に否定的な返事をされてしまって余計につらくなってしまうこともあります。ペットロス経験者、カウンセラーなど話を聞いて寄り添ってくれるような人と話すと気持ちが軽くなるでしょう。
2.趣味や習い事をする
もともと自分が持っている趣味や、新しい習い事などをして気持ちを紛らわせる方法もあります。普段は悲しみに沈んでいても、好きなことに没頭している最中はその気持ちを忘れることができ、またその時間をきっかけに生きるエネルギーが湧いてくるようになります。
しかしどんなにやろうとしても趣味の活動や運動などにやる気が起きない、といった場合はまだ家族を失った強い悲しみの時期にいると考えましょう。やる気がわかない自分を責める必要はありません。エネルギーが生まれるまで無理をしないことも大切です。
3.新しいペットを迎える
多少なり気持ちの整理ができてからにはなりますが、子犬や子猫だけでなくハムスターや金魚などでも新しいペットを迎えることは心にエネルギーがわくきっかけになることがあります。
新しくペットを迎えると、悲しみに沈んでいる暇がなくなり毎日「やること」が発生します。また毎日の世話をしなくては、と気持ちに張りが生まれるでしょう。以前の子に対して罪悪感を持つ方も少なくありませんが、新しい縁があればぜひお迎えしていただきたいと思います。
まとめ
家族を亡くした際の乗り越え方には様々な方法があります。しかし共通して言えるのが、まずはしっかり悲しみ、しっかり弔って気持ちの整理を付けることが回復の一歩となるということです。
強い悲しみを感じるのは約一カ月と言われています。愛していた分、失えば悲しくショックを受けるのは当たり前なのです。時間が経てば必ず回復できると信じ、ゆっくりと自分の気持ちを落ち着かせていきましょう。