犬が後ろにさがりながら吠える理由
犬が後ろにさがりながら吠える姿をイメージしてみると、何だか不思議な行動のようにも思います。わざわざ後ろにさがるということは、目にとらえている何かがあるということですよね。
なぜそのような行動をしなければならないのか、そのような行動をせずに済む方法はあるのか、犬の気持ちになって考えてみましょう。
人が犬への接し方を変えることで、犬が後ろにさがりながら吠えることはなくなるのではないかと思います。
1.性格的に臆病で警戒心が強い
犬が後ろにさがりながら吠えるのは、性格的に臆病で警戒心が強いからなのではないか、と考えることができます。
初めは、後ろにさがりながら「ワフッ」とかるく吠えます。この時犬は「あなたは誰ですか?」と言っているのです。
後ろにさがる犬に近づこうとすれば、「ワンワンッ」と強く吠えます。それでも距離を縮めようとすれば、後ろにさがりながら激しく吠えます。この時の犬は「近づいて来ないで!」と言っているのです。
警戒されてしまったのであれば、距離を縮めようと近づいてはいけません。恐怖心を与えることになってしまいます。
怖がらせないためには、まずは犬の前にしゃがみましょう。体勢を低くします。明るく高い声で「こんにちは」「かわいいね」「おりこうさんだね」と挨拶をします。そして、犬の方から近づいてくれるまで待ちましょう。
2.相手の見た目が怖い
犬が後ろにさがりながら吠えるのは、「相手の見た目が怖い」からなのではないか、と考えることができます。
「サングラスをかけている」「帽子をかぶっている」「傘を持っている」「作業服を着ている」「体が大きい」「ヘルメットをかぶっている」「バッグに鈴をつけている」など見た目をしているのではないでしょうか。
どのような見た目を怖がるかは、犬それぞれ違います。その犬が見慣れない姿をしている人を怖がるのではないかと思います。
以前であれば、マスクをしている人に対しても、後ろにさがりながら吠えていたのではないでしょうか。最近あまり吠えなくなったのは、パンデミックによって、マスク姿の人を見慣れてしまったからでしょう。
犬が怖がりそうなサングラスや帽子、ヘルメットは外してみたり、傘は犬の前では床や地面に置いてみてはいかがでしょうか。また、犬の前では作業服の上に羽織ものを着たり、体の大きな人はしゃがんで体勢を低くしたり、バッグの鈴は音が鳴らないようにするなど対応してみてはいかがでしょうか。
3.確信を持てずにいる
犬が後ろにさがりながら吠えるのは、確信を持てずにいるからなのではないか、と考えることができます。
久しぶりに帰省したら実家の犬に吠えられた、という経験はありませんか。長く会えずにいると、犬も忘れてしまうことがあるようです。
(聞いたことのある声だけど、嗅いだことのあるニオイだけど、誰だっけ?)と確信を持てずにいるとき、後ろにさがりながら吠えることがあります。
怖がらせないためには、声をかけ続ける、そっと手を差し出してニオイを嗅がせる、以前にも与えたことのあるおやつを食べさせるなどしてみると、思い出してくれるのではないかと思います。
4.遊んでもらえて嬉しくて興奮している
遊んでもらえて嬉しくて興奮しているとき、「追いかけっこしよう!早くボール投げて!」と言うかのように、犬が後ろにさがりながら吠えることがあります。
遊んでくれる相手のことばかり見ているので、周りにいる人や物にぶつかったり、つまずいて転んだりすることがあります。
犬が興奮しすぎたときは、オスワリやマテをさせ、落ち着かせてから遊びを再開し、怪我やトラブルが起きないよう配慮しましょう。
まとめ
犬が後ろにさがりながら吠える理由を4つ解説しました。
- 性格的に臆病で警戒心が強い
- 相手の見た目が怖い
- 確信を持てずにいる
- 遊んでもらえて嬉しくて興奮している
犬が後ろにさがりながら吠えることには、不安・緊張・恐怖などの気持ちが含まれていることがよくあります。
犬はもともと臆病で警戒心の強い動物です。性格的に怖がりな犬もいますし、社会化不足が怖がりにさせてしまっていることもあります。
あなたに対して犬が後ろにさがりながら吠えるときは、今以上に怖がらせないためにも、近づかない・触らないなど、配慮してあげましょう。