犬への孤独がもたらす悪影響とは
犬は飼い主や家族から愛情を注がれて幸せを感じる動物です。そのため、孤独感が強まってしまうと、不安が大きくなり、強いストレスへと発展してしまいます。
ストレスが蓄積されることによって、自律神経が乱れたり免疫力が低下したりと健康にも影響を及ぼすため、嘔吐や下痢、皮膚炎、食欲不振、元気消失などの体調不良につながるケースも少なくありません。
愛犬の健康面を守るためにも、過度なストレスを与えないよう孤独を感じにくい環境や生活習慣を取り入れてあげましょう。
犬が『寂しがっている』ときにする行動4選
犬が寂しがっているとき、どのような行動を見せるのでしょうか。愛犬が寂しがっていることをいち早く察知して、正しい対応や改善策をとりましょう。
1.飼い主の後ろをついてまわる
犬が「寂しいな」「かまってほしいな」と思っているとき、まずは飼い主の後ろをついてまわることが多いです。「飼い主さん気づいて」と飼い主の足元をウロウロするため、その行動でかまってほしいのかなと気づく人も多いでしょう。
しかし、あまりにも四六時中、飼い主のそばから離れようとしない場合は、分離不安に陥っている可能性が懸念されます。ストレス要因になりやすいので、生活習慣や接し方を改善しましょう。
2.イタズラなどの粗相をして気を引こうとする
寂しがっている犬の中には、あえて悪いことをして飼い主の気を引こうとする犬もいます。過去にイタズラしたことで「何やってるの?」と声をかけてもらえた、その後かまってもらえたという経験を持つ犬は、何度でもその行為を繰り返しがちです。
また、寂しいというストレスからトイレではない場所におしっこやうんちをしてしまう犬もいます。この場合も大きなリアクションをとってしまうと逆効果になるので、黙々と後片付けをしてください。
3.前足など体の一部を執拗に舐める
犬は寂しさから強いストレスを感じると、前足などの体の一部を繰り返し舐め続けるという常同行動をとることがあります。
同じ部分を執拗に舐め続けていると、皮膚炎や切り傷を負ってしまう恐れもあるので、別のことに注意を向けさせて気持ちを落ち着かせてあげましょう。
4.切なげな声で鳴く
わかりやすく「寂しいよ」「かまって」とアピールする犬の場合は、切なげな少し高い声で鳴いて訴える犬も多いです。
小さな声であれば問題ない住宅もあるかもしれませんが、あまりにも大きい声で鳴いたり頻繁に鳴き声を上げるようならば、鳴き声に反応することはやめ、鳴いたら別の部屋へ移動し、鳴きやんだら元の部屋へ戻るなどの方法を繰り返しましょう。
犬が寂しがっているときに改善すべきこと
犬が頻繁に寂しがっている場合は、いくつかの原因が考えられます。
- スキンシップやコミュニケーションの時間が足りていない
- 元々甘えんぼうで寂しがりな性格である
- 分離不安を引き起こしている
留守番が多い犬や飼い主が多忙でなかなか時間が取れない場合は、愛情不足から寂しがっている可能性があります。1日に愛犬とだけ向き合う時間を必ず作り、たっぷり愛情を注いであげるようにしてください。頻繁にアイコンタクトを送るだけでも多少は満たされます。
また、甘えんぼうな犬の場合、飼い主の姿が見えなくなると不安になる『分離不安』を引き起こしている可能性も疑われます。この場合は、飼い主と犬との距離感が近すぎることが懸念されるので、ひとり時間を過ごせるよう日頃からトレーニングすることが求められます。
在宅中も四六時中、隣にいるのではなく、ケージやサークルなどを活用して別の空間で過ごす時間を意図的に作ってみてください。
まとめ
いかがでしたか。犬は寂しがっているとき、ある特定の行動を取ります。あまりにも寂しがる様子を見せる場合は分離不安も疑われるので、紹介したように適度な距離感を保って生活できるよう、日頃から意識的に接し方を改善していきましょう。