絶対に知っておきたい対処法3つ
咽頭に食べ物が詰まると短時間で呼吸困難になり、最悪の場合は窒息に至る可能性があります。愛犬の安全を守るためにも、緊急時の対処法を知っておくことが重要です。
突然の事態でも飼い主が冷静に行動できるよう、日頃から緊急時の対応手順を確認しておきましょう。落ち着いて対処することで、愛犬の命を守れる可能性が高まります。
また、いざというときに慌てず対応できるよう、夜間診察が可能な動物病院や夜間当番案内ダイヤルをあらかじめ確認し、緊急時にすぐ連絡できるようにしておきましょう。
1.口の中(喉の入り口付近)を確認する
大きな食べ物であれば、食べ物が喉の入り口付近に見えていることがあります。手が届くようであれば、犬の口の中に手を入れ、取り出すことができる可能性があります。
ゆっくりと慎重に取り出すようにしましょう。
2.背部叩打法を試す
犬を立ち姿勢にし、肩甲骨の間を手のひらを使って叩き、その刺激によって、喉に詰まらせてしまった食べ物を吐き出させるという方法です。
背部叩打法は、喉に食べ物を詰まらせてしまったとき、人間にも犬にも安全にできる応急処置です。
3.ハイムリック法を試す
小型犬である場合には、犬を仰向けにし、上腹部を口の方へ向かって圧迫するように押します。
大型犬である場合には、犬を立ち姿勢にし、犬の両脇から上腹部を抱えるように手を組み、口の方へ向かって圧迫するように押します。
犬が食べ物を喉に詰まらせてしまわないための予防策
基本的に犬は人間のようによく噛んで食べるということをしません。そのため、食べ物を喉に詰まらせてしまう犬が多いのです。
1.早食いをさせないこと
犬は食べ物をよく噛まずに飲み込んでしまうため、早食いによって喉に食べ物を詰まらせやすくなります。愛犬が急いで食べないよう、予防策として早食い防止用の食器の使用を検討してみましょう。
早食い防止用の食器は、食器内に仕切りがあることで犬が一度に食べる量を制限し、ゆっくりと食べさせることができます。ペットショップやオンラインでも購入可能ですので、愛犬に合ったタイプを探してみてください。
また、一度に与える量を少しずつに分けて手で与えるのも効果的です。特に高齢犬の場合、食べやすくする工夫も必要となるため、個々の犬に合わせた方法を探しましょう。
2.食べ物は一口サイズよりも小さめにして与える
大きな食べ物は丸のみしやすいです。大きな食べ物を与えるときは、犬が喉に詰まらせてしまうことのない大きさにまでカットしたり砕いたりしてから与えましょう。
犬が最も喉に詰まらせてしまいやすい食べ物は「ガム」です。最後の最後までよく噛んで食べる犬であれば大丈夫ですが、小さくなったところで丸飲みするタイプの犬なのであれば、ガムは与えない方が安全です。
3.水分が多めの食べ物を与える
水分が多めの食べ物は、滑らかで飲み込みやすいため、喉に詰まりにくくなります。特に乾燥した食べ物は固まりやすく、喉に詰まるリスクがあるため、できるだけ水分を含んだ食べ物を与えると良いでしょう。
例えば、茹でたかぼちゃやさつまいもをすりつぶし、水や犬用ミルクで伸ばして与えると、滑らかで喉に詰まりにくくなります。犬が飲み込みやすいだけでなく、消化にも良い食材です。
また、ドライフードを与える際に少量の水やぬるま湯でふやかすのも効果的です。食べやすくなるだけでなく、水分補給にもつながります。
まとめ
犬が食べ物を喉に詰まらせたとき、飼い主がすぐに実践できる対処法として以下の3つを解説しました。
- 口の中(喉の入り口付近)を確認する
- 背部叩打法を試す
- ハイムリック法を試す
愛犬が苦しんでいる姿を目にしたとき、冷静でいるのは難しいかもしれません。そのため、いざという時に備えて知識と対処法を身につけておくことが重要です。
また、診察時間外に起きた場合に備え、夜間対応が可能な動物病院や夜間当番案内ダイヤルなどを事前に確認しておくと安心です。