愛犬が他人の顔を舐めてしまう理由とは
基本的に、犬は愛情や信頼を示すために顔を舐める行動を見せます。大好きな家族の顔を舐めるのは、これが理由です。
しかし、相手が飼い主ではなく、初めて会った他人の顔を舐めてしまう場合、その理由が気になりますよね。恐らく家族に対する親愛の情とは違う理由が存在しているのではないでしょうか。
そこで今回は、愛犬が他人の顔を舐めてしまう理由について解説します。この中に、愛犬の理由に当てはまるものがないか確認してみましょう。
挨拶をしている
愛犬が他人に対して好意的な態度で舐めるのは、コミュニケーションのひとつとして受け止められます。
犬同士で顔を舐めるのは、「服従」の意思表示であることが多いですが、人間に対して行動する場合は、ちょっとした挨拶である可能性が高いです。
犬と目線を合わせるために低い姿勢を取ってくれたり、撫でようとしてくれたりなど、その人の友好的な気持ちが伝わったのかもしれません。その気持ちに対して愛犬は、「こんにちわ」「よろしくね」といった挨拶の代わりに、顔をペロッと舐めた可能性が考えられます。
敵意がないことを伝えている
犬にとって顔を舐めるのは、敵意がない意思を伝える意味も込められています。もし飼い主や家族以外の人の顔を舐めた時は、その人に対して仲間意識や従順である気持ちを伝えているのかもしれません。
友好的であるかどうかは、愛犬が尻尾を振っていたり嬉しそうな表情を見せていたりなど、愛犬のボディランゲージを見れば判断できるでしょう。
もし敵意を持っている場合は近付くことをせず、吠えたり唸ったりなどの態度を見せるはずです。
匂いが気になる
なぜか顔に執着するように愛犬が舐めてしまう時は、その人の顔周辺に食べ物の匂いが残っているのかもしれません。その人に興味があるというよりも、食べ物の匂いに惹かれてしまった可能性も考えられます。
犬は鋭い嗅覚を持つため、突然相手に飛びかかるおそれがあります。鼻をクンクンしている場合は注意深く観察を行いましょう。
相手を落ち着かせようとしている
母犬から舐められて育つ犬は、相手をなぐさめる時にも顔や体を舐めることがあります。相手が人間だとしても、泣いていたり悲しんでいる様子を感じたため、舐める行動に出たのかもしれません。
相手が飼い主さんではなくても、「どうしたの?」「大丈夫?」といった優しい気持ちで接している可能性もあります。どのような経緯でそうなったのか、飼い主さんはよく観察する必要があるでしょう。
愛犬が他人の顔を舐める際の対処法や注意点
相手が飼い主さんの友人や知り合いであるならまだしも、赤の他人である初対面の人の顔を愛犬が舐めてしまう場合は注意が必要です。必ずしも喜ばれるとは限らず、中には不快感を持つ可能性もゼロではありません。
もし、愛犬が頻繁に他人の顔を舐めてしまう場合は、以下のような対処法と注意点を参考にしてください。
犬と人との距離を保つ
散歩中やお出かけの際に知らない人が近づいてきたら、愛犬のリードを短く握って道の隅に移動しましょう。
もし相手が犬好きの人で「かわいいですね」と声をかけてきても、愛犬との距離はしっかり保つことを心がけてください。
愛犬をコントロールする
日頃から「待て」「おすわり」のトレーニングを重ねておくと、他人が近づいてきたシーンでも興奮する前にクールダウンできるようになります。
とくに興奮して顔を舐めたり、飛びついたりする癖がある場合は注意しなければなりません。他人の顔を舐めてしまうのをやめさせたい場合は、「顔を舐めても何も起こらない」ことを教える必要があります。
愛犬が飼い主さんの顔や体を舐めても、無反応を見せましょう。家族も同じように態度を一貫させ、クールダウンできたらご褒美をあげると少しずつ改善されます。
まとめ
今回は、愛犬が他人の顔を舐めてしまう理由について解説しました。
友好的な気持ちを込めて愛犬が顔を舐めていたとしても、相手が他人であれば飼い主としてやめさせなければなりません。
日頃からクールダウンのトレーニングを重ねておくと、いざという時にコントロールしやすくなります。対処法や注意点をぜひ参考にしてくださいね。