そもそも犬と電車やタクシーに乗れるの?
愛犬と外出したいとき、電車やタクシーの利用を選択する人はどれくらいいるでしょうか?
「犬とお出かけするときは車一択!」という飼い主さんも多く、実は電車やタクシーに自分の愛犬を乗せられるかどうかを知らないという人も少なくないようです。
結論から言うと、電車もタクシーも犬を乗せることはできますが、『身体障害者補助犬』以外の犬は、基本的に小型犬のみと定められています。
犬の乗車に関する細かいルールは、それぞれの会社ごとに異なりますが、いずれにしても乗せられるのは小型犬または子犬だけです。
また、必ずクレートなどのケースに入れることが必要で、リードで駅のホームや車両内を歩かせたり、抱っこをして乗せたりすることはできません。
また、犬が乗る場合の乗車券が必要か、という点についても会社によって異なります。
電車の場合は私鉄や地下鉄などは基本的に無料で、JRのみ「普通手回り品切符」を購入する必要があります。
タクシーも無料のことがほとんどですが、なかには料金が必要なタクシー会社もあるかもしれないので、乗車前に確認することをおすすめします。
愛犬と電車やタクシーで移動する際のNG行動
ここからは、犬と一緒に電車やタクシーに乗車する場合に注意してほしい行動を紹介するので、ぜひチェックしておいてください。
1.愛犬をケースから出す
犬を乗せる場合、電車もタクシーも基本的にはクレートなどのしっかりとしたケースに入れるように定められています。
なかには大型犬なども乗れる専用の「ペットタクシー」もありますが、そうでない一般的なタクシーや電車では入口がきちんと閉められる自立型のキャリーケースやクレートに入れることが求められます。
また、すっぽりと体が収まるとしてもスリングはNGとしている場合がほとんどなので、注意してください。
そして、車内や駅構内でクレートに入れた犬を出すこともやめましょう。万が一犬が逃げてしまった場合、周囲の人の迷惑をかけるだけでなく、重大な事故につながる恐れもあります。
2.ケースを座席や網棚に置く
犬をクレートなどに入れていたとしても、それを座席に置くことは避けてください。クレートは飼い主さんの足元に置くようにし、ほかの乗客にできるだけ触れないように配慮しましょう。
また、電車の座席上にある網棚に置くことも絶対にNGです。車体が揺れたときなどに落下する危険性もありますし、抜け毛などが散ってしまうことも考えられます。
愛犬の安全を守るため、そして周囲の人に迷惑をかけないために、絶対にやめてください。
3.ほかの乗客と犬を触れ合わせる
電車を利用する場合、ホームや車内でほかの乗客に近づくことはあり、犬連れであることに気がつかれることもあると思います。
とても犬好きな人などは好意的に見てくれたり、声をかけたりしてくれることもありますが、クレートから出して遊ばせたり、扉を開けてなでさせたりすることは絶対にしないでください。
規定の上でもクレートなどから出すことが禁じられていますし、ほかの乗客の中には犬に対して嫌悪感や恐怖心を持つ人もいます。また、アレルギーがあり、抜け毛に敏感になる人もいると思います。
ほかの乗客への迷惑にならないように、好意的な態度でいてくれる人に会ったとしても犬を外に出すことはやめましょう。
犬と電車やタクシーに乗るときに知っておくべきマナー
愛犬と電車やタクシーに乗るときに意識すべきことは、「周囲や運営会社に迷惑をかけない」ということです。
そのためには、利用する会社が定めているルールをきちんと把握しておかなければなりません。乗車に関するルールや規定は各社異なるため、利用する前に必ず確認してください。
また、タクシーの予約を取る場合は予約時に「犬同伴」であることを伝えておくと、トラブルが起こりにくいと思います。
特にタクシーの場合は、「愛犬同伴」という状況を説明して予約を取っておきましょう。ペットタクシーなら、一般のタクシーよりも受入条件の幅が広いです。お住いの地域にペットタクシーがあるかどうかを調べておくと良いでしょう。
また、乗車の2時間前までには食事を済ませておくようにしましょう。直前に食べると酔って嘔吐してしまう可能性が高くなり、周囲に迷惑をかけるだけでなく、愛犬にもつらい思いをさせてしまいます。
さらに、抜け毛やにおいをできるだけ防ぐために、体を清潔に保っておくことも大切なポイントです。
まとめ
電車やタクシーは、愛犬と一緒であってもルールやマナーを守って利用すれば、とても便利で快適な移動手段になると思います。
周囲に迷惑をかけないように配慮するということは、愛犬を守ることにつながるだけでなく、犬に優しい社会に近づくための大切な一歩でもあります。
愛犬とのお出かけが、より気軽に楽しくできるように、電車やタクシーを利用する際はしっかりルールやマナーを守るようにしましょう。