犬の「欲求不満」を解消する方法
愛犬が欲求不満になっていると感じたとき、そのまま放置すると状況はますます悪化します。少しでも早く不満やストレスを解消できるように、愛犬に合った方法で対処するようにしましょう。
1.運動や遊びを増やす
犬が欲求不満になるひとつの要因が、「気力や体力が十分に発散されない」ということです。簡単に言えば、運動不足や刺激不足なので、散歩の量を増やしたり質を変えたりすることで解消されることも少なくありません。
犬にとって散歩は体力を発散させるだけのものではなく、外の景色を見て風やにおいを感じることで精神的・心理的な刺激も得られます。
そのため、犬が欲求不満になっていると感じたら、散歩時間を長くしたり、歩くコースを変えたり、いつもとは違う場所まで遠出したりといった工夫をしてみてください。
また、散歩中にアイコンタクトをとったり、たくさん話しかけたりしてするのも効果的です。
さらに、犬にとっておもちゃ遊びは、「追いかける」「捕まえる」「噛む」など動物としての本能的な欲求を満たすために欠かせないものです。
散歩の時間が増やせない場合には、室内でのおもちゃ遊びのバリエーションを増やしてみるのもおすすめです。
2.スキンシップを増やす
犬は、信頼している仲間と触れ合うことや関わることで、安心感や幸福感を感じることがあります。そして、それらが不足していると、不安になったり寂しさを感じたりするとも考えられています。
そのため、犬が欲求不満を感じているときには、体をなでたりアイコンタクトを取ったりしてスキンシップやコミュニケーションを増やしましょう。
ただし、犬が休んでいるときや嫌がっているときに、強引に触ったり抱っこしたりするのはNGです。ストレスの原因にもなってしまうので、愛犬の反応を確認しながら接するようにしてください。
3.生活環境を見直す
犬が欲求不満になっていると感じたとき、その原因を探るためには生活環境を見直すことも有効です。
犬は環境の変化に弱いため、引っ越しや模様替え、ライフスタイルの変化などによってストレスを感じることがあります。
また、部屋の温度や湿度が快適な状態に保たれているか、ベッドやトイレは衛生的か、なども大切なポイントです。
犬が欲求不満を感じているときにする行動
犬が欲求不満になっているとき、様々な仕草や行動にあらわれることがあります。それを知ることで、迅速な対応を取るために役立ちます。
吠えることが増える
犬が運動不足や刺激不足で欲求不満を感じていたり、ストレスを抱えていたりすると、無駄吠えが増えると考えられています。
基本的に犬が吠えるのは、感情表現や意思表示の手段のひとつですが、心身のストレスを発散するための方法でもあります。
普段は吠えないようなちょっとしたことで吠えるようになったり、無気力に吠え続けたりしていたら、その原因は不満やストレスかもしれません。
短い鼻息を吐く
犬が「ふんっ」という鼻息やため息を吐いているときは、何らかの不満を抱えている可能性があります。
散歩や食事の後に「ふーっ」と長い息を吐いているのは満足している証拠とされていますが、「ふんっ」という短い息をくり返し吐いているときは不満を抱えていると考えられます。
破壊行動をする
体力や気力がありあまっているとき、犬は興奮状態になりやすく激しい体の動きを見せることがあります。
マットの上で地面を掘るような仕草をしたり、家具を噛んだり、クッションや洋服をくわえて振り回したりといった、いたずらや破壊行動が増えたら欲求不満になっているのかもしれません。
反抗的な態度を取る
スキンシップやコミュニケーション不足など、飼い主さんとの関係性に不満を抱えているとき、すねるような態度を見せることがあります。
声をかけられても無視をしたり、触られたときに唸ったりと反抗的な態度を見せるようになることもあるので、戸惑ってしまう飼い主さんもいると思います。
まとめ
犬は動物としての本能を持ちながら、人間のように感情豊かな動物でもあります。そして、飼い主さんの生活や態度に大きな影響を受ける家庭動物でもあるため、ストレスや不満を感じてしまうことも少なくありません。
犬が欲求不満になっていると感じたときは、少しでも解消してあげられるように工夫や配慮をしてあげてください。そして、心身ともに健康に過ごせるように、日頃から愛犬の様子をしっかり観察しましょう。