愛犬の幸福度を高めるために飼い主ができること
QOLとは、『Quality of Life』という言葉を省略した言葉です。日本語では「生活の質」と訳されています。犬のQOLとは、「犬の生活の質」を表します。
犬のQOLを維持すること、向上することには「幸福度」が必要不可欠である、とされています。あなたの愛犬の生活は良質でしょうか。あなたの愛犬の幸福度は高いでしょうか。
愛犬の生活の質を上げるために必要なことは何か、愛犬の幸福度を高めるために必要なことは何か、今飼い主にできることは何か、ぜひ一緒に考えてみましょう。
1.適切なフードを与えること
まずは、愛犬に必要な栄養素が十分に含まれているかどうか、確認しましょう。
基本的には総合栄養食で良いのですが、持病がある場合には獣医師に相談しましょう。
犬の消化管に負担がかかるとされている成分は少ない方がよいでしょう。また、添加物が含まれたドッグフードはなるべく避けるべきです。
2.新鮮な水を与えること
渇きは犬に苦痛を与えます。お留守番中に飲み水がなくなってしまうことがないよう、大きめのお皿にたっぷりと新鮮な水を入れて出かけるようにしましょう。
可能であれば、犬が水を飲む度に新鮮な水を入れ替えた方がよいです。水の中に入った犬の唾液によって、雑菌が繁殖することを防ぐためです。
3.安全な環境を与えること
愛犬が安全に安心して過ごせるスペースを与えていますか。ケージやクレートを置く、ベッドを置くなどしていますか。
床やテーブルの上は散らかっていないでしょうか。犬の誤飲事故を防ぐため、片づける癖をつけましょう。
不要な家電製品のコードはプラグから抜いていますか。犬の感電事故を防ぐため、使用後はすぐに抜くようにし、抜くことができないコードにはカバーを取り付けるなど対策しましょう。
4.予防医療を受けること
痛みや苦しみは犬のQOLを下げます。感染症は、予防接種や予防薬でしっかり防ぎましょう。
- 狂犬病予防注射接種
- 混合ワクチン接種
- フィラリア症予防
- ノミ、マダニの寄生予防
義務とされているのは狂犬病予防注射のみで、他は任意ですが、愛犬の幸福度を下げることがないよう、予防医療に努めましょう。
5.適切な治療を受けること
怪我や病気をしたときは、必ず適切な治療を受けましょう。
納得することができないとき、改善が見られないとき、不安や心配でたまらないときは、セカンドオピニオンやサードオピニオンも受けましょう。
かかりつけの獣医師にも得意分野があります。苦手分野もあるでしょう。飼い主が納得できないのであれば、専門的な病院や獣医師を訪ねるなどもしてみましょう。
6.恐怖やストレスを与えないこと
ゼロにすることは難しいかもしれませんが、もともと警戒心が強く怖がりな動物です。なるべく恐怖やストレスを与えない環境を作らなければなりません。
愛犬の苦手なこと、嫌がること、怖がることなどを把握し、避けることができるものなのであれば避けて生活しましょう。絶対に無理強いしないようにしましょう。
7.正常な行動を抑制しないこと
犬には、犬としての本能による行動があります。それは、飼い主にとっては迷惑で、異常な行動にも見えるかもしれません。
あちこちにマーキングをしたり、地面のニオイを嗅いでばかりいたり、「吠える」「噛む」なども、犬にとっては正常な行動です。
しかし、トラブルになることも確かです。怒鳴ったり叩いたりして抑制するのではなく、させないための対策や工夫をするようにしましょう。
なぜそのような行動をするのかと疑問に思うのであれば、まずは犬としての本能や習性があることを知り、愛犬の気持ちに配慮することが大切です。
まとめ
愛犬の幸福度を高めるために飼い主ができることを7つ解説しました。
- 適切なフードを与えること
- 新鮮な水を与えること
- 安全な環境を与えること
- 予防医療を受けること
- 適切な治療を受けること
- 恐怖やストレスを与えないこと
- 正常な行動を抑制しないこと
犬のQOLと幸福度を高めてくれるもののひとつに「幸せホルモン」があります。オキシトシンという、脳から分泌されるホルモンです。
愛犬は、飼い主や家族とのスキンシップやコミュニケーションによって、オキシトシンの分泌が活性化される、とされています。
愛犬との日々の触れ合いを大切にしながら、犬の「QOL」を高めてあげられるようにしたいですね。