️気持ちいい〜っ!心配のない伸び
寝起きの目覚まし
私たち人間も朝、目が覚めると体をぐーっと伸ばしたくなりますよね。
わんこが寝起きに体を伸ばすのも理由は同じ。寝起きの伸びは体中の血流を良くし、寝ている間に凝り固まってしまった筋肉をほぐす役割があると考えられています。
これにより脳の目覚めのスイッチが入り、スムーズかつ快適に1日の活動を開始することができるのです。
気分転換のストレッチ
ごはんの後やお散歩の前後など、何らかの行動を起こす前や終えた後に行う伸びは、気分転換のためのストレッチかもしれません。「よーし、やるぞ」という準備体操だったり、「あー、満足した」と充足感に満たされた証だったりするのです。
相手を遊びに誘っている
わんこが体を伸ばしてお尻をクイッと持ち上げる姿勢は「プレイバウ」と呼ばれます。これは相手に「遊ぼうよ!」と誘いをかけている姿勢です。
笑顔やしっぽフリフリを伴うことが多いため、ポジティブな感情が読み取りやすいでしょう。
️要注意!不調の可能性のある伸び
ストレスサイン
わんこがストレスを感じているときにとる行動として「カーミングシグナル」というものが知られています。
カーミングシグナルは、わんこが不安や緊張を感じているときに相手もしくは自分を落ち着かせるためにとる行動で、同じ行動を何度も繰り返す傾向にあります。
代表的なものには「前足を舐め続ける」「首の辺りを掻く」「お腹を見せる」「しっぽを追いかける」などがありますが、背伸びをするのもカーミングシグナルである場合があるので注意が必要です。
お腹の調子が悪い
わんこが伸びを頻繁に繰り返す場合、体調に問題がある、特に腹部に何らかの違和感を抱えている可能性があります。
考えられる疾患として代表的なものでは、胃腸炎や膵炎などが挙げられますが、誤飲・誤食による場合や、胃捻転・胃拡張などの命に関わる病状である可能性も否定できません。
疾患が原因の場合、伸びをする以外にも嘔吐や下痢、血便、血尿などの他の症状が伴うことがほとんどですから、異常を感じたら獣医師に相談しましょう。
膝蓋骨脱臼を治している
膝蓋骨脱臼(パテラ)はいわゆる膝のお皿が内側もしくは外側にズレてしまう疾患で、特に小型犬に好発する疾患として知られています。
発症すると、患部をかばうためスキップするような歩様になるのが特徴です。膝蓋骨脱臼は一度発症すると繰り返し発症するのですが、軽度のうちは脱臼してもわんこ自らで骨をはめ直してしまいます。
歩き方がおかしいと感じた後、足をグーっと伸ばす仕草が見られた場合には外れた骨を自分で治しているのかもしれません。膝蓋骨脱臼は軽度のうちに治療が必要ですから、疑わしい動作が見られた場合は動物病院の受診をおすすめします。
️まとめ
犬が伸びをする行動は、単なる気持ち良さだけでなく、さまざまな意味があります。
寝起きの伸びは血流を促進し、筋肉をほぐすことで脳を活性化させる役割があり、日常のストレッチとして気分転換や遊びへの誘いを示す場合もあります。
しかし、頻繁に伸びをすることがストレスのサインや体調不良の兆候である可能性もあるため、注意が必要です。
特にお腹の不調や膝蓋骨脱臼の症状が見られる場合は、早めに獣医師に相談しましょう。