犬を『イラつかせる』飼い主の行動10個 愛犬をイライラさせないために気をつけるべきこととは?

犬を『イラつかせる』飼い主の行動10個 愛犬をイライラさせないために気をつけるべきこととは?

無意識の飼い主自身の行動が、愛犬のストレス原因になっていることがあります。しかし、飼い主がそのことに気付くのは、かなり難しいはずです。なぜなら、飼い主にとっては全く悪気のない行動であることが多いからです。そこで今回は、犬を「イラつかせる」飼い主の行動について、イライラさせないために気をつけるべきことと合わせて解説します。

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犬を「イラつかせる」飼い主の行動

食事の支度を待つ犬

大好きな愛犬との暮らしでも、当然なんらかのストレスは誰にでも発生するものです。

さらにいえば、生きていくうえで全くストレスのない生活などあり得ませんし、全くストレスのない生活はかえってモチベーションを下げることにつながります。

しかし、過度のストレスは、心身に良くない影響を与えます。そのため、飼い主さんは愛犬のストレスに早く気付くことも大切です。

犬の場合、ストレスを感じると「カーミングシグナル」と呼ばれる行動を見せます。「calming(落ち着かせる)」と「signal(合図)」を組み合わせた言葉で、犬が自分自身やストレス源となっている対象に対して発する「落ち着かせるための合図」です。

現在そのカーミングシグナルは、およそ30個ほどが知られています。「あくび」「鼻先や足先を舐める」「体を震わせる」「しっぽを追いかける」など、普段見かける仕草も多いです。

しかし、発生頻度や行動が起きるきっかけなどに注目すると、ストレスの有無に気付けるはずです。

そのとき気を付けたいのが、飼い主さんご自身がストレス源である可能性を忘れないことです。悪気のない無意識な行動が、実は愛犬にとってストレスだった、というケースは少なくありません。

そこで今回は、犬を「イラつかせる」飼い主の行動について解説します。「私は大丈夫!」と自信のある場合でも、この機会に今一度確認しておきましょう!

1.焦らす

犬は自分の意思で食事や散歩などを行うことができず、いつも飼い主からの働きかけを待つ身です。

やっと準備を始めたと思ったのに、もたついていつまで経っても食事が出てこなかったり、散歩に連れて行ってくれなかったりしたら、愛犬にイライラされても仕方がないでしょう。

2.しつこい

最初は嬉しくても、いつまでも撫で続けられたら、犬がイラついても不思議ではありません。

特に、いつまでも抱きつくという行為はおすすめできません。そもそも体が拘束される状態になるため、抱きつかれることを嫌がる犬は多いからです。

3.からかう

困ったときに見せる仕草や表情がかわいいからと、からかって楽しむのもおすすめできません。

基本的に、からかわれて嬉しい犬はいません。特に顔に息を吹きかけるのはやめましょう。攻撃的な行為だと受け止められて反撃されたり、鼻先が乾燥して嗅覚の精度を鈍らせたりすることがあるからです。

4.邪魔をする

飼い主さんは邪魔をしているつもりがないかもしれません。

しかし、食事中に撫でたり、寝ている愛犬に布団をかけて起こしてしまったりするのも、犬にとっては邪魔をされたと感じる行為です。

5.中断させる

例えば、興が乗ってきた遊びの最中に突然「はい、おしまい!」とおもちゃを取り上げたり、真剣にニオイを嗅いでいる最中に「ほら、もう行くよ!」と急かしたりすることはないでしょうか。

遊びや散歩は、できるだけ時間をしっかりととってあげられるようにしたいものです。

6.不快な態度を見せる

飼い主の女性に睨まれる犬

飼い主さんが不機嫌なときには、十分な注意が必要です。犬には飼い主さんの不快さが伝わってしまうからです。

ちょっとした態度の変化にも気付き、飼い主さんの不快な気持ちは愛犬に伝染し、イラつかせてしまいます。

飼い主さんご自身のストレス発散も大切です。

7.目を見つめる

好きな人を見るように、愛犬の目をじっと見つめてしまうかもしれません。

しかし、相手の目を見つめるという行為は、犬にとっては「敵意」を示します。いくら信頼している大好きな飼い主さんでも、じっと目を見つめられ続けたら、イラついたり不安になったりするでしょう。

意識的に2〜3秒程度で視線を逸らすようにしましょう。

8.恐怖心を煽る

大きな音を出す、突然大きく手を振りかざすといった身振りは、犬の恐怖心を煽ることがあります。

特に、犬に対しての体罰は厳禁です。

飼い主からの体罰が習慣化していると、ちょっとした動作にも過敏に反応し、常に怯えたりイライラしたりしているようになってしまいます。

「して欲しくないことができないような環境を作り、できたことはすぐに褒める」というしつけ方がおすすめです。

9.苦手なことを無理強いする

犬も人間同様、性格を簡単に変えることはできません。

例えば、人見知りや犬見知りの犬に、見知らぬ相手との交流を強いるのは良くありません。計画的に段階を追って慣らしていくことはできますが、たまたま出会った犬といきなり仲良くさせようとするのは無謀です。

そのようなことをされれば、たとえ大好きな飼い主相手でも、犬はイラつくばかりか、威嚇や攻撃をしてこないとは限りません。

10.褒めない

しつけるときに犬を褒める飼い主は多いですが、一度覚えると褒めなくなる飼い主さんも多いようです。

犬にしてみれば、きちんとできたのに褒めてもらえないのは悲しいことです。それが続けばイライラもしてきます。

しつけたことを覚えた後も、愛犬がきちんとできたときには、しっかりと褒めてあげることを意識しましょう。

愛犬をイラつかせないために気をつけるべきこと

愛犬にハグする女性

飼い主さんにとっては何気ない行為にも、犬は傷ついたりイライラしたりすることがあります。

それを避けるためには、ある程度意識的にコミュニケーションを図る必要があります。

下記のポイントを意識しながら、愛犬とコミュニケーションを図るようにすると良いでしょう。

  • カーミングシグナルを理解し、愛犬のストレスに気付けるようになること
  • 愛犬の苦手なことを把握すること
  • 愛犬の苦手な状態が起こらないように予防すること
  • 予防が難しい場合は、ストレスとなる刺激を和らげるよう対処すること
  • 飼い主さんご自身がストレッサーとなる可能性を常に忘れないこと

まとめ

むっとする犬

犬をイラつかせる原因となる、飼い主さんの行動が意外に多いということが分かっていただけたでしょうか。

中には、飼い主さんの親切心や親心から出た、良かれと思ってしていた行動も含まれています。

しかし、犬と人では、コミュニケーション方法も感覚も異なる部分があるのは当然です。

犬の気持ちを汲み取れる飼い主になるために、愛犬が発するカーミングシグナルを察知できるようになりましょう!

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