犬が不安を感じているときに「安心させる」5つの方法
1.不安の原因から距離を取る
犬が不安を感じているときにまずすべきことは、「何に不安を感じているのか」原因を見つけることです。
他人や他の犬など相手がいるのか、車や雷など大きな音に反応しているのか、対象物によって対応も変わってきます。
すぐに距離を取れるのであれば、一度対象物から離れて犬を落ち着かせましょう。少しずつ慣らしていくことで、だんだんと不安や恐怖心も薄れていきます。
しかし、犬によって慣れるスピードには個体差があるので、愛犬のペースに合わせてあげることが大切です。無理矢理克服させようとしてしまうと、かえって恐怖心を強めてしまう危険もあるので注意しましょう。
2.クレートを活用する
クレートとはキャリーケースとも呼ばれる、持ち運びのできる小さい小屋のようなものです。よく動物病院で見かけるのではないでしょうか。
犬をお迎えするのであれば、ひとつは持っておくと良いですね。
クレートは移動時以外にも、犬にとって安心できる隠れ場所として使用することができます。犬はもともと穴蔵で生活していた動物なので、暗くて狭い場所を好みます。
そのため、クレートの中が安心できる場所だと思えるように、日頃からトレーニングしておくといざという時に役立ちます。
動物病院へ行くときに使用する機会が最も多いクレートですが、その時だけ使用するとなると犬はクレートを「嫌な場所に行くときに入るもの」だと覚えてしまいます。
その状態でクレートに入れてしまうとかえってストレスになってしまうので、慣れていない場合は使用するのを控えるようにしてください。
3.優しく声をかける・撫でる
愛犬がスキンシップを好むのであれば、優しく声をかけながら撫でてあげると不安を和らげることができます。
大好きな飼い主の声や匂い、温度を感じることで安心することができるのです。
しかし、パニック状態になっているときに撫でようとすると噛まれたり吠えられたりすることもあります。
愛犬の状態をよく観察しながら、落ち着かせるようにしましょう。
毛布やブランケットなど、柔らかいもので包んであげるのも良いかもしれません。嫌がらないのであればそのまま抱っこをして、落ち着くのを待ってあげてください。
4.気を紛らわせる
犬が不安そうにしているとき、何か気を紛らわせてあげるのも効果的です。
おもちゃを使って気をそらしたり、おやつをあげたりするのも良いですね。「おすわり」や「ふせ」など、簡単なコマンドを出してあげるのもおすすめです。
パニック状態のときはあまり効果がないので、不安度が高くない状態のときに試してみましょう。
5.ツボ押しをする
犬の体にも人間と同じようにたくさんの「ツボ」があります。これらを刺激することでストレスの緩和やリラックス効果が期待できるので、嫌がらない範囲で押してみましょう。
まずは目の上にある少し出っ張った部分にある「攅竹(さんちく)」と呼ばれるツボです。人間でいう眉毛の目頭寄りにあるツボで、緊張をほぐす効果があります。
次に「百会(ひゃくえ)」というツボです。人間は頭のてっぺんに百会のツボがありますが、犬は腰の真ん中あたり「第7腰椎と仙骨の間」にあります。
百会のツボにはストレスの緩和や神経系のバランス調整を行うことができます。不安を感じた時だけでなく、日常的にツボを押してあげることで精神が安定した状態を維持することができるようです。
まずは飼い主が落ち着くことが大切
犬が不安を感じているときに、飼い主も一緒になって不安そうにしてしまうと、愛犬は益々パニックになってしまいます。
まずは私たちが落ち着いて、愛犬に寄り添ってあげるようにしましょう。そして愛犬が何に対して不安を感じたり恐怖を抱いたりするのか、これを知ることが大切です。
愛犬の苦手なものを知り、できる限り回避するようにしましょう。
克服が必要な場合は、少しずつ慣れさせるようにしてください。怖がりな性格の子や、臆病な性格の子は苦手を克服するのに時間がかかってしまうかもしれません。根気のいる作業になることもありますが、焦れば逆効果になってしまいます。
愛犬のストレスを少しでも軽減できるように、安心できる行動を選択してあげましょうね。
まとめ
愛犬が不安や恐怖を感じているとき、少しでも安心させてあげたいと思うのは、飼い主としては当然の気持ちです。
愛犬が不安を感じた時に落ち着いて対応できるよう、日頃から苦手なものや状況を把握しておくようにしましょう。
飼い主の側やクレートの中など、安心できる場所をひとつでも多く準備しておくと安心かもしれませんね。